今週は、オフスプリングのPart2!
ゲストには引き続き、TOTALFAT Shun さん、モデルでDJ のシャウラさんをお迎えしました。
■オフスプのLIVE
グローバー:Shunさんはオフスプリングに中2で出会ってそこからバンド結成に至るまでの大きいガソリンにこの来日公演を観て“やるしかねぇだろ”ってなったんですか?
Shun:そうすね。中学校の時に『AMERICANA』のジャパンツアーのチケット発売があって、これは絶対買う!と思ったんですけど俺もう中学で孤立してて一緒に行く人が居なかったんですよ。当時、邦楽大爆発時代だったんで。
グローバー:カラオケブームもそうだった。
グローバー:ダブルミリオン時代だったんすよ日本は。
シャウラ:そうかぁ。
Shun:みんなJ-POPのチャートから目が離せないぐらいの感じだったんで、で田舎だったんで“ちょっとわかんないかな?”みたいな感じだったんすよ。それで“俺この街に居たらパンクができない”と思って東京の私立高校を受験して、それで自分を表現したかったんで校則が無くて私服で通える学校を選んだ。そしたら毎日バンドTシャツ着ていけんじゃん!と思って。で、中学の時に行く友達がいないんだけどAMERICANAツアーのチケットを3枚買ったんですよ。それで高校行って自分のレーダーに引っかかったヤツにそのチケット渡して一緒に行こうと。ベースも毎日背負って行って、そしたらの学食で声かけてきたヤツが居て“知ってる!そのパーカー”みたいな。“グリーンデイとか知ってるよ!あ、本当オフスプリングっていうバンドが居て”つってMDにまとめて聴かせて“ライブ行こうぜ!”って言って。2人見つかったんですよ、それで3人で行ったんです。それが東京ベイNKホール。1999年かな。その帰り道に僕の殺し文句“俺とバンドやんない?”って言って。
グローバー:そしたら?
Shun:“やろうよ!”ってそのうちの一人が今のドラムのBuntaなんですよ。でもう一人が当時の一番最初のギターで彼はサーファーだったんで“俺サーフィンやりたいわ”って言ってすぐ辞めちゃってその後正式なギターが入ったんですけど、その3人でTOTALFATっていうバンドを組んだんですよね。
シャウラ:いい話だなぁ。
Shun:なのでオフスプリングが生みの親なんですよ本当に。
グローバー:ライブ観た後、この時言わなきゃって気持ちになったのはそのオフスプリングのライブの何にやられたんですか?
Shun:やっぱエンターテイメントってこんなに自分を幸せにしてくれるんだなって思ったんですよ。なんか居場所っていうか、埼玉からもう超イキって“どんな服着てったらいいんだろう?どんな髪型にしてったらいいんだろう?”ってもうわかんないけど今できる自分のベストの状態にしてライブ会場に行ったらもうゴリゴリのパンクスばっかりだったりして“うわ、俺超ダサいかも知んねー”みたいな。ライブの前に。
シャウラ:分るその感じ。“うわ、カッコイイ人いっぱい居る”みたいな。
Shun:そう!“どうしよ、、”と思って。でもライブ始まったらどうでも良くなっちゃって全部。それでパッと正気に戻ったらパンクじゃないヤツいっぱい居て、ギャルも居るしギャル男も居るし普通の格好のヤツも居るし“あれ?もしかしてここって別に限定的な場所じゃなくて、誰でもココを選べば居ていい場所なのかな?”って思ったんですよ。で、その翌月の「CROSSBEAT」を読んだら、デクスターのインタビューで“俺達が何で「Pretty Fly」みたいな曲を書いたか、それはもう排他的なパンクが終わりにするんだ”みたいなこと書いてあって“俺たちは排除しない、居場所を探してるヤツがここに集まればいいそれが俺たちのパンクなんだ”みたいなこと書いてあって“え!俺がライブで感じたことをそのまま言ってる!”みたいな。
シャウラ:うわぁ感動するね。
グローバー:ほんと突き抜けてる表現師だよね。
Shun:そう、だから本当に壊していくってさ、それに惚れちゃいましたね。
グローバー:シャウラさんはオフスプリングのライブは思い出深いシーンどンなものがありますか?
シャウラ:初めて行ったライブがフェスだったんですよ、そのヘッドライナーがオフスプリングで、私その時14とか15だったんですね。カトリックの女子校に行ってる私がお父さんに“このライブ行きたいんだけどチケット買ってくれない?”って。多分ダメって言うんじゃないかと思ったら買ってくれたんですよ。でその時に行ったフェスの感覚がもう一生忘れない。その時はオフスプリングとかヴァンダルスとかジミー・イート・ワールドとかで最高のラインナップだったんですね。ハワイのノースショアっていうところであったフェスだったんですけどやっぱ向こうは軍のムキムキのタンクトップ着てるお兄ちゃんがいっぱい居て私も初のライヴだったんでフェスがどういうものか知らなかったんですよ。で到着してまだ始まってない、しかもステージの前でガラガラじゃん!って友達と走ってフェンスみたいなのにしがみついて待ってて、始まった瞬間に“グォォォォーーー!”ってそのムキムキのお兄ちゃん達がガァァァーって来ても潰れながら半分恐ろしい半分ワクワクっていう時間を過ごしたのは覚えてます。モッシュピットももう洗濯機ですよ。ちょっと恐ろしかったけど最高に楽しかったです。
グローバー:ああいうオフスプリングが作り出してたライブの空間の魅力って一番は何だと思います?
