Lucky Kilimanjaroは熊木さんを中心に、
大学の軽音サークルの仲間で
結成された6人組のバンド。
結成が2014年ということで、
昨年10周年を迎え、
年末のCOUNTDOWN JAPANでは、
年越しの瞬間を担当する、
カウントダウンアクトとして
パフォーマンスされました。
さて、そんな熊木さんの音楽ヒストリーは、
中学3年生でギターを始めたことが
きっかけで動き出したんだそう。
「もともとゲームが好きで、
小学校や中学校の頃はゲームデザイナーに
なりたいと思っていたんです。
でも、理系の知識が必要だって言われて、
僕は数学とかも苦手だったので、
ちょっとダルいなっていう気持ちが
芽生えた時に、音楽も好きだったので、
自分でやってみたら面白いかも、
っていうモチベーションで
ギターを始めたんです。」と話しました。
疾走感がある曲に
惹かれていたという熊木さん。
原体験はポルノグラフィティの
「メリッサ」という曲だそうで、
「自転車に乗っている時のような
感じというか、風を切るような感じが
気持ち良かったんじゃないかなと
思います。」と分析しました。
当時好きだったギタリストは
ポルノグラフィティの新藤晴一さんと、
L'Arc〜en〜CielのKenさんで、
さらに熊木さんが初めて買ったCDは
L'Arc〜en〜Cielの
「自由への招待」だったとのこと。
「Kenさんはシグネチャーモデルのギターを
買うくらい好きでしたね。
「自由への招待」も疾走感があって、
あとはリードギターのカッコ良さですね。
すごく好きでした。」
そこからは新藤さん、Kenさんの
ルーツであるハードロックやメタルに
興味を持ったそうで、中でもMR.BIGの
ギタリストだったリッチー・コッツェンを
好んでいたと話しました。
当時聴いていた音楽と、
Lucky Kilimanjaroの音楽性が
違うことについてクリス・ペプラーが
質問すると、熊木さんは
「この頃の僕は、シンセサイザーや
キーボードに対しては、
“ふざけんなよ”みたいな感覚でいました。
やっぱロックは歪ませてなんぼでしょう、
みたいなタイプだったんです。
ある種、今は真逆にいるっていう
感覚です。」と答えました。
ロック少年だった熊木さんの
音楽の好みを変化させたのは、
フランスの音楽プロデューサー
ブレイクボットの
「Baby I'm Yours」という曲。
「ロックの疾走感や歪みが
好きだったところから、
この曲でダンスミュージックのリズムや
グルーヴ、色気に惹かれて、
そこから70〜80年代の
ディスコやソウルミュージックを
聴くようになりました。
自分の音楽の世界が広がった1曲です。
ダフトパンクやジャスティス、
最近だとマデオンもそうですが、
フランスのミュージシャンは
絶妙にシャレが効いていて
カッコいいですよね。
エモーショナルの質感が
日本に通ずるというか、
音に恋心のようなものが
あって好きです。」
尊敬するミュージシャンを伺うと、
2人の名前が挙がりました。
熊木さん自身が楽曲を制作する上で
指標になっていると話したのは、
イギリスのダンスデュオ・
ディスクロージャーでした。
「この人たちが書くダンスミュージックは
面白いし、ポップスの要素もある。
キャッチーで発想も素晴らしいです。
当時、UKではジェイムス・ブレイクや
マウント・キンビーなど、
ポストダブステップが流行っていて、
その中でカッコいいハウスを
鳴らしていたのが『Settle』っていう
彼らの1stアルバム。衝撃だったし、
今でも聴ける作品ですね。」
尊敬するミュージシャン、
もう1人はRIP SLYMEのDJ FUMIYAさん。
「やっぱりサンプリングのセンス、
音の配置のセンスがすごいです。
中学校くらいで聴いていた時は、
そのすごさを言語化
出来ていなかったんですけど、
自分が音楽を作るようになると、
FUMIYAさんは
“とんでもない曲を書いているんだな”と。
絶妙なサンプリングや
エディットも含めて、他にこんな曲を
書いている人はいないって思います。」
と語りました。クリス・ペプラーが
ナビゲーターを務める
「TOKIO HOT 100」のテーマ曲は、
DJ FUMIYAさんが手がけていますが、
DJ FUMIYAさんの腕前にクリスペプラーは
「この人は天才です!
