SAPPORO BEER OTOAJITO

SATURADAY 18:00-18:54 ON AIR クリス・ペプラーがミュージシャンをゲストに迎え、おいしいお酒を片手に音楽ヒストリーを紐解く54分!! メッセージを送る ARCHIVE FACEBOOK TWITTER INSTAGRAM

SAPPORO BEER OTOAJITO SATURDAY 18:00-18:54 ON AIR クリス・ペプラーがミュージシャンをゲストに迎え、おいしいお酒を片手に音楽ヒストリーを紐解く54分!!

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2024.11.16 ON AIR
今週は、トランペット奏者の
松井秀太郎さんをお迎えしました。
松井さんが影響を受けた
トランペット奏者として挙げたのは...

1999年生まれ、東京都国立市出身の松井さん。
国立音楽大学のジャズ専修を首席で卒業し、
昨年、小曽根真さんプロデュースのもと
メジャーデビューを果たした、
ジャズ・シーンで注目の若手アーティストです。
OTOAJITOには今回が初出演ということで、
ジャズとの出会いや尊敬するアーティストについてなど、
じっくりお話を伺いました。

小さい頃から音楽に興味があったという松井さん。
「両親は音楽をやっていなかったんですが、
 自分は家にあった1オクターブくらいしかない
 鍵盤をずっと弾いていたみたいで、
 両親が
「この子は音楽が好きなんじゃないか?」と思って、
 キーボードを買ってくれたんです。
 幼稚園で歌った曲の伴奏を自分で
 探りながら弾いていたらしいです。」と話しました。
 その後、ピアノを習うようになったそうですが、
 「この音はこの指で弾く」という教えられ方に馴染めず、
 すぐに辞めてしまったとのこと。

松井さんは小学生3年生で、
学校の金管バンドに入ったことで
トランペットを演奏し始め、
少しずつ楽譜が読めるようになったそう。
トランペットに惹かれた理由について、
「唇を震わせて音を出すので、
 歌や声に近い楽器だと思っています。
 指を変えただけでは思った音が出ないんですが、
 口の中を変えるだけで、同じドレミでも
 全然違う表情をつけることが出来る。
 そこがトランペットの好きなところです。」と語りました。
プロになることを目指すまでは、
遊びのような感覚でトランペットを演奏していたため、
松井さん的には
特に練習といった練習をしてこなかったそう。
「小学校の頃は金管バンドだったので、マーチが中心。
 高校の吹奏楽部では、オペラやバレエ音楽に
 触れることが多かったです。なので、
 家でオーケストラの音楽を流して、
 トランペットのパートを吹くみたいな遊びを
 1人でやっていました。」

クラシック音楽をよく聴いていたという松井さんが、
最初に好きになったのはチャイコフスキー。
「中学の顧問の先生が好きだったので、
 チャイコフスキーの曲をよく演奏していたんです。
 なので自分もチャイコフスキーばかり聴いていました。
 シンプルな音列で物語を作っているところに
 魅力を感じますね。シンプルなのに
 パワーがあります。」と話しました。

国立音楽大学に進学し、ジャズを学び始めた松井さん。
クラシックからジャズへ転向について、
「もともとポップスやビッグバンドも好きでしたし、
 クラシックではないトランペット奏者は、
 どうやって音を出しているんだろうって興味があって、
 とにかく行ってみよう!と思ったんです。」と説明しました。
いわゆるJ-POPでは、
椎名林檎さんが好きでよく聴いていたそう。
「パッと聴いただけで理由もなくカッコいいですよね。
 唯一無二な世界観にも衝撃を受けましたし、
 トランペットも
『こういうトランペット、カッコいいよね』っていう
 使われ方をしているんです。」と魅力を語りました。

サウンドへの興味から
ジャズへのめり込んだ松井さんはジャズの魅力について、
「自分ならどうするかということを
 問われているような感覚。
 基本的には自分が出す音は
 自分に委ねられているんです。
 一緒に演奏するミュージシャンも、
 みんなが自分の音を持ち寄って、
 演奏中に「こうしよう」っていう流れを決めていく。
 そういった表現が出来る音楽ですね。」と語りました。
松井さんはトランペットを演奏する上で、
いかにして自分の想いやエネルギーを
音に込めていくかを大事にしているそうです。

