今週のレジェンド・ミュージシャンは『MADONNA』。ゲストにはダンスアーティストのケント・モリさんと、音楽ジャーナリストで編集者の伊藤なつみさんをお迎えしました。
ケント・モリさんがマドンナと最初に出会ったのは幼稚園のころ、お母さんの運転する車の中で聴いたマドンナ。中学でベストアルバム、90年代にも「RAY OF LIGHT」を買って聴いたそう。その後、マドンナの専属ダンサーのオーディションに合格。ワールドツアー「Sticky & Sweet」でパフォーマンスを行なったケントさん、意外にもマドンナが本当に凄いと思ったのは自分が参加した後のMDNAツアー。”なんの知識もなく客観的にライヴを観たとき、あまりの凄さにオレ本当にこんな凄いひとと一緒に演ってたんだ!ってはじめて解った”それから本当の意味でファンになったというケントさん。マドンナのいちばん好きなショウはスーパーボール。“あのスケール感、音楽とダンスとメッセージすべてがインパクトを持ってかたちにしていて度肝を抜かれた”と仰っていました。
伊藤さんがマドンナと出会ったのはMTVが流行り出した頃。ヘアースタイル、ファッション、ダンスすべてトータライズされていてMTV世代のポップスターが出てきたなという印象だったそう。“当時はロックとかR&Bが好きだったのでシンディ・ローパーの方に興味があったんです。あの当時はマドンナって女を出してるというか小悪魔的な要素を醸し出していたのもあって女子からは距離をおかれているところがあった。その一方でパフォーマーとして凄く優れているし、ファッションもすごくオリジナルだったんですね。それでだんだんマドンナのファッションやアティテュードから女子の人気が盛り上がっていったんです” 伊藤さん自身は映画「VISION QUEST」で歌っていた「GAMBLAR」がカッコ良くてアナログ盤を買い、その頃「スーザンを探して」や「WHO’S THAT GIRL」といくつか映画に出演しているのを観て“映画絡みでマドンナっておもしろいなぁって惹かれていった”と仰っていました。
“ダンスだけじゃなく、音楽、ファションにおいても、次に時代をつくる何かを誰よりも早く自信を持ってフィーチャーして形づくる。それが彼女の成功をすべて支えていて、そこが彼女が彼女である所以で凄いなと思います”とケントさん。
“背中を押してもらってるというか崇めてる女性は多いんじゃないですかね、最初は「LIKE A VIRGIN」や「MATERIAL GIRL」とか普通に聴き流してると男性を意識しているような歌に聞こえるんですけど、実はそれは女性としての主張を強く打ち出している歌だったんですよね。その後にも何かと話題がずっと続いてきてバズってる中でも自分の意思は変えず、女性としてリスペクトできるところはもの凄く多いと思います”と伊藤さん。
“ほんと素直なんですよね。見ていてそれが気持ちいいですし、人間として当然のことをツイストせずに訴えている。嘘がないなと思いますし、もの凄く大切なことを彼女なりのフィルターを通して一生に一回の人生において発しているからこその今だな思います”とケントさん。
ケントさんがツアーに出演して世界各国を廻ったバックステージでの貴重なお話も聞かせていただいて盛り上がりました。
まだまだ続くマドンナ、来週もお聴き逃しなく!
■この収録は、新丸ビル7階「丸の内ハウス」で行なわれました。
PLAYLIST
INTO THE GROOVE / MADONNA
GAMBLAR / MADONNA
4MINUTES / MADONNA
LIKE A VIRGIN / MADONNA
LUCKEY STAR / MADONNA
※放送後1週間はRadiko タイムフリーでお聴きいただけます。
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