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SATURADAY 18:00-18:54 ON AIR クリス・ペプラーがミュージシャンをゲストに迎え、おいしいお酒を片手に音楽ヒストリーを紐解く54分!! メッセージを送る ARCHIVE FACEBOOK TWITTER INSTAGRAM

SAPPORO BEER OTOAJITO SATURDAY 18:00-18:54 ON AIR クリス・ペプラーがミュージシャンをゲストに迎え、おいしいお酒を片手に音楽ヒストリーを紐解く54分!!

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2021.04.09 ON AIR
今週は、ジャズピアニストの
桑原あいさんをお迎えしました。
2人の姉がエレクトーンを習っていた流れで、
桑原さんも4歳の頃から音楽教室で
エレクトーンを習っていたと話しました。
そんな桑原さんが
よく聴いていたアルバムとして挙げたのが...

千葉県出身の桑原さん。2人の姉がエレクトーンを習っていた流れで、
桑原さんも4歳の頃から音楽教室でエレクトーンを習っていたと話しました。
幼少から音楽教室に通っていたため、
音楽を始めたきっかけが分からないと話す桑原さんでしたが、
エレクトーンについては
「小さい頃って、いろんな音が出る楽器って魅力的じゃないですか。
 だからもし、エレクトーンではなくピアノから始めていたら、
 今みたいに音楽を続けていないかも、
 って思うことはありますね。」と語りました。

中でも好きだったのが、エレクトーンの足鍵盤でLee Ritenourの
「Captain Fingers」のベースラインを弾くことだったそうです。
Anthony Jacksonが弾くこの曲のベースラインを
エレクトーンで再現したくて、
足鍵盤でベースの練習ばかりしていたと話しました。
桑原さんは小学校4年生でこの曲に出会い、
ジャズ・フュージョンにのめり込むようになったそうです。

桑原さんは、その後もエレクトーンを習い続け、
コンクールにも出ていましたが、中学1年生の時に、
音楽で賞を争うことに疲れてしまったそう。
そのタイミングで、シンガーソングライターの小椋佳さんが企画した、
こどもミュージカル『アルゴ』に、
エレクトーンの演奏者としてオファーを受けた桑原さん。
それまで、コンクールで1位を取るために
練習をするという世界で生きていた桑原さんは、
2時間程のミュージカル作品を他の人達と作り上げるということに
楽しさを感じたと話しました。これがきっかけで、
賞を獲得することよりも誰かと一緒に音楽をしたい、
という気持ちにシフトしていったんだそうです。

「Captain Fingers」でジャズにハマった桑原さんは、
それ以降も色々なジャズのCDを聴いていましたが、
CDショップにはエレクトーンで演奏されているジャズのコーナが無く、
だんだんとジャズピアニストになりたいと思うようになったそう。
小学校5年生の時に、
Oscar Petersonの『Night Train』と『West Side Story』のCDを買いに行き、
とりわけ『West Side Story』に収録されている
「Something's Coming」と「Tonight」に衝撃を受けたんだとか。
桑原さんは
「このサウンドめちゃくちゃカッコいいな!ってなったんです。
 ずっとピアノトリオへの憧れがありながらエレクトーンを続けてたんですよ。
 それから、ジャズピアニストになりたい想いと、
 誰かと一緒に演奏したい想いが重なって、
 中学2年の時にエレクトーンを完全に辞めて、
 ピアノに移行しました。」と語りました。 

コンクール時代は1日12時間も練習をしていたと明かした桑原さん。
「休日は本当に12時間くらいやっていましたね。
 学校がある日は、夕方から夜の11時くらいまでなので6〜7時間だったんですけど、
 練習がいつ終わるか分からないので、
 迎えに来る父がいつも車で寝ながら待っていました。」と話しました。
クリス・ペプラーが
「小学校とかで、アニメの話だったり
 他の子達と話が合わないですよね。」と話すと、桑原さんは
「他の子がアイドルの話をしていても、
 私のアイドルはAnthony Jacksonですからね。」と笑いました。
エレクトーンのレッスンが嫌になった時は、両親が映画に連れて行ってくれたり、
家でトランプをして遊んでくれたりと、
両親の支えでレッスンに通っていたとも話しました。