そんな松井さんが影響を受けた
トランペット奏者として挙げたのは、
セルゲイ・ナカリャコフ。
「CDにはなっていないんですが、チャイコフスキーの
「ナポリタン・ダンス」を吹かれていて、
 そこに強く影響を受けました。ナカリャコフさんは
 信じられないくらいの超絶技巧で演奏するんですが、
 単純なメロディもものすごく綺麗に吹かれていて、
 自分の中では神様のような存在です。
 ナカリャコフさんの演奏を聴いたことが、
 トランペットを始めるきっかけだったので、
 自分の中で全ての始まりのような人ですね。」と語りました。

そして、松井さんがもう1人のアイドルだと話したのは、
ウィントン・マルサリス。
「ウィントンの演奏を聴いて、
『こんなことが出来るのか!』って驚きました。
 先ほどのナカリャコフさんもそうですが、
 2人ともテクニックだけじゃない
 説得力があると思います。
 1音出しただけで、その音が向かう方向が
 明確に分かるというか、テクニックがテクニックを
 見せるためじゃないところに
 使われているところが好きですね。」
ちなみに松井さんが最初に
ウィントン・マルサリスを知ったのは、
クラシックの曲を演奏している音源だったそうで、
「この人ジャズの人なんだ!」という驚きも
あったと振り返りました。

そして松井さんが自分の人生を変えたと思う
1曲についてもお聞きしました。
「チャイコフスキーの「バイオリン協奏曲」です。
『オーケストラ!』という映画で使われている曲なんですが、
 中学校に入るタイミングで観て、
 オーケストラにも興味を持ったんです。
 それから先生の影響で
 チャイコフスキーも好きになったので、
 自分が音楽にのめり込むきっかけになった
 1曲だと思います。トランペットのパートを
 どうしても吹いてみたいって感じたんですよね。」

番組後半ではジャズ以外のフィールドで
松井さんがとても好きな
越路吹雪さんのお話からスタート。
「初めて聴いた時に感動してしまって、
 ステージに立って
 音楽を表現する者として憧れています。
 自分とは音楽の形は違っても、
 同じような表現が出来るよう、目標にしています。」
松井さんが特に好きな曲は「愛の讃歌」。
コンサートなどで、トランペットが魅力的な
演奏をしているところにも惹かれていると話しました。

続いて、最近注目しているアーティストのお話も。
松井さんが紹介したのは、
4人組シネマチック・ロックバンド、
カラコルムの山々でした。
「同世代のミュージシャンがやっているバンドで、
 自分とは全然違う音楽性なんですがすごく好きです。
 どういう音楽か説明するのは難しいんですが、
 オリジナリティがすごいんです。
 曲によっても世界観が変わって、
 ライブを見ると映画を観ているような感覚になるんです。
 自分たちで作りたいものを
 作っているというところに魅力を感じます。」

松井さんはこれまでHYDEさんやKing Gnu、
米津玄師さんなどと共演していますが、
ジャズとは違ったフィールドで
仕事をすることはどのように
捉えているのでしょうか?
「もともとクラシックをやっていて、
 大学ではジャズ専修にいたんですが、
 ポップスやレコーディングも
 やりたいという気持ちもあったので、
 たくさんの方々のサポートを
 させていただけて嬉しいです。
(HYDEさんとの仕事は)お客さんに来ていただいて、
 一つのステージ、作品をやるという上で、
 ものすごく一流の方でした。
 刺激もたくさん受けましたね。
 今はホーンセクション、トランペット奏者として
 いろいろなところに
 呼んでいただくことはあるんですが、
 今後は誰かと一緒に作品を、
 1から作り上げるっていうことが出来たら嬉しいです。」

