今週のレジェンドは、今年デビュー35周年のアニバーサリー・イヤー、来月、4年ぶりとなる来日公演を行うシンディ・ローパー!ゲストには、LiLiCoさん、シンガーでフリューゲルホーンプレーヤーのTOKUさんをお迎えしました。
■ソロデビューAlbum「She’s So Unusual」がリリースされたのは1983年ですがLiLiCoさんが最初にシンディの歌声を聴いたのはいつか、覚えていますか?
LiLiCo:この頃の洋楽って渋滞してたじゃないですか。マドンナもマイケルもどんどん出てきた時代で、女性ではマドンナとシンディの2トップがあったんですね。でも今、冷静に見るとファンションとか付けてる物とかも割と似たようなものだったりするのに、こんなにも違うっていうのは、ジンディ・ローパーは人間が個性的だったからですよね。今考えると、シンディの方が個性では勝ってたかもしれない。表情とかもいつも作ってたじゃないですか、シンディのMVとか観ると、同じ顔になるじゃない(笑)コロッケさんがモノマネしてると絶対同じ顔してテレビ観てるじゃないですか(笑)そういう風に“見てしまう”っていう魔法の力を持ってる人なんだなって思って。若い頃は学校とかに馴染めなくて、音楽を聴いたりとか、曲作ったりしてたっていうのは凄くわかりますよね。あのまま学校へ行ってたら、いろんな人がいろんな事言うでしょうね、って。ただ、真の個性は彼女にあったんでしょうね。だから今でも売れてるって事じゃないですかね。あの時代の人たちって、あの曲たちで一生世界中を楽しませることができる。シンディも100年後も語り継がれる人だと思います。
グローバー:TOKUさんは最初にシンディの歌声を聴いたのはいつでしたか?
TOKU:僕は「We Are The World」でした。一人ずつカメラが回って歌い繋いでいくじゃないですか、みなさん素晴らしいんですけど、ポーン!って飛び出てくるって言うか、単純に“この人カッコイイな”って思ったんですよね。
グローバー:あれだけのスターの中でも飛び出してきた部分って何だったんでしょう?
TOKU:さっきLiLiCoさんも仰ってたけど、強烈な個性なんだろうなって。キャリア的に言ったらシンディってまだ始まったばかりでしょ、他のほとんどのアーティストは経験豊富な人たちですよね。その中であれだけ個性を発揮できるって素敵だなって思いますね。
グローバー:そこから本人の楽曲、音源に入って行ったって言うのはどんな感じでした?
TOKU:すぐには彼女のアルバムにはいかなくて、ここでマイルス・デイビスが出てくるんですけど、マイルスのバージョンで「Time After Time」を聴いて、この曲ってあの「We Are The World」の人の曲だと。それで「She’s So Unusual」に初めていくんですよ。
グローバー:マイルスの「Time After Time」を先に聴いてて、シンディのオリジナルを聴いた時は、どんな気持ちになりました?
TOKU:悪い意味じゃなくて、正直、ちょっとした違和感があって“そっか、歌なんだよな、歌詞が乗っかってるんだよな”って。でもすぐに好きになりましたね。まあとにかく素敵なメロディ。スタンダードになり得ると言うか、もうなってると思います。
■歌声の魅力ってどんなところにあると思いますか?
TOKU:ストレートに響いてくるっていうところかなぁ。彼女の経験だったり感じてる事だったりっていうソウルそのまま歌に乗っかってるなって気がします。
LiLiCo:心で歌ってると思うんですよね。なんか不思議なビブラートがずっとかかっていて、最初の頃って、歌が下手なのかなって思ったのね。でも合ってるんだよね。冷静に聴くとめちゃくちゃ上手い人なんだなって。その不安定に聞こえるところが魅力なのかなって。
■TOKUさんは、アルバム『Memphis Blues』に参加!一緒にプレイしてお仕事されてみて、印象に残ってること、忘れられないこと、どんなことですか?
TOKU:とにかく表裏の無い人ですね。そのまんまの人って感じです。話すときとかは常に落ち着いてるんですよ。ただ中身はすごく情熱的だなという感じです。最初に出会った時っていうのは、テレビ番組のシンディの夜遊びコーナーみたいなのでプロモーションの一環だったと思うんですけど、僕がライブをやってるところに彼女が来て「Time After Time」と「What’s Going On」の2曲を一緒に共演したんですよね。その時、歌声を聴きながら、非常にスピリチュアルなものを僕は感じて...ビリーホリデイを凄く感じたんですよ。そこからブルースも聴こえたし、深いところまで音楽を知ってる人だなっていうのを凄く感じましたね。それで5、6年経って、まさに震災の日ですね、3月11日に、次の日からのツアーのために彼女は日本に着くんですよね。僕とはテレビの収録で6年ぶりに再会するところを撮る予定だったんですけど、震災が起こってしまったが為に計画停電中の寒い楽屋で会うんですけど、僕の顔見て開口いちばん“ねえTOKU、私って絶対何かこの国にしに来たのよね”って言ったんです。“元気?”でも“久しぶり”でもなく。そういうところでジーンとくるなぁこの人って思って。それでまあ非常に寒いスタジオの中で僕もミュージシャンとして何ができるんだろう?音出していいのかな?とか、そういうちょっと精神的に不安定な気持ちになってる中で、彼女と一緒に音を出してる間は、非常にあったかくて、ものすごく暖かい気持ちになれたんです。その後ツアーに同行して行くんですが、彼女は本当に果敢に日本のみんなを元気づけるんだ、勇気づけるんだ、何かしなきゃ、っていう強い思いで全身全霊で歌ってましたね。
■「この曲が歌いたいの!LiLiCo が選ぶ、カバーしてみたい曲」TOP3!
3位:Change of Heart
LiLiCo:なんかジャンプしてる曲、スタッカートみたいに。それが凄く楽しくて、ステージでジャンプしながら歌いたい。これのバラードバージョンもやってみたいなって思うのね。メロディが面白いから何とでもなる曲なんじゃないかなって思う。
2位:True Colors
LiLiCo:私はやっぱシンディはメロディなの。もう美しくて。楽器もひとつぐらいで、あとはそのメロディの美しさだけで。
1位:Time After Time
LiLiCo:これはもうカラオケに行くとウォーミングアップの歌。これはもうアカペラでもいいもん。聴かせられる曲。自分が先に録音して、自分とハモりたい曲でもありますね。
グローバー:サビに入ってくる男性のハーモニーがまた良いんでね、LiLiCoさんとTOKUさんでね。
LiLiCo:私はいつかデュエットしたいです(笑)
TOKU:お互いキーが低いでしょうから、キーを落としたらできそうですね。
グローバー:シンディ・ローパーこの番組楽しみにしてくれてるんですよね?
TOKU:ラジオで話しに行くんだけど、何かメッセージある?って聞いたら、返信があってね、今言った方がいいですか?
グローバー:来週にしましょう!
LiLiCo:えーー、1週間仕事が手に付かないよ、
グローバー:気にしながら仕事も頑張りましょうね。
まだまだ続くレジェンド『シンディ・ローパー』次週もお聴き逃しなく!
■この収録は「丸ビル コンファレンススクエアGlass Room」で行なわれました。
PLAYLIST
She Bop / Cyndi Lauper
Time After Time / Cyndi Lauper
True Colors / Cyndi Lauper
(The Goonies ‘R’)Good Enough / Cyndi Lauper
Don't Wanna Cry feat. TOKU / Cyndi Lauper
Change of Heart / Cyndi Lauper
※放送後1週間は右のRadiko タイムフリーボタンでお聴きいただけます。
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