今週のテーマは、まもなく「Love Supreme Jazz Festival」で来日!
セルジオ・メンデスのPart2!ゲストには引き続き、SOIL & "PIMP" SESSIONS 社長、クラブDJ 大塚広子さんをお迎えしました。
■セルジオ・メンデスのライブ
グローバー:セルジオ・メンデス、まもなく来日です。「Love Supreme Jazz Festival」、SOIL & "PIMP" SESSIONS も2日目に登場!
社長:そうですね、来日してくれますよ。
グローバー:これまで目撃したライブのシーンで感じたセルジオ・メンデスはいかがですか?
社長:ブルーノート東京に何度か来日してるんですけど、そのショーは拝見させていただいていて、まず楽しい!本当楽しいんですよね。彼ならではのブラジルのビートではあるんだけれども、本当にジャンルの壁を超えていろんなところから曲を引用してくるから全く飽きないし、何より本人がめっちゃ楽しそうなの。笑顔。それが本当に印象に残りますね。
グローバー:大塚さんは印象的な姿ありますか?
大塚:そうですね、いろんなミュージシャン方から本当に愛されてるような感じが出てますよね。なんかこう「Key of Joy」っていうドキュメンタリーのトレーラーをちょっと観てますけど、いつでも愛されてるセルジオ・メンデスっていう感じがあって、やっぱりここまで続けられるのはいろんな人に愛を与えて、それを世界に広めてるっていう感じがしますよね。
グローバー:その“与える人”という感じはしますね。もうすぐ来日です。このステージで“この曲聴きたいよね”っていうのたくさんあると思うんですが大塚さんはいかがですか?
大塚:そうですね、ライヴ映像とかで観ると79年のアルバムに入ってる「ウルチマ・バトゥカーダ 」っていう曲をやってて、ちょっと切ない感じもあるけどみんなで“ワーッ”ってなってるのがあって。
グローバー:社長はライブで“これは絶対やってくれよ”と思ってる曲あります?
社長:僕がこのセルジオ・メンデスと出会った曲でもあるし、本当に代表曲と言えばやっぱり「マシュ・ケ・ナダ」は聴きたい。これはやっぱりすごい数ライブでやってると思うんだけど毎回違う表情を見せてくれると思うし“今日のマシュ・ケ・ナダどんなん?”みたいなね。というのを聴きたいなぁ。
■日本のクラブシーンで活躍するDJ 大塚広子セレクト!「フロア映えするセルジオ・メンデス ナンバー」TOP3!!!
3位:Neurótico / Sergio Mendes & Bossa Rio
大塚:先週社長も選びましたよね、ボサ・リオの時のアルバムに入ってる曲で、社長が選んだ「Primitivo」とどっちにしようかな?と思って悩んだけど、こっちもガンガン攻める感じで“やっぱりハズせない!”と思ってこの曲ですね。
グローバー:彼のいろんな時期、お二人はもう頭ん中でも整理されてるし、身体の中にも入ってると思いますけど、このセルジオ・メンデス&ボッサ・リオというのはどういった時期になるんですか?
社長:まさにこのセルジオ・メンデスのキャリアのいちばん最初の彼がピアノをプレイするバンドというところで、ブラジルのジャズ・バンドって言ってもいいかもしれないですよね。ボッサ・リオはほんといい曲、いいプレイの名演が多いかもしれないですね。
大塚:しかも古臭くないですよね。
グローバー:大塚さんは結構そこキーワードですよね。先週からセルジオ・メンデスは“ダサくない”“古臭くない”
大塚:あははは(笑)
グローバー:こういうところが“いいよね!”という。
2位:The Real Thing / Sergio Mendes & New Brasil '77
大塚:やっぱり入っちゃった(笑)
グローバー:今週も教えて欲しいんですが、やっぱこれだねポイントは?
大塚:この時代のグルーヴ。ま、この時代にしては良く出来すぎてる気もする。
社長:ほんと良く出来てる。なんだろ。スティーヴィー・ワンダーパワーなのかな?
