SAPPORO BEER OTOAJITO

SATURADAY 18:00-18:54 ON AIR クリス・ペプラーがミュージシャンをゲストに迎え、おいしいお酒を片手に音楽ヒストリーを紐解く54分!! メッセージを送る ARCHIVE FACEBOOK TWITTER INSTAGRAM

SAPPORO BEER OTOAJITO SATURDAY 18:00-18:54 ON AIR クリス・ペプラーがミュージシャンをゲストに迎え、おいしいお酒を片手に音楽ヒストリーを紐解く54分!!

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2024.09.07 ON AIR
今週は、大塚愛さんをお迎えしました。
昨年デビュー20周年を迎えた大塚愛さん。
大ヒットした「さくらんぼ」の制作秘話とは?

大阪府出身の大塚さん。
2003年にシングル
「桃ノ花ビラ」でデビューし、
昨年20周年を迎えました。
「自分の至らないところを直していたら、
 20年経ってしまった感じです。
 いろんな人に出会って、助けられて、
 あっという間ではなかったですが、
 人間的に成長した20年でした。」
とこれまでの活動を振り返りました。
子どもの頃は、自分の意思が強く、
歩かないと決めたら道で大の字になって
寝転がり、母親を困らせていた、
と話した大塚さんですが、
音楽活動でもそれに
通じるところがあるとのこと。
「自分が納得できないこととか、
 妥協することが本当に嫌ですね。
 ちょうど「桃ノ花ビラ」は、
 アレンジが全然着地できなくて、
 母親に半泣きで電話したことも
 ありました。大阪に帰らないと
 いけなかったんですが、母親は
『もう全部終わるまで帰って来なくていい』
 って言ってくれて、頑張ろうって
 思いましたね。」と語りました。

ピアノ弾き語りや、
ピアノ・インストゥルメンタルの作品も
リリースしている大塚さん。
ピアノを始めたのは4歳の頃だったそうです。
「両親が周りから、
『楽器をやらせるなら早くから
 始めたほうがいい』って言われたらしく、
 急いでピアノを買っちゃった
 みたいなんです。習い始めたら、
 基礎の練習とかが本当に嫌で、
 毎回先生に怒られていました。
 先生が弾いたピアノを耳コピして
 練習していたので、
 楽譜を読めないまま今に至るんです。」
ピアノの先生を心底怖がっていたという
大塚さんですが、作曲を始めたのは、
その方の一言がキッカケだったそう。
「『あなたはピアノがとても下手だから、
 発表会で弾いても、みんなのレベルに
 ついていけない。だから既存の曲を
 弾くのではなく、自分で曲を作って
 歌えばいいんじゃない?』って
 言われたんです。リリースされている
「Dear, you」という曲は、私が初めて
 作った曲ですね。作った曲を先生に
 聴いてもらったこともあったんですが、
『このコードがおかしい、こんなのダサい』 
 とか言われちゃって、作曲を辞めようと
 思ったこともありました。それでも
 なぜか音楽だけは、何回挫折しても
 続けていましたね。」

そんな大塚さんが初めて買ったCDは、
今井美樹さんの「PRIDE」。
「中学の頃だったと思いますが、
 当時歌を習っていたんです。
 そこでオーディションというか、
 歌のイベントに応募することを
 勧められて、この曲を歌ったんですね。
 何が良かったのか、それをラジオに
 流してもらっちゃって、それで
 調子に乗りました。実は歌を
 習い始めたのも、さっきのピアノの先生に
『ピアノが下手だから、他のことを
 頑張りなさい』と言われたのが
 きっかけです。」と話しました。

