今週のレジェンドは、メジャーデビュー15周年を迎えたロックバンド、RADWIMPS!ゲストには、タレントのIMALUさん、シンガーソングライター Sano ibukiさんをお迎えしました。
■RADWIMPSとの出会い
グローバー:IMALUさん、RADWIMPSとの出会いはいつ頃?
IMALU:高校生の時なので2006年ぐらい。「ふたりごと」っていう曲を最初聴いたと思うんですよね。当時バンド好きの子達ってELLEGARDENとかをすごい聴いてる世代で“今こういうバンドもいるんだ”みたいな感じでバンド好きの子から教えてもらったのがきっかけだったんですけど、とにかく歌詞が衝撃的で“こんなラブソングがあるんだ”って。言い回しとか独特だし、すごいキュンとしてそこから好きになったっていうのが大きいきっかけでしたね。
グローバー:当時のサウンドメイクのクオリティも凄いんだけど、まず詩に引っ張られたんですね。
IMALU:詩がやっぱりRADの一番と言っていいほどの大きな魅力の一つですね。「ふたりごと」って何度聴いても聴き飽きないんですよねこの歌詞って。ほんと色褪せない歌だなって思いますね。
Sano:ぼくが「ふたりごと」を知ったのは結構後になってしまうんですけど、それでもやっぱり歌詞の世界に引っ張られることが凄いあったので共感できますね。
グローバー: Sano ibukiさんは今24歳でRADがデビュー15周年だからデビュー当時が9歳?
Sano:そうですね、小学3年生ぐらいの時ですね。
グローバー:もうデビューで出会ってました?
Sano:いや、僕が出会ったのは中学生の時なので14歳ぐらいの時に。それもCDショップで「オーダーメイド」っていう曲のシングルをたまたま見つけてジャケットが素敵だから買ったんです。
IMALU:えー!ジャケ買い?!
Sano:ジャケ買いが初めてで、そもそもジャケ買いもほぼほぼしたことなかったんですけど、椅子が2つあってそこに座っているのか?っていうような描写が書かれているジャケなんですけども“すごい素敵だなぁ”と思ってそのCDを買ったんです。僕たちの時だと周りの友達もどちらかと言うとONE OK ROCK だったりとか少し先の世代が好きだなーっていう風に言われてる時だったんですけど、「オーダーメイド」のCDを買ってカップリングの「グーの音」っていう曲に凄い惹かれて。もちろん「オーダーメイド」だったりとか日本語の歌詞がすごく響く曲も好きなんですけど…
グローバー:「グーの音」は全部英語の歌詞の曲ですよね。
Sano:そうなんです。僕自身も英語をすごい勉強して解ってるわけじゃないんですけど、バンドアンサンブルの強さというか、僕もバンドやっていたのでコピーしたくなるというか、“真似したくなるぞ”っていう勢いみたいな、RADWIMPSの強さみたいなものにすごい惹かれて、どんどんこのカップリングの曲にのめり込んでいったような感じになりますね。
グローバー:IMALU さんと逆パターンかもしれないですよね。
IMALU:そうですね。
グローバー: IMALUさんは海外の曲をいっぱい聴いてきた中で日本語詞に引っ張られたけど、Sanは英語詞のリズムとかテンションがもの凄い新鮮で。
Sano:そうですね、もともと英語のものを聴いてなかった訳ではなかったんですけど、ただやっぱり独特なバンドグルーヴっていうのはRADWIMPSの特徴だなと。聴いていてもギターだったりベースだったりっていうのが常に主役に成り変わるようなそういうものっていうのは凄く惹かれるなぁと思ってましたね。
IMALU:英語も上手ですしね。
グローバー:気持ちがいいですよね。
■アルバム『アルトコロニーの定理』
グローバー:お二人とも大好きなアルバムは『アルトコロニーの定理』を挙げてました。
IMALU:なんかね、全曲良いっていうのと、2009年のアルバムで初めてRADを聴いた歳から少し自分も大人になったけど、でもまだ大人に成りきれてないみたいな年齢の時に聴いたっていう思い出もありますし、中でも「オーダーメイド」っていう楽曲が本当に衝撃的で、この曲って人間が自分が生まれる前のことを歌っている楽曲なんですけど、いわゆる「前前前世」のあの楽曲より前にこんな曲があったんだぞ!っていうかなりラッド節が入ったすごく神秘的で独特で野田さんしか書けないような詩の世界観と“頭の中どういう妄想が広がってんの?”みたいな感じの曲で、RADWIMPSの歌詞って最後の最後のオチがよくあるんですけど、このオチとかも“あぁぁぁこうキタか”みたいな。その衝撃が「オーダーメイド」ってあったんですよね最初に聞いた時に。そういう意味ではもうずっと大好きな曲ですね。
グローバー:佐野さんの大好きポイントは?
