2021.04.17 ON AIR
【ウォルト・ディズニーの音楽世界】歌舞伎俳優の二代目尾上松也さん、シンガーソングライター chayさん登場!

今週のテーマは、ウォルト・ディズニーの音楽世界!
ゲストには歌舞伎俳優の二代目尾上松也さん、シンガーソングライター chayさんをお迎えしました。

■ディズニーとの出会い

グローバー:尾上松也さんは映画『モアナと伝説の海』の日本語吹き替え版でマウイ役を演じて歌声も披露して、その歌声を知ってる方ももちろん大勢いると思うんですが、これ自分がやるってなった時、まずお気持ちいかがでしたか?
松也:ものすごい嬉しかったです。もう本当に涙が出るくらい嬉しかったですね。っていうのも僕自身も子供の頃からディズニー映画に育てられましたんでね、それを自分が担当できるなんて言うのは夢にも思ってなかった訳じゃなくてまあ目標にしてたんですけどその夢が叶ったというところですごく嬉しかったですね。
グローバー:記憶ある中での最初の出会いは?
松也:ウチの母親もすごい好きだったんで家にディズニーのビデオアニメーションがたくさんあったんですね。その中で一番最初に気に入ったのは『ダンボ』の「Baby Mine」っていう曲でですねこれがすごく好きで母親にいつも歌ってもらいながら夜寝てたっていうのが。
グローバー:じゃあ子守歌として。
松也:そうです。ダンボが確かのお母さんと離れ離れになるんで泣かないでってお母さんが優しくナデナデしながらゆっくり寝かしつけるみたいなところだったと思うんですけど、ウチの母親もなかなかの身体が大きいもんですから優しく包み込んでくれて歌ってくれてたような気がしますけどね。
グローバー:そこで何かディズニーの音楽の素敵だなぁっていうのと幸せだなーっていう気持ちも一緒にあったのかもしれないですね。それでどんどん好きになっていって自分で選び始めてハマっていったっていうようなこともありましたか?
松也:そこからというかもう気付いた時には本当にディズニーに囲まれて生活してましたんで、もう本当にほとんどのものを観ましたね。長編も短編も色々観ました。ディズニーって長編アニメだけじゃなくて短編も全部やっぱり音楽との関わりがすごいし、短編なんか特に言葉を発さずに動きと音楽のみで表現するのもたくさんあるじゃないですか、だから自然とそこで音楽の表現の幅の広さっていうかなんか感じてたような気がしますね。
グローバー:歌舞伎の中でももちろん音楽と演じることと一緒に身につけながらだと思うんですが、改めて今思うディズニーの音楽ここに自分が惹かれるなぁ、素敵だなって思うところは?
松也:まあ歌舞伎でもそういう音楽はあるんですけどこの曲を聴いたらその作品の世界がばあっと頭の中に広がるそういう表現の豊かさと音楽との協調性みたいなのっていうのはディズニーは特に強いと思うので一番好きなのはそこですかね。音楽と作品の密着の仕方それが僕はすごく好きです。
グローバー: chayさんはご自身のライブでもディズニーメドレーをライブのシーンに入れたりしてますが。
chay:はい、たくさん歌わせていただいてます。出会いは本当に小さい頃、多分幼稚園生ぐらいの頃だったと思うんですけど両親が私の誕生日プレゼントに毎年一本のディズニー映画のビデオをプレゼントしてくれてたんですよね。なのでどんどん毎年コレクションになっていくというか。
グローバー:ご両親セレクトで?
chay:はい、母セレクトで。母もやっぱりディズニーの世界観がすごい好きだったみたいで毎年次はどのビデオもらえるんだろう?っていうのをすっごい楽しみにしてた覚えがありますね。
グローバー:その中で私はこれが好きだな映画の中でもこの曲が好きだなとかどんどん増えていったと思いますけど。
chay:最初に好きになったきっかけは『シンデレラ』の「ビビディ・バビディ・ブー」。もう好きでずっと歌ってました。あとここからディズニープリンセスの虜になっちゃって。
グローバー:ライブではプリンセスメドレーを歌ってます。ディズニーというとプリンセスから入ること今本当に増えてると思うんですけど、どこが一番魅力的ですか?
chay:キラキラしててもう憧れなんですよ。あのドレスとかコスチュームもそうですし、可愛くてああなりたいっていう風に小っちゃい頃からずっと思って夢に見てたのでそういう女の子すごい多いと思います。
グローバー:すごいのは今話し始めた瞬間パッと魔法がかかったような、いや魔法が覚めないというね。
松也:そうなんですよ、ディズニーのすごい所っていうのはいくつになっても話したりしてると子供に帰っちゃう、何もかも忘れられちゃう。これがやっぱね素晴らしいところですね。
グローバー:これ音楽にももちろんありますか?「ビビディ・バビディ・ブー」を聴くとどんな気持ちになりますか?
chay:やっぱりワクワクしますし、音楽ってその時のことをすごく鮮明に思い出すじゃないですか、なのでディズニーソングを聴くとあの頃の記憶っていうのが結構鮮明に蘇ってきて、母がこうしてくれてたなあの時一緒に歌ったなぁとか懐かしいなと思って聴いてます。
グローバー:これはおそらく今聞いてる方も同じようになんか自分の幸せな思い出がパッと浮かぶ曲かもしれないですよね。

