福岡県出身の家入さん。2012年に17歳でデビューし、
当時から番組で何度も顔を合わせているクリス・ペプラーは
「レオちゃんと一緒にビールを飲むなんて、
親戚のおじさんの気分」と月日の経つ早さに驚きました。
一人っ子で引っ越しが多い環境で育った家入さんは、
子供の頃から自分の身体一つで楽しめるという理由で、
歌を歌うことが好きだったそう。その頃歌っていた曲で
印象的だったのは、山口百恵さんの
「ひと夏の経験」だったんだとか。
「歌詞がどういう意味にも捉えられる曲ですよね。」と述べ、
4〜5歳の時に歌っていたということで、
またまたクリス・ペプラーを驚かせました。
他にも『ザ・ベストテン』の映像が家にあったことから、
中森明菜さんの「少女A」や「1/2の神話」なども
真似して歌っていたんだそう。
そんな家入さんが初めて買ったCDは、
宇多田ヒカルさんの「First Love」。
「『最後のキスはタバコのflavorがした』っていう歌詞が、
何か分からないけどカッコいいと思っていて、
母に頼んで買ってもらいました。山口百恵さん、
中森明菜さん、そして宇多田ヒカルさんに共通しているのは、
あどけなさの中に成熟し過ぎた精神が
宿っているところかもしれないですね。
そこに惹かれていたんだと思います。」
自身で曲を作ることになったきっかけは、
尾崎豊さんの「15の夜」を聴いたことだったそう。
「この曲を13歳の時に聴いて、自分でメロディや
歌詞を作ってもいいんだ!って知ったんです。
そこからシンガーソングライターと呼ばれる人たちの
作品をたくさんレンタルして聴きました。」
その後、同じく福岡出身のYUIさんの音楽に出会い、
YUIさんが通っていた音楽塾
「ヴォイス」に入ることになったそうです。
「ヴォイス」では既存曲のメロディやコード、
歌詞を紐解いて勉強していくスタイルが特徴なんだとか。
家入さんは入塾のタイミングで、
「曲を作るならピアノかギターを弾けた方がいい」と言われ、
ギターを手に取ったと明かしました。
13歳の時に初めて作詞・作曲をした曲は、家入さんの
「5th Anniversary Best」の
ボーナストラックに収録されている「I promise you」。
「私の世代って学校の裏掲示板みたいなのが流行って、
自分の言ったことが知らない間に書かれちゃう
みたいなことがあったんですね。
それで居場所を無くしちゃう子たちがいるっていうのを
学校の授業で見た時に、みんな不安定ながら
自分の居場所を探しているんだなって思ったんです。
そこから感じたことを曲にしました。」と
初めて書いた楽曲の制作秘話を話しました。
ちなみに作詞・作曲を始めた頃は、
学校の友達に歌詞を読んでもらい、
感想をもらったりもしていたそうです。
小さい頃から歌うことが好きだった家入さんは
ライブに行くのも早かったんだとか。
「母が平井堅さんのことをすごく好きだったんです。
私が初めて行ったライブも平井堅さんで、
6歳くらいでしたかね。平井堅さんの曲もよく歌っていました。
ライブ会場にはやっぱり親世代の方が多かったので、
『キッズなのに来てるんだね〜!」って
声をかけていただいたことを覚えています。」
さらに、これまで観た中で印象に残っているライブのお話も。
「デビューして落ち着いたタイミングで、
インプットとアウトプットのバランスを取りたくて、
1ヶ月くらいロンドンに行ったんですが、
その時にサム・スミスを観たんです。
自分がデビューをしてからは、いち観客として
他の人のライブを楽しめなくなっていたんですが、
海外でサム・スミスを観たことによって、
自分が生まれたてのような状態になって、
音楽が感性に響いてきたので、
こんな気持ちを忘れたくないって思いました。
お客さんが一体となって楽しむムードも本当に良かったです。」
現在はアジア圏での公演もおこなっている家入さん。
日本以外の場所で文化の違いを体感することは、
自分が生まれ変わるような感覚があるとのことで、
今後ももっと外に出ていきたいという気持ちがあると語りました。
他にも韓国のシンガーソングライターIUさんのライブにも
大きな影響を受けたと話し、
日本以外のミュージシャンからの影響の大きさも窺わせました。
番組後半では、家入さんが20代前半で経験した
“幸福低迷期”のお話を伺いました。
“幸福低迷期”を指す
クォーターライフ・クライシス(QOL)は
一般的に20代後半から30代前半に陥りがちな、
不安や焦燥感、憂うつ感を持つことで、
自分の存在や、自分が本当にしたいことについて考え、
悩む時期のことを指すそうです。
「私は17歳でデビューして、20歳くらいの頃に
この時期に入りました。自分で音楽の道を選んだけど、
この道で本当にいいんだっけ?って揺れ動いたんです。
高校も芸能科で修学旅行とか体育祭にも出られなかった。
そんな私が皆さんに響く歌なんて歌えるのかな?
