1994年生まれ、
東京都出身のReNさん。
幼い頃は内気な性格だったそうですが、
身体を動かすことは好きで、
自転車に乗ってよく遠くに
行っていたとのこと。
「小学校の時に
羽田空港まで行きました。
僕の家からだと、
車で30〜40分くらい
かかる距離なんですが、
一本道で行けるっていう噂話を信じて
行った記憶があります。」と話しました。
音楽に興味を持ったのは
小学校低学年の頃。
「父親がミュージシャンなので、
身の回りに音楽があったのも
そうなんですが、
学校で洋楽に触れる機会があったんです。
英語の先生がテスト中に
音楽を流す不思議な人で、
そこで聴いたのがネリー・ファータド。
綺麗な曲でテストどころじゃ
なかったですね。
先生に曲名を聴いて、
そこから洋楽に惹かれました。」
兄弟の影響でヒップホップを聴く
タイミングもあったそうですが、
昔からオーガニックなサウンドを
好んでいたそうで、当時から
ボブディランや、
シャナイア・トゥエインといった
アーティストの曲も
聴いていたとのことです。
しかしながらReNさんは、
そこからミュージシャンへの道には進まず、
F1ドライバーになることを志します。
「10歳の時にF-1を観に行ったら
恋に落ちてしまって、F1の勉強を始め、
早く本場に行きたいから
高校も辞めたんです。」
友人や恋人との関係も捨て、
イギリスへ渡り、
のちプロ契約も結びますが、
レース中に起きた事故で
怪我を負ってしまい、20歳で夢を断念。
「自分が全てを投影してきたものが、
怪我で無くなってしまいました。
でも自分はそこに至るまでに、
音楽によって
モチベーションを保ってきたんです。
それまでは自分の想いを
「走り」で表現してきたんですが、
何も出来なくなった時に
音楽を聴いていたら、
自分も音楽で想いを
乗せてみようかなという考えに。
その時は、誰かに聴かせようなんて
考えてもなかったですね。」
イギリスに滞在していたこともあり、
現地の音楽にも大きく
影響を受けているとのこと。
「イギリスに行って、
日本に帰るくらいの時ですかね。
当時はEDMが流行っていたんです。
ラジオからは打ち込みの音楽が
多く聴こえる中で、
エド・シーランの
「Lego House」という曲がポンって
流れてきて、優しくて、
少し痛みを感じる声に
心を掴まれました。
エド・シーランは自分の背中を
叩いてくれたアーティストです。」
ReNさんといえば、
ギターとルーパーを駆使する
演奏スタイルが有名ですが、
こちらもエド・シーランの影響が
大きいそうです。
「怪我をしてから、
ようやく外に
出られるようになった頃。
偶然にもエド・シーランが
来日したんです。大阪のBIGCATと
新木場のSTUDIO COASTでしたかね。
ライブのカッコ良さと無敵さ。
1人で汗だくになって
演奏している姿が楽しそうで、
僕はそのスタイルや、
1人で出来るパフォーマンスの
可能性を感じました。
自分でやってみたら
どんな音楽になるのかなって、
思わせてもらいましたね。」
と語りました。
その後、ルーパーを使用した
演奏の猛特訓をしたReNさん。
「最初は難しかったです。
というか今でも難しいんですが、
これがドライブとも似ていて、
1回身体に入ると抜けないですね。
足を使いながら、全部の操作を
リズムに合わせてやるので、
グルーヴもあるし、
自分で出した音がその場で重なって、
いい感じにグルーヴすると
気持ち良いです。
演奏や操作を間違えたら
大変なことになる、
そのヒリヒリ感も
やっていて楽しいです。」
ルーパーには演奏したリズムを補正する、
クオンタイズの機能がありますが、
ReNさんは使用していないとのこと。
「完璧なリズムである必要は無いし、
やっぱり自分のグルーヴが一番。
自分のタイミングのほうが
楽しいって思います。」と語りました。
最近はなかなかライブに行く機会が
減ってしまったというReNさんですが、
映像などでは多くのパフォーマンスを
頻繁にチェックしているそう。
実際に観に行って印象的だったのは、
ジョン・メイヤーのライブ。
「それまで聴いたことがない、
迫力のあるエレキギターの音が
鳴っていました。
単音を弾いた時に、耳じゃなくて、
胸の中を突き抜けるくらいの
重たい音でしたね。
偉そうなことは言えないですが、
相当上手いから
音量も出せるんじゃないかと。
とにかくすごく気持ち良かったです。」
そしてこの日、
クリス・ペプラーを驚かせたのは、
ReNさんが人生で初めて観たライブの話。
「自分の父のライブは抜きにして考えると、
チャック・ベリーと
ジェームス・ブラウンの
ツーマンライブですね。
僕は生粋の
”バック・トゥ・ザ・フューチャーっ子“
なんですよ。小学校の時から
マーティ・マクフライが頭の中に
いるように生きてきて、