番組では「大人の☆生 サッポロ生ビール黒ラベル」で
乾杯していることにちなんで、ゲストの皆さんに
「大人になった1曲」を伺っています。
この質問で松井さんが選んだ1曲は、
セルゲイ・ナカリャコフ演奏の
フォーレ「夢のあとに」でした。
「先ほども言ったんですが、
 ナカリャコフは超絶技巧が注目されていて、
 自分も憧れていたんですが、
 この「夢のあとに」はすごいシンプルな曲なんです。
 シンプルな中に、シンプルだからこその、
 難しさや素晴らしさがあって、自分の中で
 大切に感じられるようになりました。
 それは少し自分が大人になったからかなと思って
 選ばせていただきました。」

さて松井さんは10月23日にセカンドアルバム
『DANSE MACABRE』をリリースしました。
国立音楽大学時代からの恩師である
小曽根真さんのプロデュースで、
ニューヨークのジャズミュージシャンと
作り上げたアルバムとなっています。
小曽根さんのプロデュースについて、
「生の音楽やその場で生まれた音楽を
 大事にされるので、レコーディングといっても
 ライブに近い感覚なのかなと思っています。
 いろんなことを直したり、完璧にすることで、
 その場のエネルギーは逃げてしまいますよね。
 ニューヨークのミュージシャンと
 演奏してびっくりしたのは、
 楽譜を先に送っていて、実際にお会いしたときには、
 その曲を自分たちの中に、
 落とし込んで来てくださったこと。
 譜面を正しく演奏するっていうことじゃなくて、
 音楽として良いものにする。
 そんなリハーサルで、
 これが本物の音楽だなって思いました。
 トランペットという楽器の魅力、
 自分の表現したいことを
 詰め込んだアルバムになっていると思います。」

来年2月からはツアーも決定しています。
『松井秀太郎 Concert Hall Live Tour 2025』
金沢を皮切りに、長崎、福岡、札幌、東京、
横須賀、名古屋、大阪をまわりますが、
東京公演は追加公演もソールドアウト。
他の会場も同じくソールドアウトが
出始めていますので、
気になる方はお早めにチケットを
お買い求めください。

松井秀太郎さんの情報はこちらから

さて、次回お迎えするのは、
インストゥルメンタル・ジャムバンド
toconomaからキーボード担当の
西川隆太郎さんをお迎えします。
toconomaはメンバー全員が別の仕事をしながら、
土日にライブをおこなう、“週末バンド”。
結成から15年の長いキャリアですが、
どのようにバンドと仕事を両立してきたのでしょうか?
西川さんの音楽ルーツから、両立のお話も詳しく伺います。
次回もぜひ、お聴きください。

OMIYA

うずらのたまご
好きな食べ物なので家に常にあるのですが、
ビールとの相性も良くて
食べやすくてよく食べます(松井さん)

松井さんが収録前に
マヨネーズとカレー粉を混ぜて完成させた
オリジナルテイストのうずらのたまごです。

MUSIC

  • くるみ割り人形 ロシアの踊り
    / Vladimir Fedoseyev:
    Tchaikovsky Symphony Orchestra
    Of Moscow Radio

  • 錯乱 (TERRA ver.) / 椎名林檎×斎藤ネコ

  • Hora Staccato
    Variations on the Carnival of Venice
    / Sergei Nakariakov & Alexander Markovich

  • Donna Lee / Wynton Marsalis

  • ワルツ 第6番 変ニ長調 《子犬》
    / 小曽根真

  • ヴァイオリン協奏曲より
    /映画『オーケストラ!』サウンドトラック

  • 愛の讃歌 / 越路吹雪

  • 盗電団 / カラコルムの山々

  • Overflow / King Gnu

  • A DROP OF COLOUR / HYDE

  • フォーレ『夢のあとに』/
    Sergei Nakariakov & Maria Meerovitch

  • SIGN
    DANSE MACABRE
    TIGER MARCH / 松井秀太郎

  • Sleeping In The Kitchen
    / Mogul Thrash

    松井秀太郎さんとのトークを受けて、
    クリス・ペプラーが選んだ1曲はこちら!

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