「幼少期から音楽しかやってなかったので、学校の成績も最悪だったんですよ。
 数学とかついていけなかった。」と話した桑原さん。
ある時にジャズの歴史を勉強したことで、音楽史と並行して世界の情勢を知ると、
もっと音楽が楽しくなると感じ、学習意欲が湧いてきたと話しました。
一時期は心理学を学びたいと考えたこともあったそうです。
「桑原さんはどちらかというと文系ですよね?
 ジャズって数学的な部分もあるじゃないですか。
 その辺りは大丈夫なんですか?」というクリス・ペプラーに、桑原さんは
「あんまり数学的に捉えないようにしているかもしれないです。
 パッと譜面を見た時に、この曲か、って思うのは、
 小説を一瞬見てすぐに物語の内容が分かるみたいな、
 そういう感覚に似ているのかなって思います。」と話しました。

そんな桑原さんがよく聴いていたアルバムとして挙げたのが、
Chick Coreaの『The Mad Hatter』、映画『West Side Story』のサウンドトラック、
Michel Petruccianiの『Music』、Richard Teeの『Real Time』、
Frank Sinatraの『La Is My Lady』など。
『La Is My Lady』については
「Steve Gaddのドラムも含めて、サウンド全てが好きです。
「How Do You Keep the Music Playing?」っていう曲が入っているんですけど、
 これがとにかく好きでしたね。」と話しました。

桑原さんは、ツアーやレコーディングで共演のある
Steve Gaddを尊敬するミュージシャンとして挙げました。
「Steve GaddとWill Leeと初めてレコーディングをした時に、
 楽しいっていうよりも、彼らと同じ所に立ちたい、
 という気持ちが勝っちゃったんです。それに気づいたSteveが
「Ai, are you happy?」って聞いていたんですね。
 彼らとレコーディングしているので、幸せなはずなんですけど、
 その他のことで頭がいっぱいいっぱいだったんですね。
 そしたらSteveに
「あいがハッピーじゃないと、
 僕もお客さんたちもハッピーになれないよ。」って言われたんです。
 そこからレコーディングに対する心構えが変わりましたね。
 人間としても本当に尊敬しています。」と語りました。

そんな桑原さんは、
4月7日にニューアルバム『Opera』をリリースしました。
初のソロピアノアルバムとなる今作について桑原さんは
「エレクトーンから始めて、ピアノの音一本でどこまで自分が表現出来るのか、
 っていう事に苦戦をしている時期が長かったので、30歳になるまでに、
 少しは自分で納得が出来るピアノを弾けるようになって、
 ソロピアノを録りたいっていうのが夢だったんです。
 それでレーベルの方から、
 次のアルバムはソロピアノで録りませんか?と言われた時に、
 今だろうなって思って録音しました。今回はカバーアルバムなんですけど、
 コロナ禍じゃなかったら選ばなかった曲もありますね。
 やっぱり気分的に沈んでいたので、メッセージ性という意味で、
 今しか選ばなかった曲はあったと思います。」と解説しました。

「ニュー・シネマ・パラダイス」やBon Joviの「Livin' on a Prayer」、
The Monkees「Daydream Believer」などが収録されている
バラエティに富んだニューアルバム『Opera』。
収録曲のうち5曲は、シシド・カフカさん、立川志の輔さんを始めとする、
桑原さんの音楽を愛する著名人にリクエストを依頼して録音されました。
桑原さんはこの制作方法について
「自分のソロピアノで弾くと凝り固まってしまう部分が出てきやすい。
 私は、”出来ないかもしれない”っていうことに燃えやすいんです。
 だから、カフカさんからBon Joviが来た時はマジかよ!って思ったと同時に、
 興味しかありませんでした。」と話しました。

さて、桑原あいさんとのトークは次週:4月16日に続きます。
桑原さんが好きな意外なミュージシャンの話や
好きな映画音楽の話など、黒ラベルに合う濃厚なトークをお届けします。
クリス・ペプラー×桑原あいさんの大人の音楽談義。お聴き逃しなく!

桑原あいさんに関する情報はこちらから

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MUSIC

  • To The End Of This World
    / 桑原あい ザ・プロジェクト

  • Captain Fiingers / Lee Ritenour

  • しおさいの詩 / 小椋佳

  • Something's Coming
    Tonight
    / Oscar Peterson Trio

  • ニュー・シネマ・パラダイス
    レオノーラの愛のテーマ
    デイドリーム・ビリーヴァー
    リヴィン・オン・ア・プレイヤー
    / 桑原あい

  • The Mad Hatter Rhapsody
    / Chick Corea

  • L.A. Is My Lady
    How Do You Keep The Music Playing?
    / Frank Sinatra

  • Somehow It's Been a Rough Day
    / Ai Kuwabara with Steve Gadd & Will Lee

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