2022/05/08 ON AIR
中田英寿 新潟の旅 マルナオ株式会社
日本の本物とその作り手の声ご紹介するTDK VOICES FROM NIHONMONO。
今回は中田英寿さんが、新潟県三条市でお箸をはじめ木製のカトラリーを作る「マルナオ」を訪ねた模様を
お送りしました。
お話いただいたのは、代表の福田隆宏さんです。
創業は、1939年。
最初はお箸ではなく、大工さんが木材に線を引くときに使う道具「墨つぼ」を作っていたんです。
その後 大工道具を作ってきてお箸づくりに乗り出すのは、三代目の福田隆宏さんが会社に帰ってきたあと
2004年のことです。
大工道具からお箸への方向転換に至るまでに時計・ワインラック・椅子なども作っ多そうなのですが、
不得意だったそう。
大工道具はもともと手で使う道具、同じ手で使う道具であるお箸を作ったときしっくりきました。
その時に、体から離れたものより体に近いものを作るのが得意な会社だと思ったとのお話でした。
使用しているのは黒檀、紫檀という名前の木で、固くて緻密、そして重いのが特徴とされています。
そしてコストに関係なく、良いお箸を作ろうと考え制作されました。
マルナオの極上箸というシリーズは先端が1.5ミリで、細いのに八角形になっています。
手に持って、中指が45度にあたるのが八角形。持ち上げる時に安定して、口に入ったときに邪魔しない、
使いやすいのが八角形なんだそう。
木の選定から木の管理をして、かんなをかけて手で作る繊細な技によって完成するお箸です。
つめ切りの諏訪田製作所やアウトドアブランドのスノーピークなど、地域の先輩からのアドバイスもあって
オープンファクトリーも取り入れたというお話でした。
地域全体でものづくりの文化を継承していこう、という姿勢があるんですね。
2019年に海外のお店の1店舗目・パリのお店がスタートして、海外の美食の方が集まってマルナオのプロダクトを知っていただけたとのこと。また5年後、さらに5年後に食文化、歴史の違うところで伝えていきたいとお話いただけました。
マルナオは現在、パリにも直営店を営業中です。
東京・青山にもショップがありますので、気になった方はそちらへもお出かけください。
▼マルナオ
http://www.marunao.com
毎週、アーティストや著名人の皆さんににほんものを伺うコーナー「私のにほんもの」。
今週は、ミュージシャン奇妙礼太郎さんにお話を伺いました。
奇妙礼太郎さんが紹介してくれた“にほんもの”は、大阪でワイン製造をおこなうFUJIMARUのワインでした。
FUJIMARUは「日本の食卓に寄り添うような味わい」を目指してワインの販売、大阪を中心にダイナーの運営を
されています。奇妙礼太郎さんは大阪に帰ったときに友人と訪れて、食事をするとお話されていました。
お店自体にタンクがあって、それを見るだけでも楽しいとのこと。
東京にもお店がありますし、ワインのオンライン販売もされているようです。
詳しくはオフィシャルサイトをご覧ください。
▼FUJIMARU
https://www.papilles.net
奇妙礼太郎さんはニューアルバム『たまらない予感』を4月13日にリリースされました。
さらに、アルバムを引っ提げたツアー【奇妙礼太郎「たまらない予感」Release One Man Live】が 5月27日
からスタートします。
詳しくはオフィシャルサイトご覧ください。
▼ オフィシャルサイト
https://kimyoreitaro.com
中田英寿さんが注目する工芸展、美術展、
さらに、実際に工芸が体験できる場所をご紹介するコーナー、
「行ける ニホンモノ」。
今週は、滋賀県守山市の佐川美術館で開催されている「樂吉左衞門館15周年 十五代吉左衞門・樂直入展」をご紹介しました。
楽焼は16世紀後半に京都で生まれた焼き物で、千利休の意を受けて樂茶碗を創り出したのが最初とされています。
16代の吉左衛門さんに代が変わって「楽直入」というお名前になった 15代 楽吉左衛門さんの展覧会です。
インドネシアのネイティブアートとのコラボレーションや、
フランスに滞在して作られた楽焼、現代アーティスト高谷史郎さんとのコラボなど様々な挑戦の成果が展示されています。
「樂吉左衞門館15周年 十五代吉左衞門・樂直入展」
滋賀県守山市にある佐川美術館で、9月4日までの開催です。
https://www.sagawa-artmuseum.or.jp/plan/2022/01/15.html