って考えたんですね。」
そんな悩みを乗り越えたのは海外へ行ったことや、
保育園でのボランティアの経験だったそう。
「保育園では2歳児のクラスを担当したんですが、
寒天を子ども達に握ってもらって、その感触を
言葉にしてもらうっていう機会があったんです。
教室が汚れないようにブルーシートを敷いたら、
『先生!海が広がってるね!』って
子どもたちに言われたんです。
この感性ってすごいなって思ったし、
ボランティアや他業種の方々と交流していくうちに、
自分が音楽が好きだって言うことに
また気がつくことが出来たんですね。
音楽と距離を置くことが自分にとっては良かった。
そこから迷いが無くなったし、
その時の経験が糧になって
今の自分の音楽になっていると思います。」
さて、番組では「大人の☆生
サッポロ生ビール黒ラベル」で
乾杯していることにちなんで、
毎回ゲストの皆さんに
「大人になったと感じる曲」を伺っています。
この質問で家入さんが挙げたのは、
フレイヤ・ライディングスの「poison」でした。
「今年の春にファンタジー・オン・アイスっていう
フィギュアスケートの選手たちと
コラボレーションするイベントに呼んでいただいて、
その時に坂本花織選手がフリー演技で
使用していた曲なんです。これまでは歳上の方と
お仕事をする機会が多かった中で、
今回は歳下の方々が自分のフィギュアスケートを
極めていて、私ももっと頑張らないと
いけないなと思ったし、
もっと大人にならないといけないと感じました。」
と語りました。
家入さんには最近気に入っている
アーティストについてもお聞きしました。
「サム・オックですかね。韓国系アメリカ人で
天使の歌声って言われているんですが、
海外の方とコラボ出来たら...っていう考えもあって、
彼の音楽といつか…っていう想いを抱いています。
あとはJVKE(ジェイク)ですね。
TikTokとかYouTubeで音楽を届けているのが
面白いなって思ってますね。」
そして国内でコラボしてみたいと話したのは
the brilliant greenでした。
「学生の時からずっと聴いていて、
NewJeansがグッときたタイミングで
Tommy february6が再燃したりして、
やっぱりスゴいなって。
私は「Stand by me」っていう曲でブリグリを知って、
その歌詞の世界はかなり影響を受けていると思います。
川瀬さんにもいつかお会いしてみたいです。」
the brilliant greenの川瀬さんとは
まだお会い出来ていない家入さんが、
念願叶って今回共作できたのがCharaさんなんだそう。
「『スワロウテイル』っていう映画が大好きで、
いつかお仕事したいと思っていたんです。
新しく出た私のアルバムでようやくご一緒できたので、
ずっと音楽を続けていたらご褒美があるんだなって感じました。」
『スワロウテイル』はビデオテープが擦り切れるほど見て、
大好きだと語った家入さんですが、
クリス・ペプラーが出演していることは知らず、
それを聞かされると
「えー!!ウソ!!!握手してください!(笑)
もう一回見ます!恐れ入りました。
申し訳ございません。」と驚いていました。
そんなCharaさんも参加している
家入さんのニューアルバム『My name』は
今月2日にリリースされました。
Charaさんの他にもBLUE ENCOUNT、
KANA-BOONの谷口鮪さんらが参加している曲のほか、
家入さん作詞作曲の新曲も含む、
全11曲が収録されている、通算8枚目となる
オリジナルアルバムになります。
家入さん曰く、憧れのCharaさんとは
音楽を作るスタイルが似ているかもしれないそうで、
「顔が見えない方と一緒に音楽は
作れないっていうのがあるんです。
Charaさんは打ち合わせが終わった後に
『レオちゃんのことまだ分からないから、
ウチに遊びに来なよ』って言ってくださって、
食事をご馳走になりながらお話させていただいたんです。
人となりが分かってから曲作りに進んでいくことを、
自分も大切にしていて良かったなって
思えた瞬間でした。」と語りました。
アルバムタイトル『My name』に込めた
思いについてもお話いただきました。
「30歳を目の前にした時に、
やっとこれからだって心から思えたんですね。
私は私で生きていける、って思えて作った一枚です。
私のレオは芸名なんですけど、レオと呼ばれる時と
本名の時とで、無意識にスイッチングしていたんですが、
今はどちらで呼ばれても私、って思えているんです。
だから今はいろんなことが本当に楽しいです。」
ニューアルバムをひっさげての全国ツアーも始まっています。
日本全国11都市とアジア4都市をまわる
「家入レオ TOUR 2024 〜My name〜」。
東京公演は12月12日、13日、会場はLINE CUBE SHIBUYAです。
「今は時代の変わり目だと感じていて、
心がざわついたりすることもあると思います。
そういう時にはぜひ、音楽に寄りかかりに来て欲しい。
音楽でハグして、来て良かったと思える
ライブにしたいと思います。」と語りました。
詳しい情報は家入さんのホームページ、
SNSなどをチェックしてください。
家入レオさんの情報はこちらから
さて、次回は7年ぶりのご登場。
音楽家・蓮沼執太さんをお迎えします。
前回は収録翌日からニューヨークへ
生活の拠点を移すというタイミングで
お越しいただきましたが、
今回はニューヨークでの生活のお話や、
最近興味のある音楽についてなどなど、
たっぷりと音楽話を伺います。次回もお楽しみに。
ケトル ポテトチップ ハニーディジョン
"甘いと塩っぱい"でずっとビールいけます(家入さん)
ザクザクとした歯ごたえ、
そして高級感の風味で
本当にずっとビールが楽しめそう
スタジオでもテンション上がりっぱなしでした
ひと夏の経験 / 山口百恵
少女A / 中森明菜
First Love / 宇多田ヒカル
I promise you / 家入レオ
KISS OF LIFE / 平井堅
I’m Not The Only One / Sam Smith
Lilac / IU
Poison / Freya Ridings
Keep Me Warm / Sam Ock
There will be love there 〜愛のある場所〜
/ The brilliant green
Stand by me / The brilliant green
上海ベイベ / YEN TOWN BAND
かくれんぼ
あなた
my name / 家入レオ
stargirl / Charlotte Plank
家入さんとのトークを受けて
クリス・ペプラーが最後に
選んだ1曲はこちら!