2017.11.11 ON AIR
【NIRVANA Part2】MO'SOME TONEBENDERの百々和宏さん、ユニバーサル・ミュージックの安田秀明さん登場

今週のレジェンド・ミュージシャンは先週に引き続き『NIRVANA』。ゲストにはMO'SOME TONEBENDERの百々和宏さん、そして当時、日本のディレクターを努めていたユニバーサル・ミュージックの安田秀明さんをお迎えしました。

メジャー・デビューして4年しか活動期間がなかったニルヴァーナ。来日は1992年の1回。その来日期間に同行していた安田さん。メンバーの素顔は“カートはナイーブで触ると壊れてしまいそうな心臓の持ち主のようなイメージ。クリスは物静かで冷静で知的なイメージ。デイヴはただの子供みたいだった”印象に残ってることはたくさんあるそう。カートが朝日新聞のインタヴューをデイヴに任せてMVの撮影に行ってしまったこと、中野サンプラザでのライヴで消化器を撒いてしまってメンバー3人が謝ったことなど、貴重な裏話を聞かせていただきました。

そんな安田さんが個人的にカート・コバーンの内面性をかなり表していると思う曲は「Rape Me」。“ロックスターになりたくなかった、メディアにチヤホヤ持ち上げられたくもなかった。なのに、それとはまったく逆の方向に世の中が動いていって彼自身はある種、自己嫌悪みたいなところに陥ってしまったのかな?というようなところがあった。それを想いながら曲を聴いたり歌詞を読んだりしていると凄くグっとくるところがある”とおっしゃっていました。

百々さんが惹かれるカート・コバーンは“ヒリヒリした感情をあのギター、あのサウンドにのせて歌っている。特に3枚目の「IN UTERO」までくると、どぎつい言葉を使って張り裂けんばかりに声を振り絞って歌うんですけど、でもやっぱりメロが良い”とおっしゃっていました。

今でも世界中のロックファンに愛される理由、魅力は?
“文化もまるごと変えちゃうような影響を与えたところ。グランジムーブメントって凄かったですけど、表面的なグランジファッションなんかもあるとは思うんですけど、楽曲の良さ、声の良さ、メロディの良さなんだと思いますね。当時思い出すのはロックが商業的になりすぎてスタジアムで演ってるようなバンドが増えてきて夢のようなところでやってるバンドが多かった時代にニルヴァーナがすべて塗り替えてロック好きなキッズのハートに近い音楽を奏でて、そのままムーブメントつくっていったっていう凄さはありますね”と百々さん。

“ロックがどんどん大きくなって、大きくなることこそがロックの進むべき道みたいな80年代が終わって、ソニック・ユースがメジャーに浮かび上がってきたり、シアトルのシーンだったり、すでにシーンは変わりつつあったと思うんですね。そんなときに彼らが決定打を打ち込んでしまった。ロックの歴史の中で刻んだっていうところだと思うんですよね”と安田さん。

百々和宏さんの「NIRVANA」とは「リアルな音と声」である。
“カートの短い人生の中で、リアルな人間そのままを音と言葉にしてたというそれに尽きますね”

安田秀明さんのNIRVANAとは「伝説」である。
“本当は使いたくない言葉だし、カートが生きてたらふざけんなって言葉だと思うんですけど、やっぱり数ある伝説のミュージシャンと並んで語り継がれるバンドだと思います。”

最後は「SMELLS LIKE TEEN SPIRIT」で締めくくられました。


■この収録は丸の内にあります「3×3 Lab Future」で行なわれました。

PLAYLIST

ABOUT A GIRL / NIRVANA

RAPE ME / NIRVANA

SLIVER / NIRVANA

LITHIUM / NIRVANA

VERY APE / NIRVANA

ロッキンルーラ(Rockin' Luuura) / MO'SOME TONEBENDER

SMELLS LIKE TEEN SPIRIT / NIRVANA


※放送後1週間はRadiko タイムフリーでお聴きいただけます。
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MO'SOME TONEBENDERの『100%JUNK』2017.11.25 (土) @渋谷クラブクアトロの情報はオフィシャルサイトへ!

次回のレジェンドミュージシャンは「YUKI」ゲストにはいきものがかりの水野良樹さん、the peggiesの北澤ゆうほさんをお迎えします。お聴き逃しなく!