大塚:そうですね、スティービー・ワンダーが曲提供してたから。
社長:「リアル・シング」ってグルーヴがずっと転がっていくんだけど、何小節かに1回絶対ギターの“キッキッン”っていうのが入るの。あれが大事なんだよね。
大塚:そうです、そうです、わかります、大事ですよね、。デビット・T・ウォーカーが参加してるのもアルバムはあって、結構クセになるギターっていうのが絶対入ってくる。そういうツボもしっかり入ってるっていうのもありますよね。
1位:Magalenha
大塚:これは1992年にリリースされてる『ブラジレイロ』っていうアルバムがあって、この時はグラミー賞最優秀ワールド・ミュージック・アルバムになっている曲で、これは凄い、これは凄い、もう凄い(笑)。これしか出てこなくなっちゃった。
グローバー:社長:あははは(笑)
グローバー:クラブDJは言葉はいらないんですよ。ちょっと社長の言葉で言うとこの凄さは?
社長:これ92年リリースなんですけど、このタイミングですでにすごくポップな音楽もアルバムも出してる中でこの『ブラジレイロ』は極端な原点回帰なんですよね。本当に純粋なブラジリアン・ミュージックをやってるアルバムをこのタイミングでリリースして、そしてこれがちゃんとリスナーの手に届く、グラミー賞を獲るっていう彼の切り取り方と時代の読み方の素晴らしさがまさにこの1枚っていうね。
大塚:まさに!(笑)
グローバー:大塚さん、先輩に全部乗っかってましたよ(笑)
■セルジオ・メンデスの影響
グローバー:先週お話が出てたセルジオメンデスが動いていった後に世界中の音楽地図が少しカラフルになったようなそういうお話ありましたけれども、じゃあジャズシーンを見た時にやっぱりセルジオ・メンデスが残した功績っていうのは社長、大きいですか?
社長:大きいと思います、とても大きいと思います。やはりアメリカに渡って、後に西海岸に移るんですけど、その時のパートナーがヒューバート・ロウズ。彼とのコンビというのはジャズシーンにおいてもジャズをポップ・ミュージックのフィールドにも広げたというのはこの二人の功績が大きいし、A&Mレーベルというヒューバート・ロウズが立ち上げたこのレーベルの力はとても大きかったんじゃないかなと。よりジャズを自由にしましたよね。
■キャッチコピー
社長:「セルジオ・メンデスとは…笑顔の料理人」である!
いろんな素材を組み合わせてひとつのお皿、つまりアルバムを仕立てていってそれを出す順番が完璧。途中に『プライマル・ルーツ』とか『ブラジル』みたいなものを挟んでくる。かつその時の旬なお野菜を、つまりネタを使うみたいなね。めちゃめちゃイケてる料理人じゃんね。安定のクオリティというね。
大塚:「セルジオ・メンデスとは…カメレオン」である!
色とりどりの印象が凄く強くて、いろんな色出してくるっていうところ。あとはちょっとこう爬虫類っぽい。
グローバー:確かに!ちょっと見た目が似てるって思っちゃった。
社長:ほんとだね(笑)凄くいいと思う。いろんな色にも染まるけれども存在感があるしね。
大塚:感覚的に出てきちゃいましたけど(笑)
2週に渡る『セルジオ・メンデス』ラストはMas Que NadaのLive at the Expo ’70で締められました。
PLAYLIST
Mas Que Nada / Sergio Mendes & Brasil '66
Magalenha / Sergio Mendes
The Frog feat. Q-Tip / Sergio Mendes
ピンクの女 feat. 向井秀徳 / SOIL & "PIMP" SESSIONS
Mas Que Nada( Live at the Expo ’70)/ Sergio Mendes & Brasil '66
◆Spotifyにもプレイリストを掲載しています。ぜひお聴きください。
■『MARUNOUCHI WALK』でご紹介した「HAKKO MARUNOUCHI2022SPRING』の詳しい情報はこちら!
■放送後1週間は右下のRadikoタイムフリーボタンでお聴きいただけます。
■SOIL & "PIMP" SESSIONSの詳しい情報はオフィシャルサイトへ
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