元ちとせさんは今年でデビュー20周年を迎えました。
もともと奄美民謡の歌い手としてキャリアをスタートしたため、
最初はポップスにその歌唱法を持ち込むことに抵抗があったそうです。
しかしながらだんだんと、奄美民謡の歌唱法が
”自分の自然な歌い方”だと納得するようになり、
そこからは変にスタイルを意識することはなくなったんだとか。
武下和平さんという島唄の天才と呼ばれる歌い手のレコードやカセットを、
昔から擦り切れるほど聴き込み、影響を受けてきたと語る元さん。
クリス・ペプラーに奄美民謡の一番の特徴について訊かれると、
「日本民謡というジャンルにおいて、唯一ファルセットを使う歌唱法で、
他は多分使わないんですね。
奄美民謡だけって言われています。」と話しました。
さらに現在も歌唱のトレーニングをしているかと尋ねられると、
「歌は年齢とともに味が出てきて、何かを変えようとは思ってないですけど、
よく歌っています。練習というよりは、
歌いたいから歌っているっていう感じです。」と述べました。
一般的に”島唄”と呼ばれるものは、実際には“シマ唄”と表記され、
シマ=縄張りを意味し、生まれ育った場所の訛りや音が、
経験とともに色濃く反映されていくそうです。
そんな元ちとせさんがよく聴いた作品として挙げたのが、
シンディ・ローパーのベスト盤『Twelve Deadly Cyns...and Then Some』と
キャロル・キングの『Tapestry(つづれおり)』でした。
シンディ・ローパーは高校生の時に知ったそうで、
「ものまね番組をテレビで見ていたら本人登場ってなって、
黄色の髪に真っ赤なドレスで
『なんて可愛い人なんだろう!』って衝撃を受けて、
すぐにCDを買いました。」と話しました。
美容師として働いていた過去もある元ちとせさんですが、
その頃にはシンディ・ローパーに近い髪色にしたこともあったそうです。
しかしながら、仕事柄色々な髪型にさせられていたそうで、
それに対抗するために坊主近い状態だったこともあるんだとか。
「それこそ、お客さんだった高校生の女の子に男性だと勘違いされて、
告白されたこともありました。」とその当時を振り返りました。
元ちとせさんは、7月6日にオリジナルアルバムとしては
14年ぶりとなる5枚目のアルバム『虹の麓』をリリースしました。
坂本慎太郎さん、折坂悠太さん、長澤知之さん、
青柳拓次さん[LITTLE CREATURES]、さかいゆうさん、冥丁さんなど、
豪華アーティスト・クリエイター陣が参加した全11曲を収録。
コロナ禍を過ごしながら、希望の光が見えるような作品を目指し制作されたそう。
「今まではいわゆる”歌い上げる”歌唱法が多かったんですけど、
今回は話しかける感じとか、自分に問いかけるような歌い方が多くて、
新しい表現だった。」と少し苦戦した部分を明かしました。
本作には冥丁さんによる「ヨイスラ節(冥丁REMIX)」という
島唄のリミックスが収録されており、こちらについては
「私もどのようにリミックスされるのか気になったし、
これを入り口に元々の島唄を聴いてもらいたいですね。」と話しました。
9月25日には元さんの所属事務所オフィスオーガスタのイベント
『Augusta Camp 2022 〜Office Augusta 30th Anniversary〜』が開催されます。
3年ぶりとなる有観客での屋外開催と、
全編生配信ライブの同時開催が予定されています。
さらにJ-WAVEのイベント『INSPIRE TOKYO』への出演も決定しています。
詳しくは各種ウェブサイト、SNS等をチェックしてください!
OTOAJITOでは、番組の最後にクリス・ペプラーが選曲をしていますが、
この日選んだのは、さかいゆうさんの『君と僕の挽歌』でした。
「彼とはよく飲みに行ったりして、楽器がある場所だと、
同じ曲を何度も歌わせて、それを聴きながら俺がボロボロ泣くっていう(笑)
コロナ禍になって一度くらいしか会ってないな。」と
クリス・ペプラーが話すと、元さんは
「ゆうくんがたまに、
『今クリスさんといるんだけど、ちーさん今どこ?』って
連絡くれるんですよ。またぜひ誘ってください!」と述べました。
元ちとせさんに関する情報はこちらから
さて、次週:8月5日&8月12日は、
今年還暦を迎えたレジェンドミュージシャン、
屋敷豪太さんをお迎えします。
番組2回目の登場となりますが、
改めて屋敷さんの音楽ルーツや
最近注目するアーティストのお話など、詳しく伺います。お楽しみに!
焼きとうもろこし
クリス・ペプラーが用意した
黒ラベルのおともは”焼きとうもろこし”
夏を感じさせます!皆さまも今夜いかがでしょうか?
ワダツミの木 / 元ちとせ
豊年節 (feat. 民謡クルセイダーズ)
/ 元ちとせ
豊年節 / 武下和平
Hey Now (Girls Just Want to Have Fun)
Time After Time /
Cyndi Lauper
静夜曲 / 元ちとせ
船を待つ
虹の麓 / 元ちとせ
ヨイスラ節(冥丁REMIX)
/ 元ちとせ
KAMA KULA
/ 元ちとせ × さかいゆう
君と僕の挽歌 / さかいゆう
この日のトークを受けて
クリス・ペプラーが選んだ1曲!