横浜の高校の同級生4人で結成された
SPECIAL OTHERS。
文化祭をきっかけに結成され、
当時は今とは違うバンド名だったそうですが、
今年で結成から28年という
長い歴史を持つバンドです。
当時は楽器を初めて触るメンバーもおり、
ユニコーンやGLAY、Hi-STANDARDなどの
カバーをやっていたそうです。
そんなSPECIAL OTHERSの柳下さんが
最初に買ったCDは、井上陽水さんの
「少年時代」だそう。小学校5年生で
ミニコンポを買ってもらった時に
一緒に手に入れたようで、
「小学生だったんですけど、
聴いた時に景色が見えました。」
と語りました。柳下さんが
ギターを始めたのは
高校1年生の頃だそうですが、
実は最初に練習した楽器は
キーボードだったんだとか。
「中学の時にTM NETWORKの
小室さんに憧れて買ったんです。」
と理由を話しましたが、
鍵盤がたくさんのボタンに見え、
「僕にはこなせない」と感じてしまい、
続かなかったそうです。
ギターは高校の入学祝いで
父親が買ってくれたそうですが、
そのギターはスウェーデンのギタリスト、
イングヴェイ・マルムスティーンの
モデルだっただったそう。
「超速弾きのギタリストのモデルで、
スキャロップって言って、
指板がエグれてたんですよ。」と話しました。
スキャロップ加工を施すと、
弦を軽く押さえるだけで音が鳴るので、速
弾きがしやすいというメリットが
あるそうですが、初めて手にした
ギターだったため、柳下さんは
「ギターはこういうものだと思って
しばらく弾いてたんですけど、
これは普通じゃないんだって
後になって気がつきましたね。」
と話しました。ちなみに柳下さんが
最初にライブを観たのは中学生の頃で、
友達の親に誘われたのが
理由だったそうですが、それは
「エレキの神様」こと、
寺内タケシさんのステージだったそうです。
そんなギタリストに
なるべくしてなったようなエピソードが
豊富な柳下さん。
ギターを手にした当初は、
朝から晩まで飽きることなく練習に
没頭していたそうですが、
パンクが好きになった時には、
そのサウンドのシンプルさに
「これは練習しなくても弾けるんじゃないか」
という気持ちになり、
あまり練習しなくなってしまったと語りました。
しかし19歳の頃にジャズギタリスト、
ジョン・スコフィールドを知り、
再び練習をするようになったんだとか。
「2000年にソウライヴっていう
バンドが出したアルバムに、
ジョンスコが参加していたのが
知ったきっかけだったんですけど、
そこからは来日するたびに観に行ってます。
常識に捉われていない演奏、
常に若いアーティストと組んで、
自らを更新していくスタイルもすごい。
初めて聴いた時は音が
スケールから外れていて、音が調子に
合っていない感じだったんですけど、
次第に気持ち良くなっていく、
そんな不思議な魅力を持った
ギタリストですね。」と語りました。
番組ではゲストの皆さんに事前に
アンケートにお答えいただいていますが、
柳下さんが
「とにかくよく聴いたアルバム」に挙げたのは、
ボストンのジャムバンド、
ザ・スリップの『Does』、
ジャズギタリスト、マーク・リボーの
『Y Los Cubanos Postizos』、
そしてバーモント州出身のジャムバンド、
フィッシュの
『The Story of the Ghost Phish』でした。
中でも「これはスペアザらしいですね」と
クリス・ペプラーが注目したのはフィッシュ。
柳下さんが出会ったのは1999年の
FUJI ROCK FESTIVALだったそうで、
「それまで聴いたことがない音楽で、
今新しいものを観ているっていう
気持ちになりましたね。ライブで演奏に
陶酔している姿も衝撃的で、
ジャムバンドが何たるかっていうのを
フィッシュに全て教わりました。」
と紹介しました。
観客として行ったフジロックで
フィッシュのライブを見て、
「いつかこのステージに立てたらいいな」
と思っていた柳下さんですが、
SPECIAL OTHERSは
メジャーデビュー前から
フジロックに出演している常連バンド。
フジロックは柳下さんにとっても
思い入れがあり、特別なフェスだそうで、
「あの苗場っていう環境も特別ですし、
自分が観たいアーティストが
たくさん出演するのもあって、
単純にテンションが上がりますね。」
と語りました。2022年に出演した際には、
出演日以外も滞在していたそうです。
ちなみにその年で印象に残っている
アーティストはテリー・ライリーで、
「神秘的で生ける伝説みたいな方でした。
言葉じゃない世界で、
テリー・ライリーの思考そのものが
音楽になっているような感じでしたね。」
と振り返りました。
さて、SPECIAL OTHERSは
今年2月から毎月25日を
“ニコニコの日”と称して、新曲を
9ヶ月連続リリース中です。
ストック曲なしに始められたこの企画。
「アルバム1枚をドンと出すだけではなくて、
1年の中で定期的にSPECIAL OTHERSの
顔を覗かせるのが面白いかなと思って
始めました。」と背景を明かしました。
10月25日には集大成となるアルバム
『Journey』をリリースします。
9ヶ月連続リリース中の配信楽曲を含む
全10曲が収録される予定となっています。
そして11月から始まる全国ツアー、
Journey to SPE 「SPECIAL OTHERS
Journey Release Tour 2023」、
12月16日には地元・横浜で
「SPECIAL OTHERS
毎年恒例SPE納め2023」というイベントの
開催も決定しています。
詳しくはSPECIAL OTHERSの
ウェブサイトをチェックしてください!
SPECIAL OTHERSのウェブサイトはこちら
来週はミクスチャーバンド、
Kroiのギタリスト、
長谷部悠生さんをお迎えします。
今後の活躍が大注目の
新世代バンドですが、長谷部さんは
どんな音楽に影響を受けてきたんでしょうか?
クリス・ペプラーが長谷部さんの
音楽ルーツをじっくり伺います。お楽しみに!
紫金飯店の餃子
柳下さんの“おみや”は
原宿にある中華料理店
紫金飯店の餃子です。
スペアザメンバー全員が
大好きなお店だそうで、
なんと店内で楽曲「Bed of the Moon」、
「Falcon」の撮影もしたそう!
もちろん黒ラベルとの相性もバッチリ!
紫金飯店
少年時代 / 井上陽水
Get Wild / TM NETWORK
Fire And Ice
/ Yngwie Malmsteen
サーフパーティ
/ 寺内タケシ&ブルージーンズ
Nealization / Soulive
All the Things You Are
/ John Scofield
So Dope / The Slip
Aqui Como Alla / Marc Ribot
Birds Of A Feather
/ Phish
A Rainbow In Curved Air
/ Terry Riley
Doira / Shachar Elnatan
Fanfare
Bed of the Moon
Early Morning
/ SPECIAL OTHERS
ニューアルバム『Journey』から
Tritune
/ Swedish Funk Mafia
クリス・ペプラーが
柳下さんとのトークを受けて、
最後に選んだ曲はこちら!