STORY
ソウルバンド WONKのボーカリスト 長塚健斗さん

++ Introduction ++
エクスペリメンタル・ソウルバンドWONKのボーカルの長塚健斗さん、
WONKとしては、年をまたいで、全国ツアーの真っ最中。
その全国ツアーは、ニューアルバム「Shades of」を携えてのものですが、
ライブならではのアレンジで演奏されているそう。
『音源は音源なので、あれはあれでじっくり聴いてくれたら良くて
ライブは生き物なので、音楽はそんなに窮屈なものではないし
自分達は飽き性なので。
原曲通りやることもありますがアレンジさせてくれ!っていう感じ。
自分達が楽しめてないと、ライブ自体楽しくないので
余白を残してライブをやりたいというのがありますね。』
アルバム「Shades of」は、
バンドの結成10周年を記念して制作。
今回は、売れる売れないとか考えず
自分達が好きな音楽をテーマに作られたそう。
『結成当初はドラムの荒田洸が主導して
彼がこういうのを作りたいといって全振りして作った曲が
当時評価していただけたし、我々としても納得いったものだったので
その原点に立ち返って、その気持ちを持って作ろうとなったのが
今回の作品です。』
そんな長塚さんを語るうえで音楽と同じくらい欠かせないのが「料理」。
現在、清澄白河にナチュラルワイン専門のワインバー「winestand TEO」と
馬喰町DDD HOTEL内ラウンジをミュージックバーにした「bar phase」
2つのお店をプロデュースし、メンバーみんなで運営されているそう。
さらにクラフトジンも手がけていらっしゃいます。
『ジン以外にもいっぱい作っているんですが
お酒を作ることとか、料理を作ることとか、場を作ることとか、
何かを作ることが好きなので
内装は荒田、江?が精通しているので
Theオシャレぽいところにして
中身は僕は本物を追求したいなと思っているので。』
とあるビストロに伺った際に
ワインがあることでより、料理が引き立つことに感動し
そこからワインにハマり
ワインのセレクトから、
ワイナリーに足を運び、ワインを作っているところを見たり
自身でも作ってみようという気持ちになっていったそう。
++ Until now ++
長塚さんの「一番の音楽をやっいてよかったなと思った時。」
というキーワードで過去を振り返っていきました。
昨年、地元あきる野市で凱旋ライブをおこなったWONK。
地元でライブができて嬉しかったと振り返りお話ししてくださいました。
長塚さんが幼稚園の頃に発表会をしたことある
思い出の場所、秋川キララホールでのライブだったそうですが
当日はライブだけではなく、飲食店の出店もあったとのこと。
『地元の食材だけを使ったお店だけ呼びましょうとやったら
30店舗くらい来てくれて、
ライブ会場は500〜600人くらいきてくれたんですが
フードには6000人近くきてくれて、嬉しいみたいな。』
ライブには90歳を目前にした長塚さんの祖父母含め、
ご家族や親戚のみなさんが見にきてくれたそう。
その姿を見て、とても嬉しかったとのこと。
長塚さんの活動を応援してくれているというご家族
メディアに出演した際には、「見たよ」など連絡をくれるそう。
今では応援してくれているご家族ですが
大学進学についてお父様とは1週間大喧嘩した過去も。
進学校に通われていた長塚さんですが
その時から料理が好きで、
卒業後は料理の道に進むため専門学校に進学しようと考えていたそう。
しかし、今後のため大学は出ておいた方がいいと
お父様からお話があり、喧嘩に。
話し合いの末、
第二志望まで受かったら大学へ行く
それ以外だったら料理の専門学校に進むというのを条件に
大学を受験。見事合格したため大学へ進学されました。
大学生の頃は学校終わりに週5でレストランでアルバイトをし
週末にライブをするという生活をされていた長塚さんですが
そういった日々の中で料理からミュージシャンに目指すように変わっていったそう。
『料理はレストランで働く以外もあって
いろんな関わり方ができるなと思ったんですけど
音楽をやるとなったら自分が歌うこと以外にあまり考えられなくて。
なので音楽を主軸として
料理で生活するみたいな方向に切り替えようと思ったんです。』
幼少期から中学生頃まで遊びでヴァイオリンをされ
その後はバンドが流行ったこともあり
ロックやパンクやメタルを聴いていたそう。
大学に上がる頃くらいにソウル、R&B ジャズに出会ったとのこと。
大学に入りメンバーと出会い
D'Angelo、Jose Jamesなどネオソウル、ブラックカルチャーに出会い
自分の歌いたい歌に気づいたそう。
他にも長塚さんのルーツとなったアーティストは
久保田利伸さん、玉置浩二さん、小田和正さん、
Donny Hathaway、Stevie Wonderなどに影響を受けているとのこと。
現在は音楽、料理以外にも
俳優として作品にも出演され、
実際に演技をしてみて、
俳優さんへのリスペクトがより高まったとお話ししてくださいました。
『自分が思い描いた理想の歌を歌うには
自分が歌った声を、ひたすら録って、ひたすら聴き続けて
修正するというのが必要だと思っているんです。
でも自分が撮られた映像とか、自分が言ったセリフまわしが
その作品の中でできているかどうかって
それまでやったことなくて・・・
理想と違いすぎて、本当に力を入れないとダメだと思ったんです。
いい勉強になりました。』
++ From now on ++
現在おこなっているWONKの全国ツアーに全力投球しつつ
ツアーの中で美味しいものを見つけるというのも力を入れているそう。
たこ焼きを4種類くらい買い、食べ比べとかもされて
食も楽しみつつ、全国を回っているとのこと。
料理の方で、将来、定食屋さんをやってみたいそうです。
『定食って時代に左右されずに
庶民に寄り添いまくっていて、
毎日通ってもいいじゃないですか。
いろんな料理のバリエーションもあるし、
理想だなと。
巣鴨に「ときわ食堂」という僕の大好きなお店があるんですが
昔、西巣鴨でルームシェアしていて
しょっちゅう通っていて、
なんだろうこの安心感、しかも美味しい。
家族連れもいるし、仕事帰りのサラリーマンもいるし
おじいちゃんおばあちゃんもいるし、
そんなお店を100年やりたいですね。』
そして、長塚さんのプロデュース業は飲食店にとどまりません。
フレグランスやオリジナルコーヒーのプロデュースも手がけているそう。
そういった好きなことをお仕事にされている中で
煮詰まった時には、散歩・サウナ・筋トレ・ゴルフで
リフレッシュされるとのこと。
最後に、改めて2025年のWONKについて伺いました。
『ようやくアルバムをリリースできて
本当は一昨年の10周年イヤーに
10周年記念アルバムを出すのが当たり前じゃないですか。
11周年目の終わりにようやく出せたので
12週年目にしてようやく10周年始まった感じがあるので
しっかりと初心に立ち帰り
いい音楽をいろんな場所で奏でようと。
これから先もいい音楽を作り続けられるように
再スタートじゃないですけど、良いスタートとなるような
勢いのある年にしたいなと思っています。』
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