まさに職人ですよね。」と絶賛しました。
番組後半では熊木さんが
昨年観に行ったという、
ケミカル・ブラザーズの
来日公演の話題からスタート。
「自分が思う
ダンスミュージックの良さが
全て詰まっていたような気がします。
シンセのサウンドや、
VJと音の組み合わせ、
遊び心も含めて最高でした。
自分の中で1つ目標というか、
これくらいのライブをしないと
ダンスミュージックって
面白くないのかも、って思えるような
ライブでもありましたね。」
と振り返りました。
Lucky Kilimanjaroではボーカルの他に、
作詞・作曲も手掛けている熊木さん。
今後コラボしてみたいと思う
ミュージシャンは、
羊文学の塩塚モエカさんなんだそう。
「どんなコラボかは
想像出来ていないですが、
美しい声を持っているので、
ダンスミュージックは
絶対合うと思うんです。
例えばダークなUKガラージとか。
羊文学とは違う感覚で
モエカさんの声をのせてみたい。
素晴らしい声だと思います。」
と語りました。これまでは意図的に
コラボレーションを
おこなってこなかったそうですが、
「他の人のサウンドを自分の音楽の哲学と
合わせた時に、
何が生まれるか興味がある」と語り、
そういったプロジェクトにも
前向きであることを窺わせました。
熊木さんは音楽だけでなく、
本からも制作のインスピレーションを
得るとのこと。
「東畑開人さんという心理士の方の著書は
たくさん読んでいて、自分が書く歌詞は
かなり影響を受けています。
自分の音楽が誰かにとって大事であって、
聴いて、救われたと思われると良いなと
思っているんです。それを自分は
ダンスミュージックで表現したいですね。
自分が自分の作品や、
心の在り方をどう捉えるかが、
パフォーマンスにも出てくると思うので、
そういった面では
東畑さんの本もそうですし、
いろんな本を読んでいる影響が
出ていると思います。」
さて、番組では
「大人の☆生 サッポロ生ビール黒ラベル」
を飲みながら音楽トークを
していることにちなんで、
ゲストの皆さんに
「大人になった1曲」を伺っています。
この質問で熊木さんが選んだ1曲は、
BUMP OF CHICKENの
「車輪の唄」でした。
「去年自分のインスタでも
カバーした曲なんですが、
発売からもう、
20年も経っているのかと驚いたんですね。
改めて聴いて、歌詞を読んだり、
音を味わったりした時に、
昔と全然違う聴こえ方がして、
大人になっちゃったなと。
作曲者・作詞家としての
聴き方をしているんですね。
今も新しい音楽を聴くのは好きだけど、
子供の時に抱いた愛情や
感情を今も持たないといけないなって
思います。いろいろ知るにつれて
減っていくものではありますが、
でもそれが大人になるという
一つの楽しみなのかもしれないですね。」
そんな熊木さんがボーカルを務めるバンド、
Lucky Kilimanjaroは新曲
『楽しい美味しいとりすぎてもいい』
をリリースしました。
「2024年はバンドが10周年で
いろんな場所でライブをさせてもらい、
作品もリリースしてきたんですが、
やっぱり“楽しい“を
モチベーションにしないと
何も出来ないって思ったんです。
ミュージシャン以外でも同じだと
思いますが、義務感で仕事をしても
良いものは出来ない。世の中には
カッコつけて”楽しいこと“を
拒むことがあると思うんです。
それを止めてほしいというか、
僕がBUMP OF CHICKENに
ワクワクしたような気持ちを
持ってほしい。
そんな感覚を分かりやすく
ハウスミュージックにしてみました。」
そしてLucky Kilimanjaroの
結成10周年イヤーを締めくくる
全国ツアーも開催中。
ファイナルは2月16日、
幕張メッセ公演です。詳しい情報は、
Lucky Kilimanjaroの
ウェブサイトをチェックしてください。
Lucky Kilimanjaroの情報はこちらから
さて、来週1月25日は、
6人組”シティソウル”バンド
Penthouseからベースの
大原拓真さんをお迎えします。
Penthouseからは大島真帆さん、
浪岡真太郎さんに続いて
3人目の登場となりますが、
一体どんなお話が伺えるのでしょうか?
ぜひ、お聴きください!
じゃがりこ辛いやつ わさび醤油味
熊木さんが新幹線移動の際に
駅でビールと共に買うという
わさび醤油味のじゃがりこ
醤油の香ばしい香りと
ツンとしたワサビの後味
黒ラベルがピッタリです!
メリッサ
/ ポルノグラフィティ
自由への招待
/ L’Arc〜en〜Ciel
Static / MR.BIG
天体観測
/ BUMP OF CHICKEN
Baby I'm Yours / Breakbot
Latch ft. Sam Smith / Disclosure
Stepper's Delight / RIP SLYME
Swoon
/ The Chemical Brothers
Star Guitar
/ The Chemical Brothers
Addiction / 羊文学
車輪の唄
/ BUMP OF CHICKEN
楽しい美味しいとりすぎてもいい
/ Lucky Kilimanjaro
Love Is Like Oxygen
/ Sweet
熊木さんとのトークを受けて
クリス・ペプラーが選んだ1曲はこちら!