■ディズニー楽曲の魅力

グローバー:映画『モアナと伝説の海』日本語版の中でマウイが歌っている「俺のおかげさ」という曲、これをを歌ってるのが?
松也:俺だ俺だ俺だ!
グローバー:やったぁ!
chay:素晴らしいですね!改めて聴いたら凄すぎた、もうピッタリ。
松也:でもね不思議と自分で聴いててもなんか自分じゃないような不思議な感覚なんですよね。
グローバー:さっき『アラジン』の日本語版山寺宏一さんにハマって一生懸命それを再現したなんて話がありましたけど、これレコーディングの時っていうのは。
松也:これは本当に遊びでも「フレンド・ライク・ミー」とかいろんなディズニー楽曲を声優さん達の模倣して自分で歌おうとしてたっていう感覚みたいなのはすごく活きたような気がしますね。ただこれは皆さんにお伝えしときたいんですけどよく“映画は字幕に限る”っていう方いらっしゃるじゃないですか“吹き替えではあんまり観ないんだよね”って方。これね是非吹き替えも観て欲しい。字幕でもちろん本国の俳優さんがなさってるのを観ていただいた上で観て欲しいんですけど、なぜかというと僕がやらせて頂いて大変だったのはその一つ一つ本国の監督さんとか本国の方が撮ったニュアンスを事細かくやっていくんですよ。だからすごい時間も掛かるし妥協できないんですね。だからみんな大変な思いをして吹き替えってやってるので、これはディズニーだけじゃないと思いますけれども是非ね吹き替えも楽しんでいただきたいというのはあって、その中でも自分の感覚的にはその要求に応えることができたのは自分が好きで先輩声優さん達の真似をしてたのはすごく活きたなというのはありますね。
chay:じゃなきゃやっぱりこの素晴らしいテイクはなかなか出来上がらないだろうなって思ってたんですけど、やっぱりその裏にはこんなに努力と大変さがあったんだなと思いました。
グローバー:こういう積み重ねがディズニー映画ディズニーの音楽は脈々と続いてきてそれこそchayさんが好きなプリンセスでもここ日本でも大ヒットした『アナと雪の女王』とかもうその極みかもしれないですね吹き替え版で大ファンがたくさん増えたという大変な現象にもなって。
chay:大好きですね。歌いましたねライブで。
グローバー:自分で歌ってみて特にこの曲が好きだっていうのはどれになりました?
chay:「うまれてはじめて」は歌ってていちばん楽しかったです。観てくださってるお客さんもすっごい手拍子で。みんな知ってる曲だったし盛り上がるし、歌っててすごい楽しいっていうのは本当にディズニーソングのも醍醐味だなと思います。
グローバー:またその映画の声優として歌うこととアーティストがステージに立って歌うっていうのはまた全然違う楽しみとか喜びとか工夫とか自分の表現あると思うんですけどこの「うまれてはじめて」だったり色々な歌を歌ってく時になにか自分の表現でこだわってるポイントありますか?
chay:そうですねディズニーに関わらずなんですけどカバーするときはやっぱり真似をして歌うっていうよりは自分らしく歌うっていうのは気をつけてるんですけど、ディズニーソングはとにかく難しいので、高低差が激しいのもそうですし、あと演奏がとにかく難しくて本家はもうオーケストラで録音してると思うのでそれを表現するのは自分のギターもそうですけど周りのプロのミュージシャンの方もディズニーソングとなるとすっごい苦戦しててもうやっぱり表現するのが難しいです。あとコード進行とかも普段j-pop とかでは出てこないようなコードだったり難易度がとにかく高いので勉強にもなります。