Sano:僕が聴いたのは多分出てから1〜2年した後で、その時も中学生ぐらいだったんですけども、どこかちょっと危うい感じと言うか何かそういうものをこのアルバムには凄い感じていて、例えば主旋律がどんどん変わっていくとか、ヴォーカルがメインの時もあればギターも、ベースもドラムもいっぱい出てくる中で誰かがガッと前に行ったらそれが崩れてしまいそうなほどすごい緻密ですごい計算され尽くしていてそこにまた憧れると言うかそういうもの弾きになりたいって思わせるような危うさみたいなものに僕は凄く惹かれましたね。
■新世代のストーリーテラー・シンガー、Sano ibuki が選ぶ
「文学的な歌詞の世界を感じられるRADWIMPS 曲」TOP3!!!
3位:ラストバージン
Sano:この曲すごく僕自身も体験したことのあるようなものをダイレクトに言われてるような感覚で、なんか遠回しな言葉を使ってるんですけどもどんどんそうなってくるような感じがあって。歌詞の世界の中で僕も書くときに気をつけてるポイントではあるんですけど遠回しになりすぎちゃってよく分かんないみたいなことになることがよくあるんです、でもこの曲の歌詞って全然結婚という言葉を使ってないのになぜか結婚のシチュエーションがどんどん浮かんでくるというか、どんどん歌詞のワードが広がっていく。言われた言葉じゃなくて言われた言葉の先が見えてくる、そういう深みがどんどん出てくる曲だなぁと思っていて、ミュージックビデオもすっごい好きで、上から円形のものがずっと回ってるのを見せているだけの映像なんですけど、そこにもまた深みがあったりとか、そういう深みをどんどんどんどん見せてくれる文学的なものだなぁって思ったので選ばせていただきました。
IMALU:確かに解るなぁ、どんどん深みが出てくるっていうのありますよね。読んでいって聴いていってだんだん解ってくるっていうのはすごく解ります。
2位:携帯電話
Sano:携帯電話との距離感って歌詞にできるんだなって。人と人との距離感のように物との距離感を捉えてるというか、最初“携帯電話?人なのかな?”って考えちゃうようなそういう隙間がある歌詞にすごい惹かれますね。
グローバー:携帯電話っていうお題でこれができるっていうのはちょっと才能の凄さを感じますよね。
IMALU: “僕より僕のことを分かっているのが携帯電話”っていう詩とかね“わかる、わかる!”みたいな。
Sano:本当に。僕より知ってますもんね携帯電話の方が。ちゃんと“こいつが僕の居場所なんだな”って思えるっていうのがいいなぁって思います。
1位:夢見月に何想ふ
Sano: RADWIMPS自体を知ったのも後だったって事もあって、どんどん新しい曲を聴いていくような感じがあったんですけど『RADWIMPS2』とか『RADWIMPS1』とかの曲って意外と19、20歳とか大人になってからちゃんとアルバムとして聴いた曲で、“こんな文学的な凄い良い歌詞があるんだ!”って発見した曲でもあったんですけど、本当に文学的な書き方をしてらっしゃるなと思いますし、何よりも今を生きてる存在として捉えてるというか、今って僕も“生きてるな”ってよく思うんですけど今っていう存在自体が次の瞬間には過去になっててちょっと前には未来であってみたいなものをちゃんと生物として捉えている。僕、本を読むのがすごい好きなんですけど本の世界でよく感じる瞬間があって、そういう世界のニュアンスに歌詞で近づけてる。ちょっと鳥肌が立つというか“すごいなー”って感じたのでこの曲を選ばせていただきました。
まだまだ話し足りないお二人、来週のRADWIMPSPart2もお聴き逃しなく!
PLAYLIST
ふたりごと / RADWIMPS
ハイパーベンチレイション / RADWIMPS
七ノ歌 / RADWIMPS
前前前世 / RADWIMPS
オーダーメイド / RADWIMPS
夢見月に何想ふ / RADWIMPS
■放送後1週間は右のRadikoタイムフリーボタンでお聴きいただけます。
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