2018.05.12 ON AIR
【忌野清志郎/RCサクセション Part2】クラムボンの原田郁子さん、音楽ライターの今井智子さん登場!

今週のレジェンド・ミュージシャンは『忌野清志郎/RCサクセション Part2』ゲストには引き続きクラムボンの原田郁子さん。そして、音楽ライターの今井智子さんをお迎えしました。

今週はライヴパフォーマンスの話から。
「マイクを持って跳ね回るステージのアクションとかね、あれは彼が発明したような気持ちになって私は観ていたし、そういうことをしながらあの曲を歌うっていう妙な一体感ですね。あの存在感がやっぱり凄かったと思いますね。」と今井さん。

「かっこいいんですけど、なんかお布団に寝るやつあるじゃないですか(笑)それを何度も何度もやるじゃないですか。みんながオチを分かってるコントを観てるような。音楽なんですけど、そこにユーモアとか可笑しさとかありますよね。」と原田さん。

「ほんとは凄く人を楽しませることが好きな人だったと思うんですね。だからどうやってみんながオレを観て笑ってくれるかみたいなことを考えていたんじゃないかと思いますね」と今井さん。

そんな今井さんがライヴで印象に残ってる曲は『トランジスタ・ラジオ』。
「それこそ日比谷野音で彼らが初めてワンマンやったときに初めてあそこで演奏したんですよ。本当に歌詞のままに“ホットなナンバーが空にとけてく”って感じで、もう聴いた瞬間に身体に入った曲のひとつですからね、あれは感動的でしたね」と。

これから清志郎さんを知る、今日初めて知ったというリスナーの方に聴いて欲しい曲は?との問いに原田さんが選んだのは、大の清志郎ファンでもある竹中直人さんが監督をした映画『サヨナラCOLOR』のサントラバージョン。「元はSUPER BUTTER DOGの曲をヒントに映画なっていったんですけど、ハナレグミとナタリーワイズ、クラムボンでサウンドトラックをやらせていただいたんです。是非、清志郎さんにも参加してもらいたいという竹中さんの希望があって、映画のサントラ・バージョンとして清志郎さんとハナレグミの永積タカシさんがデュエットしてるバージョン。
全員で清志郎さんの歌入れをみせてもらったんですけど、それまではほんとに物静かなボソボソっと冗談をいうような感じで、できるかな?とか言いながらブースに入っていって第一声出した瞬間に、はぁ、、清志郎さんだっていう…ライブであってもレコーディングであってもやっぱり声ですね。こんな曲だったんだなぁっていう広がりだったりびっくりしました。」と。

今井さんが清志郎さんの歌詞で思い出すのは『雑踏』。「“夜の黒で絵が描けたなら”っていう一節があって、これはどういう意味なんですか?って聞いたんですよ、そしたらね“夜はね、空は黒じゃないんだよ。ほんとはいろんな色が混じってあの色になってるんだ”って。“こういう色を絵で描きたいと思ってずっと夜空を睨んでるんだよ”って言ってて、なるほどって思いましたよね。そういうふうに彼は空を見てたりするんだなぁって。そうすると彼の歌に出てくる夜のシーンみたいなのがいっぱい思い浮かんだりするじゃないですか。お月様もよく見てるし…」

「今、これだけたくさんの音源が残っていて、それを今聴いてもやっぱり活き活きとそこに生きている。だから肉体が無くなっても音楽の中に清志郎さんが生きてるってことをご自身が身をもって体現して、私たちに何か今も伝え続けてくれてるんだろうなと思ってます。」と原田さん。

キャッチ・コピーのお時間。

原田郁子さんの忌野清志郎とは…『音楽は生きる力と教えてくれる存在』
「今を生きてるひとたちを元気にしたり、力をくれて、だけどちょっと気づいてないとか、少しだけ角度を変えて、すごく強い力をくれるようなことをずっとしてきた人なのかなっていう気がしてます。
ちょっとはみ出したり、クラスにとけ込めないとか、学校が嫌だとか孤独なとかそういうことも含めて、ちょっと角度を変えながら何か照らしてくれるようなひとだと思います。」

今井智子さんの忌野清志郎とは…「清志郎がロック」
「たしかに郁子ちゃんがおっしゃったみたいに、いろんな事に気づかせてくれるっていうのは彼の歌の凄い力だと思うんですよね。で、彼になぜそういうことを歌うの?って聞くと「だってそれがロックだから」ってきっぱり言われて、まさに我々がロックから受け取りたいものを彼が出してくれてたみたいな気がするので、私にとってひとつの物差しみたいなものとして清志郎の音楽も存在もあったので。清志郎がロックと言いたいですね。」

最後は「ステップ」を聴いて締めくくられました。


■この収録は大手町パークビル内三菱地所新オフィスで行なわれました。

PLAYLIST

トランジスタ・ラジオ / RCサクセション

サヨナラCOLOR / ハナレグミ/クラムボン/NATHALIE WISE

雑踏 / 忌野清志郎

エンジェル / RCサクセション

イマジン / RCサクセション

ステップ / RCサクセション


※放送後1週間はRadiko タイムフリーでお聴きいただけます。

■クラムボンは『モメント e.p.』シリーズの第3弾が今年も全国ツアーと共に決定!
前年同様、自身のレーベルtropicalから新譜の『モメント e.p. 3』を発売し、一般流通を介さずにツアー会場限定での販売を行う(&ファンを中心とした販売希望店への直接おろしのみ)。
ライブ後にアルバム購入者全員へサイン会を行い(一部会場を除く)、手売りスタイルのような形でCDを届ける全国ツアー「モメントツアー2018」は6/6東京FEVERを皮切りにスタート。
詳しくはクラムボン オフィシャルサイトをチェック!

次回のレジェンド・ミュージシャンは『Avicii』。ゲストには「ULTRA JAPAN」クリエイティブ・アドバイザーの小橋賢児さん、livetune kzさんをお迎えします。