今週のレジェンドは2019年のラストを飾るに相応わしい、UKのスーパーバンド『COLDPLAY』ゲストにはthe telephonesの石毛輝さん、ハリー杉山さんをお迎えしました。
■コールドプレイとの出会い
石毛:2000年に1stが出てるんですよね、でも多分2000年は聴けてないんですよ。その翌年に1stに収録されてる「Yellow」がラジオとかテレビでかかってて、MV観て“なんかすごい田舎っぽいバンドマン出てきたな”って(笑)この時代に一周してトラヴィスのデビュー当時みたいな感じで出てきたなって思って。
グローバー:時代感を説明すると、当時のどういう音楽シーンに対して、このマッタリ感がきたんですか?
石毛:2000年代イギリスのブリットポップが終わりを見せてきてて、興味がアメリカに移ってた時なんですね。僕もその時20歳になってないくらいなんで、めちゃめちゃ誰も聴いてない音楽を聴いてやろうという頃だったんですよ。でも、この「Yellow」見た目はアレですけど、めちゃめちゃいい曲だなって思って凄い引っかかってたのを覚えてます。
グローバー:見た目はアレですけど…(笑)
ハリー:MV的にね。
石毛:そうですね、クリスが全然今と比べて垢抜けてないじゃないですか、でも凄いヤバいの出てきたなって感じでしたね。
グローバー:ハリーさん出会いはイギリスに居た頃ですか?
ハリー:そうなんですよ。男子校の全寮制で、あのハリーポッターのホグワーツあるじゃないですか、あれのマイナス女子、男しか居ない空間だったんです。
石毛:あははは(笑)
グローバー:それ何歳の時ですか?
ハリー:15歳とかなんですけども、14歳15歳ぐらいのイギリス男子って音楽知ってて当たり前、変な話、自分のカッコよさをアピールするためには服装とどれだけ音楽語れるかっていうのが結構勝負なところだったんですけども、コールドプレイを好きって言うのは、バックストリートボーイズとかスパイスガールズが好きって言ってるのと同じカテゴリーに入ってしまってたんですよ。どセンターのポップっていう。でもこの「Yellow」って僕はめちゃくちゃ好きだったんです。聴いた瞬間なんか初めてオアシスの「Wonderwall」とか「Don't Look Back In Anger」を聴いたような切なさを感じて。でも認められなかったんです。なぜなら周りの男子達は男らしさがいちばんだったから。
グローバー:尖りたかったハリー少年は“これ大好き”と言えなかった。
ハリー:言えなかったんですよ!みんな何を聴いてたかというと、いや、大好きですけど、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンとかエミネムとかだから、なかなか認めることはできなかったんですよね。
■いちばん好きなアルバム
石毛:僕はセカンドですかね『A Rush Of Blood To The Head』これでガッツリハマったんですよね。少しだけ垢抜けたクリス・マーティンの「In My Place」のMVを観て“これは完全に化けたな”と。完全にスケールが増してきたというか、独自性を確立してきたなっていうアルバムですね。これはめちゃめちゃ聴きましたね。もう拍手でした。
ハリー:僕は2015年だったのかな、『A Head Full Of Dreams』っていうアルバムなんですけども、その前の年に『Gost Stories』っていうアルバムを出してて、そのアルバムはクリス・マーティンがグウィネス・パルトロウとの離婚の想いっていうものを赤裸々に全部出したようなアルバムだったんですけど、その一年後にすぐアルバム出すのってすげえなって。別れる事ってもの凄く悲しく挫折だったと思うんですよ。それで自分の悲しみをどうやってカバーするかっていったら“新作を造る”っていう。『A Head Full Of Dreams』っていうアルバムはほんとに解りやすく“人生の新しい扉開けましたよ”っていうほんと色に溢れるカラフルでエネルギー大爆発してるアルバムなんですね、大好きなアルバムです。
■「the telephonesのギター、シンセサイザー、ボーカル、そしてソングライティングを手掛ける石毛輝が選ぶ、この曲カバーしたい!COLDPLAY曲TOP3」
3位:Shiver
石毛:ギターリフが単純にカッコいいなっていうのがありまして、左と右で同じフレーズなんですけど、右耳の方がめっちゃ歪んでるんですよ。そうするとちょっと泥臭くなるというか、これ結構いいなって聴いた時から思ってて、telephonesの曲でもそういうのを応用してたりします。カバーするとしたらガッツリ全部両方とも泥臭くしてやれたらいいなと。
2位:Every Teardrops is a Waterfall
石毛:いちばんtelephonesがやり易そうだなって、4つ打ちも入ってくるし。ちょっとダンスミュージックに接近したのってこの曲ぐらいからですよね、びっくりして。結構DJのイベントとかに行ってもこの曲で盛り上がったりしてるのを見て、こういう曲作ってもいいなって考えながら聴いてましたね。結構バンドがこういう新しい試みをするとミスる可能性がめちゃ高いんですけど、凄い高いレベルで調和してたんで、“すげー!優勝!”って思いました。
1位:Speed of Sound
石毛:ぶっちゃけこの曲好きなんですけど、2005年ってtelephonesを組んだ年で、どういう音楽をやるかっていうCDをメンバーに渡したんですね。で、なぜかウチのメンバーはこの曲をやたら気に入ってて移動中の車の中でもずっとこの曲をリピートしてたんですよ。それを思い出しまして、この曲やったらみんなの気持ちが入るんじゃないかと思って。
まだまだ続くレジェンド『コールドプレイ』新年のPart2もお聞き逃しなく!
■放送後1週間は右のRadikoタイムフリーボタンでお聴きいただけます。
PLAYLIST
Yellow / Coldplay
Shiver / Coldplay
Fix You / Coldplay
Paradise / Coldplay
Everglow / Coldplay
Speed of Sound / Coldplay
■the telephonesの詳しい情報はオフィシャルサイトへ