今週は『細野晴臣 Part2』ゲストには引き続き 音楽家 INO hidefumiさん、マルチ弦楽器奏者 高田漣さんをお迎えしました。
■いちばん聴いたアルバムは?
INO:難しいですよこれは、本当に難しい。トロピカル3部作、もちろん好き。
その時期時期でいっぱいありますからねぇ。「マーキュリック・ダンス」とか「オムニ・サイト・シーイング」とか。かなぁ、選べないです。ごめんなさい。
ー細野さんの創るアンビエントの魅力って何ですか?
INO:開放的なんですよ。
高田:トロピカル3部作の辺りっていうのは、どこか未知の音楽で、大滝詠一さんのアルバムとは別の“音楽の教科書”みたいな感じで、リズム、サウンド、言葉、色んな事が勉強になったっていうか、自分がミュージシャンになる時にお手本にしたという意味ではもの凄く聴いてますね。
INO:たぶん僕等世代ってYMOが先じゃないですか。その後に後追いでトロピカル3部作を聴いた世代なんですよね。だからYMOが、なぜこういう音楽になったのかっていう事が、この3部作に隠されてる。聴きまくりますよね。
高田:子供の頃に僕が知ってる“はっぴいえんどの細野晴臣”っていう人と“YMOの細野晴臣”っていう人が全然同じ人に見えなかったんですよ。もちろん髪型とか着てるものとかじゃなくて、サウンドが全然一致しなくて。でもトロピカル3部作を聴いていくと音階であったり雰囲気であったり、『はらいそ』の頃になってくると少しずつ音色が表れてきたりっていうので、自分の中ではじめて“細野晴臣像”っていうのがほんのちょっと繋がるっていうか。そういう意味ですごく興味深いし、トロピカル3部作って、当時も今もなかなか取り上げづらいテーマだと思うんですね、それをあえてあの時代に、本人が興味あったからなんでしょうけど、チャレンジの精神も含めて凄い聴いてましたね。
■音楽家 INO hidefumiが選ぶ「細野晴臣の歌声が素晴らしく際立つ曲」TOP3!
3位 素晴らしき地球の旅 -エンディングテーマ-
「素晴らしき地球の旅」という細野さんがネイティヴ・アメリカンを訪ねていく旅から日本に戻られて創られた曲。どこかしら細野さんの声が透き通ってるような気がして。
2位 悲しみのラッキースター
好きなんですよね特に。ギターの音も好きだし、曲の展開もそうだし、細野さんのお茶目さっていうかそういう部分も出てるような気がします。
1位:Roochoo Divine
なんかね、この曲の細野さんの声を聴いてると、位の高い僧侶の読経を聴いてるような気持ちになって、震えますよね。
■細野さんから受けた影響
INO:精神の拡大。音楽に限らずですけど、本だったりとか細野さんの言葉だったりとか、いろんな意味で本当に自分を成長させて貰ってるっていうか。いろんな意味でね。
高田:音楽的な意味で言えばいくらでもあるんですけど、普段からツアーも含めてご一緒してて思うのは“人生にユーモアっていうのは大切なんだよ”って事を教えてくれてる。本当にお茶目な方で、すごいオープンで、だからみんなが親ってこれるっていうか、ああいう大人になりたいなっていう理想の人ですね。
■キャッチコピー
INO:『酸いも甘いも噛み分けた江戸っ子な宇宙人』
細野さんって僕の中では江戸っ子なんですよ、粋な。人情もあって。そういう人なんじゃないのかなと思いますけど、実は宇宙人(笑)
高田:『神(笑いの)』
細野さんのやってきた事の中には、必ず音楽と笑いの要素があって、今回の新しいアルバム『HOCHONO HOUSE』はご本人がおっしゃってましたけど、結構内容はある意味シビアな創り込んだ内容なんですね。だからお笑いの部分が足りなかったんですって。だから緩和の意味を込めて『ホチョノハウス』っていう名前を付けたっておっしゃってたんですけど、そういうバランスっていうかシビアになりすぎないっていうのは、細野晴臣的生き方かなぁっと思って。
最後の一曲は『HOCHONO HOUSE』から、「恋は桃色」を聴いて2週に渡るレジェンド『細野晴臣』は締めくくられました。
■この収録は大手町にあります次世代オフィス「3×3 Lab Future」で行なわれました。
PLAYLIST
はらいそ / 細野晴臣
Body Snatchers / 細野晴臣
Pom Pom蒸気 / 細野晴臣
Roochoo Divine / 細野晴臣
魔法 WITCHCRAFT / INO hidefumi
恋は桃色 / 細野晴臣
※放送後1週間はRadiko タイムフリーでお聴きいただけます。
■INO HIDEFUMIさんの詳しい情報はオフィシャルサイトへ
■高田漣さんの詳しい情報はオフィシャルサイトへ