早い段階からボイストレーニングに
通っていたという大塚さんですが、
その頃と現在の歌い方はまるで
違うとのこと。
「大人っぽい歌い方というか、
 正統派な感じだったんで、
 今と比べると印象が違うと思います。
 自分の映えない声にも悩んでいました。
 そして、上手く歌うために
 練習していたんですけど、
 上手いことと、人に伝わるっていうことは
 別なんですよね。高校の時に
 付き合っていた彼に、『歌声がアカンわ』
 って言われちゃったこともあったんですが、
 そこで、声を変えればいいのか、
 っていう考えになったんです。
「さくらんぼ」はその頃に作り
 始めているんですが、あれは自分が
 見つけた声なんです。自分の声の
 低域を切って、高域だけを取ると
 あの声になるんですね。」と明かし、
 クリス・ペプラーを驚かせました。
 続けて、
「ヒットする曲って何だろうって
 模索していて、やっぱり明るい曲を
 出せないとダメなのかなって
 感じたんです。それから
「さくらんぼ」のような声を模索し始めて、
 この声だったら明るい曲は活きるな、
 とか考えていました。」と話しました。

自身の趣味と音楽性には
少し違いがあると話した大塚さん。
「今もホラーが大好きで、
 ホラーを朝から見て、娘に怒られ、
 夜に見て怒られてみたいな(笑)
 人形系のホラーが最強だなって
 思っていますね。でも、なかなか
 私を怖いって思わせてくれる
 ホラーに出会ってないです。
『リング』が公開された時は衝撃で、
 貞子ぐらいのスターはいなかったので、
 2回見に行きました。スター!!
 みたいな感じで気分が高まりました。」

初めて観たコンサートについても
お話を伺いました。
「確か、セリーヌ・ディオン様。
 高校生くらいの時だったと思いますが、
 ディオン様が大阪に来るっていうんで、
 どうしても生で聞きたいっていうことで
 行きました。歌声がスゴすぎて、
 ボーッとしちゃいましたね。
 歌手ってこういうことなんだなって。
 それ以来、私、歌手って言われるの
 すごく嫌なんですよ。
 あのレベルが歌手であって、
 私は歌手じゃないみたいに感じます。」

「最近気になるアーティストはいますか?」
というクリス・ペプラーの問いに
大塚さんが挙げたのは、南アフリカ生まれ、
UKベースのシンガーソングライター、
ケニヤ・グレースでした。
「ラジオから聴こえてきた時に、
 何この人!って、声にまず惹かれました。
 かつ彼女の楽曲のリズムの
 組み方っていうんですかね、
 そこもすごく好きで、久しぶりに
 ずっと聴いていたいって思った人です。
 透明感エロス、ど真ん中です。」
お気に入りのトラックとして
「Someone Else」を紹介しました。

ケニヤ・グレースの音楽を聴き、
頭の中で映像を浮かべることもあると話し、
音楽と映像の密接な関係を
意識していると感じさせた大塚さん。
実際に自信が制作する音楽には
音楽以外の影響もあるとのこと。
「私の中で曲は映像と
 一体化しているんです。
 好きな映像でいうと、岩井俊二監督の
 映像ですかね。『スワロウテイル』に
 衝撃を受けて、邦画ってこんなに
 面白いのかって思いました。」
その他、岩井さんの作品はほとんど
観ているという大塚さんですが、
昨年公開の岩井さんの映画
『キリエの歌』に出演されたことでも話題に。
「ようやく憧れの岩井さんの映画、
 生きている間に関われて
 本当に良かったです。母親役で、
 実際に私は母親なんですけど、
 母親っぽいって言われたことが
 1度もなかったんです。
 母親らしいってなんだっけ?
 みたいなところから、岩井さんと
 相談しながら役作りしました。」

母親になってからは書く詞にも
変化があったそう。
「「Re:NAME」という曲は
 子どもを産んで、その後に書いた
 最初の曲なんですが、
 愛しいものに出会って、
 私の人生はここからだ、
 って思えたんです。
 そんな曲を書けたことが嬉しくて、
 今までの曲はどうしても
 一方通行というか、「恋」や
 嬉しい、楽しい気持ちが
 多かったんですが、そこから
 こういう優しい曲ができたと思うと、
 もう完成されたかなって
 思うところはあります。」

