STORY
アドベンチャーランナーの高繁勝彦さん
++ Introduction ++
世界中の国、都市、街、時には砂漠や大平原を走る冒険家、
アドベンチャーランナーとして様々な場所を旅して
そこで得られた出会い、発見、気づき、学びを
人々とシェアして平和をアピールする活動をされています。
現在進行中のプロジェクト、
「PEACE RUN〜世界五大陸4万キロランニングの旅」は
北米、オーストラリ、ヨーロッパの三大陸で1万7,000キロを走破。
平和とランニングの繋がりについて高繁さんは・・・
『人は平和だからこそ旅やランニングなど
いろんなことが楽しめますし、
特に旅をする人間にとっては平和であることが
何よりも大切で、
いろんなところを訪ねて、いろんな人と出会う中で、
そういった人々と平和について語らう。
その平和な時間をシェアするというのが、
今は大事なんじゃないかなという気持ちなんです。』
東日本大震災の発生後にはアメリカを旅する中で
知る限りの震災に関する知識やメディアが伝えられない情報を
アメリカの人たちに直接話したとのこと。
大陸を横断するに当たり、ゴールは大きな街に設定して
基本的には現地の方から情報を得ながらルートを決め、
一人で自由気ままに1日12時間ほどを
音楽を聴いたり景色を楽しみながら走っているそうです。
++ Until now ++
アドベンチャーランナーになる前の職業は高校の英語教師で、
音楽好きだったことから授業中に英語のポップスを流したり
学生時代に始めた自転車旅の体験談を話していたとか。
マラソンやトライアスロンは教員になってから始め、
50歳になる直前に退職してアドベンチャーランナーに。
このタイミングでの選択について・・・
『働き過ぎで精神的に仕事をするのが辛かったので
チャンスがあったら何時かは辞めようと思っていました。
冒険を続けてきて経済的な不安はありましたが、
一番は体力的な問題ですね。衰えもあったので、
このタイミングを逃したら永遠にできないかなと。
不安よりも希望を優先しようと思って辞めました。
ただ、私がやっていることはスピードよりも
ゆっくりでも長い距離を走れれば大丈夫なんです。
むしろ若い頃の経験を活かしながら無理せず進められるので、
50歳を過ぎてから始めたっていうのは
ある意味正解だったんじゃないですかね』。
教師を退職後に「PEACE RUN」を掲げて日本縦断。
その後、海外に行きたいという思いから
アメリカ横断を選択したとか。
最初の一週間は足のあちこちが痛くなり
毎日辛いと感じていたそうですが、
それでも続けた理由とは・・・
『人と出会ったり
自分の知らない世界を見ることは刺激になりますし、
最初は自転車で世界を目指していたんですけど
走って世界を旅することも可能なんだなと。
毎日の走りの中で気付きましたね』。
高繁さんはアドベンチャーランナー以外にも
様々な活動をされています。
その一つが「一本歯下駄クラブ」。
歯が一本の下駄の普及活動をされています。
『一本歯下駄は心と体にプラスになるんですね。
これを履いて歩くと体がシャキッとして笑顔になります。
グラグラ感を体全体で支えるので、
今まで使ってなかった体の部分がじわじわっと動き始める。
細胞が活性化しているんでしょうね。で、不安定だから楽しい。
小さい頃、自転車に乗ってフラつくけど走り出すと楽しい。
ですから履いた途端に笑顔になるんですよ』。
実際に一本歯下駄を履いてトレーニングするアスリートも多く、
高繁さんは登山やランニングをしているそうです。
++ Right now ++
年間に3ヶ月から半年は旅を続けている中で
必ず週に1度は休養日を設けて体をリセットする一方、
それ以外の日常生活は計画性があまり無いとか。
一本歯下駄を履いて走って途中でゴミ拾いしたり
足が商売道具なので青竹踏みでリラックスするなど
特に計画を立てず自由にトレーニングされているそうです。
新型コロナ禍での外出自粛期間は
どのような生活をされていたのでしょうか。
『外に出られないのは旅人にとってメンタル的に落ちますし、
飲み過ぎ、食べ過ぎで運動を全然しなくなったり…。
そんな中でうちの古民家は結構広くて、
猫と遊ぶだけでも運動になってリラックスできたかな』。
旅をしている時には常にリセットすることを習慣にして、
今日は今日、明日は明日と考えて落ち込まないように
“笑顔”で過ごすとことを心がけているそうです。
『最初は笑えなくても鏡を見て無理にでも笑っていたら
やっぱり楽しくなってくるんじゃないかなと。
笑顔じゃなくなるから人間はどんどん落ち込んでいくし、
鏡の向こうの自分に「なに塞いだ顔してるの?」と言って笑うと
自分の中のもう一人の自分が再生してくれるようなね。
それも一つの免疫だと思います』。
++ From now on ++
海外を旅して走ることができない中、
「PEACE RUN」プロジェクトの今後の展開として
「コロナ終息の祈り」という名称で国内の寺社仏閣に出向く
巡礼の走り旅を考えているとか。
コロナ禍でマラソン大会が中止になってモチベーションが低下したり
中には走ることを止めてしまった友達もいたそうですが、
今の状況だからこそ走ることが本当に楽しいと思えるそうです。
『純粋に楽しい、体が生き生きしてくる。
体を動かす中で自分が生きている意味が分かるというか、
健康でいられることが本当に有難いと思えるという声も聞いています。
健康であるが故にいろいろなことが楽しめて社会が平和になる。
今、それをつくづくと感じていますね』。
一方、コロナ禍でランニングを始めたという初心者ランナーに
高繁さんからアドバイスをいただきました。
『楽しいというのが一番の動機であって欲しいですし、
河川敷や公園、自然の中など自分が楽しめる場所を走ると
比較的に長続きすると思います。
あとは最初から10キロ、20キロ走ろうと思わずに
少しずつ距離を伸ばしていくと徐々に足も出来上がってくるし、
楽しみが分かるために一度や二度は故障するかもしれませんが
やはり続けることです。
例えば今日は10キロ走れたからコンビニでプリンを買おうとか、
そんなご褒美を作ってあげたらいいんじゃないですか。
誰もが最初はビギナーですから』。
アドベンチャーランナーとしての目標とは?
『1本の道と、走れる2本の足がある限り走り続けたいです。
歳を重ねるということよりは、いくつになっても成長し続ける。
現役や引退という言葉は頭の中にはありません。
世界五大陸4万キロの旅が終わっても走り続けたいですね。
100歳で100キロを走るのが目標ですね。』
今月、還暦を迎える高繁さんは「5大陸4万キロの旅」が終わっても
走り続けるということです。
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