今週のレジェンドは、対談集第2弾を発売、現在全国ツアー中の『岡村靖幸』ゲストにはイラストレーター 安斎肇さん、ONIGAWARA 竹内サティフォさんをお迎えしました。
■岡村靖幸との出会い
安斎:僕、当時はCDとかレコードジャケットとかのデザインをやってたんですよ。その時に、白井貴子さんのジャケットをやってて、たまたま岡村さんがその事務所に入られて、マネージャーさんがすげえ興奮して“天才!天才だ!聴いて!”って言われて、カセットを聴いてみたんですよ。そしたらスティービー・ワンダーとか、人の曲をめっちゃ歌ってるんです。周りは“この新人すげえな”っていう煽りもあったんですけど、ピーンと来なかったんですよね(笑)で、今度ツアーがあるから“パンフレットやってくんない?”って言われて普通にお仕事で。
グローバー:ピーンと来てなかったんですよね?改めて聴いてみてどうでした?
安斎:それは衝撃的だったですよね。”コイツもっともっと実は隠してるんだろうな”みたいな。
グローバー:周りも、これはヤバイってなってました?
安斎:絶対つぎくるだろうっていう。もう周りの準備は整ってた訳じゃないですか。そこに入ってきて期待通りの事をして、みんなもいきなり“先生”みたいな感じの特別な存在として意識してた。で、パンフレットの撮影で岡村さんは2時間ぐらい楽屋から出て来なかったらしいんです(笑)電話がガンガンくるんですよ。“岡村さんが、メイクルームから出てきません!”って。”一度出てきたんですけど、前髪が気に入らないらしく、前髪を直しにまた戻っちゃいました!”って...新人だよ!(笑)初めてのツアーのパンフレットだよ!カメラマンだって三浦憲治っていう今で言う大巨匠ですよ。その他のスタッフも結構凄い人が付いてるんですよ。なのに…めっちゃカッコイイ(笑)コイツ凄えなって思った、そんなヤツ居ないもの。
グローバー:竹内さんは
竹内:最初は僕2人組でやってて、相方は岡村靖幸さんとか、久保田利伸さんとか、昔のポップスを聴いてて、当時ってミックステープ作って渡し合ったりするじゃないですか。そのテープの中に「カルアミルク」が入ってたんです。で、なんか凄い歌い方だなって思って。
安斎:グローバー:あははは(笑)
竹内:本当にピンと来なかったんですよ。全然入ってこなくて…。まあ引っかかってはいたんですけど。で、そこから自分はバンド組んで、自分で曲書いたりとか、自分で歌うようになって、改めて聴いたときに、この人凄い!って思って。これがこの人の表現なんだなって思ったら全然自然と入ってくるっていうか。あとはちゃんと歌詞を読んで、25,6才になって「カルアミルク」とか聴いた時に“おいしいと思えない”とか凄いグッとくる。
グローバー:ハマったアルバムは「家庭教師」ってアンケートでいただいてます。これは安斎さんもいちばん聴いたアルバムですね。
安斎:なんかね、もう大好き。イヤらしくて(笑)
竹内:これ入ってる曲、全部良いんですけど、青春感があるというか、エロいというか、高校生ぐらいっていちばんエロいじゃないですか。
安斎:グローバー:(笑)
竹内:色んなこと知らないし、色んなことしたいのに、いちばん探究心があるその青春感を思い出させてくれるっていうか、取り戻せないことを必死で歌ってるので、そこが凄いグッときちゃうんですよね。
■「安斎肇が選ぶ、男でも惚れるぜ!セクシー靖幸ヴォイス曲」TOP3!!
安斎:もうね、正直言ってなんにも悩むことなかったです。
3位『イケナイコトカイ』
安斎:イケナイコトカイなんて言われたいよねぇ。ほんとにもうヤバいよね。イケナイコトだったんだよね、きっとね。自分が考えてたコトが。そのコトに気付かされるっていうか、それを躊躇するキミって…。っていう事だよね。いやぁカタカナですよ。ある種、あなたの世界ではイケナイコトなのかもしれないけど、私の世界ではイケルコトですよと、カタカナにすることで、そういうある種のボーダーを踏み越えたいんだと。
2位 『友人のふり』
安斎:“リボン”だよね、ここで気になるのは。
竹内:“リボン”って何を表現されてるんですかね?
安斎:僕はニックネームなのかと思いましたけどね。リボンを付けてるような女の子っていう意味で。
竹内:なんか女性を象徴してってことですよね。
安斎:ですよね。そこでピアスとか、アイシャドウとか色々出てくるじゃないですか、その中でも“リボン”っていうのをね、可愛い感じなのに大人の女の人としてのね。
グローバー:ちょっとこっちが振り回されるニュアンスも“リボン”にあるんでしょうね。
安斎:そうなんだよなぁ。リボンいろいろやらかすからねぇ(笑)
1位 『ペンション』
安斎:岡村ちゃんのモテないコンプレックスは凄いっすよ。深い深い青、Out Of Blueぐらい。本当に深いと思いますよ。必ず恋をしても訳がある。そして自分のものにはならないっていう。つかめそうだけど、つかめない。この恋愛の駆け引きにうまく利用され翻弄されてしまう青年の気持ち。それを出すからあの声なんじゃないかな。
まだまだ続くレジェンド『岡村靖幸』来週もお聴き逃しなく!
■この収録は大手町にあります次世代オフィス「3×3 Lab Future」で行なわれました。
PLAYLIST
カルアミルク / 岡村靖幸
家庭教師 / 岡村靖幸
どぉなっちゃんてんだよ / 岡村靖幸
Super Girl / 岡村靖幸
青年14歳 / 岡村靖幸
ペンション / 岡村靖幸
※放送後1週間はRadiko タイムフリーでお聴きいただけます。
■ONIGAWARAの詳しい情報はオフィシャルサイトへ