今週のレジェンドは、シンガーデビュー30周年の歌姫、マライア・キャリー!
ゲストには、May.Jさん、音楽ライターの池城美菜子さんをリモートでお迎えしました。
■マライアとの出会い
グローバー:一番最初に彼女の歌聴いた時覚えてますか?
May.J:覚えてますね、実はマライヤがデビューした頃に私が産まれてるんです。やっぱり「Emotions」を一番最初に聴いたと思います。母の引き出しの中に「マライア・キャリー」って書いてあるカセットテープを見つけたんですよ。“これはなんだ?”と思って勝手に聴いたら“すごい上手い人が歌ってるな”っていう。
グローバー:その時May.Jさんおいくつ?
May.J:小学校低学年でしたね。“すごい上手い人だ”でも顔は見えなかったのであの時はもう声だけ聴いてファンになりましたね。凄いですよ7オクターブって本当に信じられないですね、誰も出せない。当時、自分も歌手になりたいっていう想いがすごく強くて、だから色んな歌手の歌を聴いたりとかしてたんですけれども、マライアの曲はもう真似しようとも思えなかったですね。好きな人の曲は覚えてCDを聴きながら一緒に歌うんですよいつも。でもマライアの曲は歌えなかったです。
グローバー:最初はやろうとした?
May.J:やろうとしました。でもどんどん音程が上がっていくところ、あれは絶対出ないですね。(笑)
グローバー:池城さんは1995年からニューヨークでフリーランスのライターとして活動をスタートしてます。マライアとの出会いはどういったことでしたか?
池城:私、マライア世代なんです。ほぼ同い年。だから出てきた時にどれぐらい日本でプロモーションされたかも見たし、“すごい歌姫くるぞ!”みたいなのも全部学生で受け止めた人なので、凄いなーとか可愛いなとかって思ったんですけどその時は自分がちょっと日本で始まったばかりのクラブ系の人間だったので“ちょっとそういうのは違う”みたいなのもあって、ポップだし、歌上手いし、可愛いのは分かるけど、私もうちょっと通なの聴いてるみたいなね(笑)なんですけど、ニューヨークへ行ったらやっぱり凄くて。ちょうど95年でだんだんヒップホップがメインになった時でマライアは歌姫だったんですけども、その頃に旦那さんのトミー・モトーラ社長から羽ばたく感じが出ていて、あと凄くびっくりしたのは日本ってマライア・キャリーって白人のアメリカの白い歌姫だと思ってたじゃないですか。でもアメリカの人ってみんな彼女がバイレイシャルってことを知っていて、お父さんが色の薄い黒人でお母さんがオペラ歌手で苦労して育ててっていうその彼女のバックグラウンドをみんなが結構知っていて黒人のお友達がみんなすごく応援しているので”私って浅はか“って思いました。
グローバー:ニューヨークへ行ってみてそういう知識とかニューヨーカー達の感覚が入ってきて池城さんもマライア・キャリーの存在は自分の中でちょっと変わってきました?
池城:変わってきましたし、彼女はアップステート・ニューヨークって言ってニューヨークの上の方の出身なんですけど、だからみんな“地元の人”みたいな“地元の歌姫応援しますよ”的なのもすごくありました。
グローバー:その当時を思い出すと“この曲私好きだったなぁ”という曲ありますか?
池城:向こうで彼女がヒップホップにガーッって行った時の「Honey」で。ちょっと言葉悪いけど“離婚してよかったね”“自由になったね”みたいな。それが「Honey」です。
■いちばんの魅力
グローバー: May.Jさん、今感じてるマライア・キャリーの一番の魅力どんなとこですかね?
May.J:いっぱいありますけど、歌の特徴がすごいあって歌う時って徐々にキーが高くなるにつれ大体裏声に変更していってどんどん薄くなっていくのが普通だと思うんですけど、マライアの場合は逆なんですよ。低い音を逆にちょっとブレッシーに歌うんですよ。ちょっとセクシーな感じで弱く歌って急に高い声を地声でガンって出すんですね。それをやる人があんまり居ないんじゃないかなと思って。逆にその高いところをファルセットであんまり歌わないっていうのが彼女の特徴ですね。
グローバー:彼女のこだわりなんですか?それとも自然とそういう節なのか。
May.J:なんだろう、多分こだわりだと思います。差をつけるための。
グローバー:そういう表現マライアにしかできない表現がやっぱり魅力的。池城さんはいかがですかマライアの一番の魅力。
池城:ゴシッピーな感じ(笑)マライアって浮き沈みが結構激しいんですよね。だからそうやってヒップホップ・リミックス出してちょっとその男の人達と噂になったりとか、再婚したりとか、大型移籍したけど映画コケちゃったりとかもうずっとこれなんですけど必ず這い上がってくるんですよね。それはアスリートを見ているような気分にはなってます。マライア劇場を一生観るんだろうなっていう覚悟。カッコイイです。
■日本の歌姫May J.が選ぶ「歌ってみて欲しい!」
カバーしたくなるマライア曲TOP3!
May.J:マライアの曲は歌えないですよ(笑)シンガーでも難しい。完璧に歌うことはマライア以外は本当に無理だと思いますけれども、歌いながらマライアは本当にすごいなって思ってもらえたらいいですよね。
3位:Always Be My Baby <from Album「Daydream」(1995)>
May.J:マライアの曲の中でもいちばん分かりやすい曲だと思う。カラオケで歌い易い曲な感じがしますよね。do do doop dop♪っていうところみんなで一緒に歌える。そこをだんだんハモっていくのが楽しいですね。
2位:Emotions <from Album「Emotions」(1991)>
May.J:これはね歌い甲斐がある曲です。私最近お風呂で歌ってる曲なんですよこれ。歌えないんですけど、自分の声の幅を広げる体操になるんですね。昨日はここまでしか出なかったけど今日はその上が出た!みたいのがすごい分かり易くて、シンガーの人たちは多分歌うとすごい勉強になる曲だと思います。
1位:All I Want for Christmas Is You <from Album「Merry Christmas」(1994)>
May.J:これは歌詞が分かんなくても一緒に皆歌ってません?幸せになれるしパーティーとかで流れたらとにかく盛り上がる曲でもありますし、割と歌い易い曲だと思います。
グローバー:伺いたいんですけど、こういうシンプルで歌いやすいメロディ歌いやすい曲をマライアはこう歌ってんだなーって歌ってみて感じた表現力どんなところか教えてください。
May.J:結構早口なんですねこの曲、でもR&Bの歌い方を崩さずに歌われているのがすごいカッコイイなと思いますね。クリスマスソングだけどR&Bのフィーリングで歌っている。
グローバー:そのポップスとR&Bの見事な虹の橋かけちゃう感じってのいうはやっぱり素晴らしいんですね。
まだまだ続くレジェンド『マライア・キャリー』来週もお聞き逃しなく!
PLAYLIST
Emotions / Mariah Carey
Honey / Mariah Carey
I Want To Know What Love Is / Mariah Carey
Hero / Mariah Carey
All I Want for Christmas Is You / Mariah Carey
It's A Wrap (feat. Mary J. Blige) / Mariah Carey
■放送後1週間は右のRadikoタイムフリーボタンでお聴きいただけます。