シャウラ:やっぱりその居場所じゃないですか?やっぱ私も押さえつけられてる感っていうのが10代すごくあって。カトリックの女子校だったし、親には夜まで遊んじゃダメとか言われて“私はフリーになりたいの!”と思いながら大人に縛り付けられてるような。本当はそうじゃなかったんでしょうけどね、でもその時の自分はそう感じてた中、リリースと言うか開放してくれる音楽でしたね。
Shun:多分今でこそそういう気持ちって振り返って俺たち大人になったから言葉で説明できるけど、でもあの時の俺達ってこんな気持ち言葉なんかじゃ説明できなかったと思うんですよね。それを代弁してくれたし場所としても作ってくれたし放出させてくれた。それが虜になってて俺みたいなヤツとかシャウラさんみたいなヤツが世界中に何千万人居るって言う。
■ シャウラセレクト!
「ライブでシンガロングしたいオフスプリング・ナンバー」 TOP3!!!
シャウラ:私からすると全部シンガロングじゃんって感じなんですが、でもその中でまぁここら辺はみんなひとつになって歌えるかなっていう3曲をセレクトしました。
3位:「Why Don't You Get A Job?」(from Album『Americana』1998)
シャウラ:これはみんな歌えますよね。歌詞も面白いからね、これは本当笑顔な1曲だと思います。
2位:「Pretty Fly (For a White Guy)」(from Album『Americana』1998)
シャウラ:これ1位に入れたい気持ちもあったんですけどここに入れました。
グローバー:特にここを歌ってて気持ちいいって場所はどこですか?
シャウラ:先週言いましたけどやっぱりあのタトゥーの部分ですね。そこからずっとその彼のダサさが歌われるんですけどそこ一通り全部歌いたいです。結構そこ早口なんですけどみんな歌えるっていうところが最高ですね。
3位:「Come Out And Play」(from Al『Smash』1994)
Shun:大賛成!これライブでいちばん好きかもしんない。
シャウラ:やっぱりこれまた何回も言ってますけどイントロよね。オフスプは本当にイントロがもう。
Shun:そこからねそのエスニックなギターリフもそうだし、Bメロのちょっとけだるい“Hey”っていうあのゆる〜い感じ。結構腰が抜けちゃうんだけどすごい一体感でかなりパワーがある。
■オフスプリングの影響
グローバー:あえて自分が触れてきた身体に入ってきたオフスプリングを今感じ直した時にオフスプリングが居たから今の音楽はこうなってるんじゃないかな?とかだから今自分はこうなってるんじゃないかな?とか影響どんなもの感じますか?
シャウラ:個人的には幅の広さかなと思います。オフスプリングのようなアーティストをを聴いてきたのでポップさもカバーしてるし、ちょっと雑なパンクもカバーしてるし本当に幅が広いんで自分も音楽の聴き方が“これはポップだから”とか“これはパンクで”っていう分け方はあまりしない気がしますね。自分の耳で聞いて面白いかっこいいと思ったらそれはそれでいい、好きだから好きっていう自分のそのマインドを作ってくれたかなと思います。
グローバー:このオフスプリングが取っ払ったボーダーってたくさんあるかもしれないですね。
Shun:本当にシャウラさんが今言ったの結構でかくてオフスプリングの特に『Americana』って言うアルバム以前と以降で世界のパンクの“パンクとは?”っていうのって大きく変わってきたと思うんですよ。そこから2000年に入ってパンクってもっとポップで軽くていいんだっていうその時代に突入するんですよ。ブリンクとかサムとかもそうだしそういう時代に突入して行ってちょっとアンニュイさが出てきたりエモが出てきたりって言うその一つのバッド・レリジョンが80年代から起こしたパンクってメロディを歌っていいっていうところからの直系で一つ革命を起こしてその革命が今クラシックになってるって言う。それは今20年30年振り返るとちょっとグッときちゃいますね。
■キャッチコピー
シャウラ:「オフスプリングとは… I am AMERICANA」である!
これは個人的なキャッチフレーズになりますけど、もちろん私もアメリカンっていうところもあるんですけどやっぱり私を作ったそのアルバム「AMERICANA」も私がアメリカーナだなって凄く思います。私を作ってくれた共に育ったアルバムということでI am AMERICANA。本当に心に残ってる1枚ですね。
Shun:「オフスプリングとは…学校で教えてくれないこと」である!
俺、学校が大好きで実は小中高一回も休んだことはないんですけど、友達も居るし先生とも仲良くやってきたし勉強も好きでいろんな勉強をしっかり自分はこなしてきたし、親からしたら不満のない子供っていうか、友達からもあいつ勉強頑張ってんな、スポーツ頑張ってんなみたいな感じで見られてたと思うんですけど、俺の中にはそれじゃ埋まらない何かってのがずっとあって、それはきっと学校ではどう頑張っても手に入らないものがそこにあってそれを全部“俺が欲しかったのってコレだったんだ!”って答えが出たのがオフスプリングのライブに行った時、曲に触れたとき、歌詞の中に自分が入った時だったから学校のどこ探してもなかったものは多分オフスプだったなって思って。
2週に渡る熱いオフスプトーク、ラストはアルバム『AMERICANA』から「Feelings」で締めくくられました。
PLAYLIST
Have You Ever / The Offspring
Staring at the Sun / The Offspring
Come Out And Play / The Offspring
All I Want / The Offspring
Better Luck / TOTALFAT
Feelings / The Offspring
■放送後1週間は右下のRadikoタイムフリーボタンでお聴きいただけます。
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