映画でチャック・ベリーの曲を
弾くシーンがありますよね。
そんな時にこの
ツーマンライブのCMがやっていて、
連れて行ってもらいました。
小学2年生でしたね。」
しかしライブではなかなか
「Johnny B. Goode」を
演奏してくれなかったそう。
「今でも忘れないんですけど、
楽しみにしていたのに
この曲を演奏しないで、
舞台から帰ろうとしていたんです。
内心「えー!」って思っていたら、
チャック・ベリーが
「何か忘れている気がする」って言って、
急にリフを弾き始めて、
すごく嬉しかったですね。」
ちなみにチェック・ベリーを
目当てに観に行ったため、
ジェームス・ブラウンの
印象はあまり
残っていないとのことでした。
最近注目しているアーティストのお話も。
ReNさんが紹介したのは
フランスで活動する
カメルーン出身のミュージシャン、イルマ。
「SNSで知りました。
ギターのプレイ、ゴスペルの空気感、
すごくカッコいいですね。
ミニマルで音にポケットを感じます。」
さて、番組では
「大人の☆生 サッポロ生ビール黒ラベル」
を飲みながら音楽トークを
していることにちなんで、
ゲストの皆さんに
「大人になった1曲」を伺っています。
この質問でReNさんが選んだ1曲は、
ボブ・ディランの
「Blowin' in the Wind」でした。
「小学校2年生で初めて
カバーをしたんですけど、
当時はこの歌の意味も
分からなかったんですよね。
でもこの曲を今の空気感と
共に聴いてみた時に、
身に染みたんですよ。
それを感じられたのは、
大人になったのかなと思いましたね。」
ティモシー・シャラメが
ボブ・ディランを演じる映画
『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』は、
奇しくもReNさんの誕生日に
公開されたため、縁も感じているとのこと。
そして、YouTubeではReNさんによる
この曲のカバー動画も
アップされていますので、
合わせてチェックしてください。
ReNさんはニューデジタルEP
「Early Project 2」を
来月4日に配信リリースされます。
こちらはReNさんの作詞・作曲による、
全5曲が収録される予定です。
昨年ライブで歌われた楽曲を
メインに未発表の曲も含め、
多様な楽曲を聴くことが出来るそう。
「優しい世界に染まった曲や、
メッセージを前に出した曲もあるし、
良く言うとバラエティに富んでいて、
悪く言うとめちゃくちゃかもしれないですが、
今の自分を詰め込んだ作品になっています。」
そして5月には全国ツアーも始まります!
『Riot Tour 〜今こそ立ち上がれ!〜』
5/16の札幌公演を皮切りに
全国8都市で開催。
東京公演は6/20のファイナル、
会場は六本木 EXシアターとなっています。
「世の中のもどかしい出来事などに
向き合うための楽曲を
大事にしてきました。
タイトルは『Riot=暴動』なんですけど、
決してバイオレンスなものではなく、
良い方向にみんなで歩んでいこう
という気持ちが込められています。
今は逆に一つになりやすい
時代だと思うんです。
その中で僕の新しいライブを
見ていただければと思います。」
お話にも出てきた
ルーパーによるパフォーマンスも
見られるとのことなので、
ぜひ皆さんも足をお運びください。
ReNさんの情報はこちらから
さて来週3月22日は、
Tempalayのフロントマン、
小原綾斗さんをお迎えします。
小原綾斗とフランチャイズオーナー
というプロジェクトも注目の小原さん。
番組初登場となりますが、
どんな音楽トークになるのでしょうか?
来週もぜひ、お聴きください!
ごぼうスナック&開拓おかき
【こぼうスナック】
普段からよく食べるスナック。
飽きが来なくて、
ずーっと食べてしまうくらい
美味しいです。
【開拓おかき】
MV撮影、プライベート含めて
北海道に行くんですが、
行った際に必ず買うおかきです。
ホタテ、甘えびなどなど、
いろんな味があって
選ぶのも楽しみで、
今日は昆布味を持ってきました。
一つに絞りきれなかったという
ReNさんセレクトのおつまみ
スタジオに良い音が響いていました!
I'm Like a Bird / Nelly Furtado
Clocks / Coldplay
Lego House / Ed Sheeran
Sing / Ed Sheeran
Gravity / John Mayer
(『TRY! - Live In Concert』より)
Johnny B. Goode / Chuck Berry
House of Cards / Irma
Blowin' In The Wind / Bob Dylan
Riot / ReN
Squeeze / Maya Delilah