番組では
「大人の☆生 サッポロ生ビール黒ラベル」
で乾杯していることにちなんで、
毎回ゲストの皆さんに
「大人になったと感じる曲」
を伺っています。この質問で
大塚さんが挙げたのは荒井由美さんの
「まちぶせ」でした。
「学生の頃に聴いていたと思うんですけど、
 その頃の感覚と、今の歳になって聴く
 感覚はやっぱり違って、この曲に似合う
 歳になってきたというか、
 時間をゆっくり使うことが
 出来るようになってきましたね。
 特に「好きだったのよあなた
 胸の奥でずっと もうすぐわたしきっと
 あなたをふりむかせる」
 この歌詞すごくないですか?
 遠くからずっと狙ってるみたいな感じ。
 大人の余裕っていうのを
 ようやく知りましたね。」

さて、大塚愛さんは昨年
デビュー20周年を迎えました。
これを記念した初の個展
『AI OTSUKA 20th ANNIVERSARY
 ART EXHIBITION AIO ART』が
7月に開催。自身で制作した油絵、書道、
そしてフラワーアレンジメントなどが
展示され、パンフレットには
こちらも初となる全曲
ピアノ・インストゥルメンタル・ミニアルバム
『graine』が付属しています。
油絵については
「色を重ねて全く違うものになる。
 失敗が失敗じゃなくなるし、
 自分が失敗だと思ったことが、
 後にすごい良くなったりするんです。
 自分の性格的に、落ち込んで
 引きずるところもあるんですけど、
 油絵をやってから、自分の生き方も、
『今日は失敗だったけど、
 明日はその失敗があったから
 面白くなったよね』とか、
 そんな風に転換できる力が
 ついてきました。」
と生き方にも影響を与えたよう。
『AIO ART』のパンフレットは
好評発売中です。
ぜひ、チェックしてください。

そして7月にはYouTube
「THE FIRST TAKE」に初登場。
披露された「プラネタリウム」、
「さくらんぼーカクテルー」の2曲が
配信となりました。
「THE FIRST TAKE」の撮影を振り返り、
「本当に緊張しましたね。
「プラネタリウム」を作ったのは
 19歳ぐらいの時ですかね。
 学校の教室でこれを弾いたんですよ。
 そこに周りのみんなが集まってきて、
「良い曲だね」言ってくれたんです。
 そのことを本番中に思い出しちゃって。
 でも、みんな良い曲って言ってくれたから、
 大丈夫だなって思えました。」

まもなく活動22年目に入る大塚愛さん。
最後に今後の活動についても伺いました。
「7月の個展は
「今までとこれからを繋げる」っていう
 裏テーマがあったので、これから
 その自分がやり始めたクリエイティヴを
 しっかり詰めていくというか、
 絵画もこれだけで終わるんじゃなくて、
 今をスタートとして、
 もっといろんなところで展示したり、
 新しい作品を海外にも出していけるように
 なりたいなと思っています。」と語り、
この日のトークを締めくくりました。

大塚愛さんの情報はこちらから

さて、次回9/14は7年ぶりのアルバムを
リリースしたトリプルファイヤーの
ボーカル、吉田靖直さんをお迎えします。
「タモリ倶楽部」にて居候生活が
話題となったこともある吉田さん。
これまでどんな音楽を
聴いてきたのでしょうか?
次回もお楽しみに。

OMIYA

揚げぎんなん
子供の頃から銀杏が
大好きだったという大塚愛さん
この日お持ちいただいたのは
スナック菓子の「揚げぎんなん」です。

MUSIC

  • 桃ノ花ビラ / 大塚愛

  • Dear, you / 大塚愛

  • PRIDE / 今井美樹

  • さくらんぼ / 大塚愛

  • My Heart Will Go On / Celine Dion

  • Strangers / Kenya Grace

  • Someone Else / Kenya Grace

  • グライド / Lily Chou-Chou

  • 上海ベイべ / YEN TOWN BAND

  • キリエ・憐れみの讃歌
    / Kyrie(アイナ・ジ・エンド)

  • Re:NAME / 大塚愛

  • まちぶせ / 荒井由実

  • 星 / 大塚愛

  • プラネタリウム - from THE FIRST TAKE / 大塚愛

  • Wonderful Tonight / Eric Clapton

    大塚愛さんとのトークを受けて
    クリスペプラーが
    選んだ1曲はこちら!

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