今週のレジェンド・ミュージシャンはFUJI ROCK FESTIVAL’17に登場する『Björk』ゲストにはアーティスト、クリエイターの清川あさみさん、音楽ライターの新谷洋子さんをお迎えしました。
ビョークは“すべてにおいて先駆者、宇宙人みたいな”と仰る清川さん。ビョークと出会ったのは音楽からではなく、ヴィジュアルからだったそう。写真家ニック・ナイトが撮ったビョークに一目惚れ。“性を越えた存在という見せ方ができるひとなんだな”というのが最初の印象。“女性のクリエーターが勇気をもらえる感じがあった。いちばんは身体を張ってるな”と。そういうところから音楽も好きになったそう。
ビョークは“尊敬している音楽家”と仰る新谷さんのビョークとの出会いは、シュガー・キューブスのデビュー・シングル「BIRTHDAY」“歌い手として今まで聴いたことのない声だった。衝撃を受けた”と。実際にビョークに会ってインタビューしたことのある新谷さんは“彼女は音を創るときの自分はすごくアカデミックで、根をつめて音を創って創って、ボーカルをとるときはパンク、すべて放出する、そういう棲み分けができているらしいので、それも声を聴いてると解る”と。
清川さんが良く聴いたのは「BACHELORETTE」。“ミシェル・ゴンドリーが監督したMVは完全にアートだった。先の展開が全く読めないんです。これはただのファンタジーではなくて、きっと何かその中に意味があるんだろうなっていうものをたくさん感じて、すごく影響を受けていますね。
いちばん好きなMVはダントツで「ALL IS FULL OF LOVE」。“感情の入ってるロボットというのが、当時めちゃめちゃ新しかった。性別も関係ない世界、近未来、テクノロジー、すべて未来が詰まってるなってすごい衝撃を受けたし、大好きで良く観てましたね”と。
新谷さんがいちばん好きなMVは日本人のクリエーター石岡瑛子さんが監督した「COCOON」。“ビョークってキャラクターとかお人形とか、ちょっと人間じゃない印象があったと思うんですけど、この人って生身の人間なんだ、女性なんだ、と生々しさというのがいちばん最初に強く出たアルバムだった気がする。特に彼女のセンシャルなところ、女性らしいところを表していた”
アルバム全部が違うので、ジャケットを見ただけで、“あ、これあの時の彼女、これは何歳ぐらいの彼女と解る。コンスタントにアルバムを創ってますし、そういう人って実はあまり多くは居ない気がします。ミュージシャンって若いときがいちばんとか思われてるとこあると思うんですけど、ビョークって自分が理想としているものを創れるのは、たぶん70歳ぐらいになってからとか言ってるんですね。だから彼女の中ではまだひとつひとつの段階なんです” と仰っていました。
まだまだ来週も熱いトークは続きます。お楽しみに!
■この収録は、新丸ビル7階「マルノウチハウス」で行なわれました。
PLAYLIST
JOGA / Björk
BIRTHDAY / THE SUGARCUBES
BACHELORETTE / Björk
IT’S OH SO QUIET / Björk
THE DULL FLAME OF DESIRE / Björk
ALL IS FULL OF LOVE / Björk
I'VE SEEN IT ALL / THOM YORKE WITH BJORK
ALL IS FULL OF LOVE / Björk
COCOON / Björk
※放送後1週間はRadiko タイムフリーでお聴きいただけます。
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