■尾上松也が選ぶ
「いやこれ、俺が歌いたかったわぁ? ディズニーソングTOP3!!!」


3位:ノートルダムの鐘(The Bells of Notre Dame) from「ノートルダムの鐘」

松也:これはもうね歌えないっていうだけなんです。僕はカラオケでほとんど歌ってはきてるんですがこれ歌いきれないなっていうのがあって歌ってみたいっていう3つなんですよ。この「ノートルダムの鐘」に関してはもう本当にオープニングの曲で一人じゃ歌えないんですけど、これもまたこの曲だけで一気に世界観が広がる感じ、これはなんかこう自分が例えば友達とか誰とかはわかんないですけど合作で自分のノートルダムを作り上げてみたいなっていう感じがするんです。特にこのノートルダムのオープニングは芝居がふんだんなのですごくやりがいがありそうな感じがする。最高です。

2位:準備をしておけ(Be Prepared) from「ライオンキング」

松也:これはのスカーがムファサをいよいよやっちゃうぞっていう決意をハイエナたちの前で意思表明する歌なんですけど、これめちゃくちゃかっこいいんです。けど本当にあんまり歌ったことなくて大好きな曲の一つですね。
グローバー:松也さんがここに痺れるなっていうかっこいいポイントはどこですか?
松也:やっぱりねこの悪の色気ですね。どんなディズニー作品でも悪がいなきゃ成立しないんですよ。その中でもやっぱり特出した色気を持ってるスカーは僕が大好きなキャラクターの一つなんで、その闇がどうして生まれてしまったのかみたいなことの切なさもここの中には入っているのでこれはやりがいがあるなって感じちゃうんですよね

1位:サークルオブライフ(Circle Of Life) from「ライオンキング」

松也:太陽見たらとりあえず聴きたいですこれは。やはりエルトン・ジョンがディズニーでこの作品を手がけたこのライオンキングの中でもやっぱり頂点だろうと。やっぱこのオープニングにこれだけ掴まれるってなかなかないと思うんですよ。でエルトンジョンの世界観もしっかりあるし、この融合できてる感がたまんないすね。だからこれ俺が歌いたかったわというよりもいつも歌いたい。

まだまだ続くウォルト・ディズニーの音楽世界!来週もお聴き逃しなく!

PLAYLIST

Baby Mine / from「Dumbo」O.S.T.

Bibbidi-Bobbidi-Boo / from「Cinderella」O.S.T.

A Whole New World / Regina Belle & Peabo Bryson

俺のおかげさ / from「モアナと伝説の海」O.S.T.

For the First Time in Forever / Kristen Bell, Idina Menzel

Circle Of Life / from「The Lion King」O.S.T.


■放送後1週間は右下のRadikoタイムフリーボタンでお聴きいただけます。
■尾上松也さんの詳しい情報はオフィシャルサイト
■chayの詳しい情報はオフィシャルサイト

来週も、ディズニー音楽をテーマに歌舞伎俳優 尾上松也さん、シンガーソングライター chay さんとお届けします。お楽しみに!