イタリア生まれのRyuさんは、
日本のレーベルにデモテープを送ったことがきっかけで、
20歳の時に日本に移住しました。
最初は音楽だけでは生活出来なかったため、
ゲーム会社で働きながら、音楽活動を行っていたそうです。
バンドのスタイルやマインドなどベースにあるものは
活動初期から変わらないそうですが、
サウンド面は以前よりも自分たちなりのポップさを前に出せるように、
日々試行錯誤しているんだとか。
レディオヘッドやモグワイ、シガー・ロス、
ビョークなどの音楽を好んで聴いていたというRyuさん。
クリス・ペプラーが
「どちらかというと内省的なサウンドに影響を受けてきた感じで、
今もそのエッセンスはあると思うけど、
新作はちょっとシティポップな雰囲気もありますよね。」と述べるとRyuさんは
「そうですね。シガー・ロスやレディオヘッドを
再現しようとしてしまっていた部分もあったんですが、
共作したmabanuaさんをはじめ、いろんな方々から
新しいエッセンスをいただいて、
僕らの中に落とし込めたら最高だと思っていました。
それがシティポップな感じになっているのかもしれないです。」と語りました。
クリス・ペプラーは今年のフジロックフェスティバルで、
Ryuさんのフェイバリットバンドであるモグワイのステージを見ていたそうで、
「あんなに日本で人気があるのかってビックリしたんです。
人が溢れかえっていましたもん。」と当日の印象を話しました。
配信でライブを見ていたRyuさんも
「僕も思いました。昔は僕がモグワイって言っても分からない人が多かったので、
むしろフジロックで多くの人が見てくれていたのは、胸熱でした。」と語りました。
クリス・ペプラーは他にフジロックで印象的だったバンドとして、
幾何学模様(Kikagaku Moyo)を挙げ、
「四人囃子とフラワー・トラベリン・バンドを足して割ったようなバンドなんだけど、
フィールド・オブ・ヘブンになんじゃこりゃ!?
っていうくらい人が集まってたんですよ。
フジロックの空間にああいうサウンドはハマりますね。」と紹介しました。
コロナ禍に入って制作時間が増え、
好影響があったとするミュージシャンがいる一方で、
ライブが出来ずモチベーションが下がったミュージシャンもいるという、
どちらの話も聞いてきたというクリス・ペプラーが、
Ryuさんはコロナ禍をどのように過ごしてきたかを質問しました。
Ryuさんは良い影響があったそうで、
「バンドとしてもデータでやりとりが出来るようになって、
サウンド的にこだわれる部分が増えたと思っています。
あとはライブをやっているとインプットが少なくなることもあるんです。
ライブがなくなった時にちょうど娘が生まれて、
成長をそばで見ることが出来たんです。
それのおかげでいろんなインプットがあって、
曲にも反映出来たので有り難かったですね。」と語りました。
ここでコロナ禍に入って聴くようになった音楽の話に。
「歌詞があると考えてしまう人なので、
コロナ禍はインストの曲をよく聴いていましたね。
特にハマっていたのはローファイ・ヒップホップで、
Saib (サイーブ)っていうモロッコのアーティストですね。
あとはOafur Arnalds(オーラヴル・アルナルズ)っていう
アイスランドのピアニストの曲もめちゃくちゃ聴いていましたね。
シガー・ロスのピアノ版みたいな感じです。」と紹介しました。
クリス・ペプラーが
「すごいステレオティピカルなことを言っちゃうけど、
イタリアというと情熱的な感じがするけど、
Ryuさんがアイスランドとかこういうクールなサウンドに
惹かれる理由ってなんですかね?」と質問すると、Ryuさんは
「ステレオタイプへの反骨心じゃないですけど、
イタリア人ってこうでしょ?みたいな感覚への反発を、
僕は静かな曲に見出したんです。
だから特にアイスランド系とかに惹かれるのかもしれないです。」と語りました。
そんなRyuさんがピアノ・ボーカルを務めるバンドRyu Matsuyamaは、
9月28日に2年ぶりとなるフルアルバム『from here to there』をリリースしました。
Ovallのmabanuaさんとの共作曲で、
ドラマ『オールドファッションカップケーキ』の主題歌になった
「blue blur feat. mabanua」をはじめ、同じくOvallからShingo Suzukiさん、
関口シンゴさんがアレンジ参加した「hands」、「snow」、
そしてシンガーソングライターの優河さん、
ラッパーのBIMさんが参加した楽曲など、全11曲が収録されています。
さらにアルバムリリースツアー”to get there”の開催が決定しています。
詳しくはRyu Matsuyamaのホームページをチェックしてください!
Ryu Matsuyamaに関する情報はこちらから
さて、次週:10月14日&10月21日は、
2009年以来、13年ぶりのご出演となる
BONNIE PINKさんをゲストにお迎えします。
最近はどんな音楽を聴いているんでしょうか?
ぜひ、みなさんも黒ラベルを飲みながら、
おふたりの音楽談義をお楽しみください!
ラムチョップ
クリス・ペプラーが用意した
黒ラベルのおともはラムチョップ
ジューシーな味わいに黒ラベルがすすみます
ordinary people feat. BIM
blue blur feat. mabanua
/ Ryu Matsuyama
Hunted By A Freak / Mogwai
Smoke and Mirrors / 幾何学模様
Skinny Love / Bon Iver
satellite
kid feat. 優河
/ Ryu Matsuyama
Sakura Trees / Saib
Woven Song / Olafur Arnalds
Vide Cor Meum / Hans Zimmer
Ryuさんとのトークを受けて
クリス・ペプラーが選んだ1曲!