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STORY

2025.02.08

フリーアナウンサーの関野浩之さん

++ Introduction ++

「プロ野球ドラフト会議」の司会、
サッカー日本代表のスタジアムアナウンサーや
スポーツ番組ではゲームアナウンサー、
感動的なスポーツシーンを彩る“声”で、
日本全国のスポーツファンにおなじみの存在である
フリーアナウンサーの関野浩之さん。

スタジアムの興奮をより盛り上げ、熱くする関野さんのアナウンス。
ご自身のテンション感もありますが
実際にお客さんの盛り上がりを大切にアナウンスされているそう。
そして、さらにもう一段階、スタジアムを盛り上げるために
選手たちのトピックスによって呼び方も変えているとのこと。

『例えば、埼玉スタジアムでやるのであれば
浦和レッズの選手だよねとか、
前の試合ですごい決勝点を決めたよねとか、
もしくは初代表だよねとか・・・
そういうトピックスがある選手は100%よりも
+10〜20位、ちょっとテンション上げて呼ぶみたいな。』

反対にドラフト会議では、前提が“会議”なので、
落ち着いたテンションでアナウンスすることを心がけているそう。

事前準備として
ドラフト会議が終わった直後から来季の注目選手を確認しつつ
ドラフト会議がある約2週間前から
指名アナウンスの時に使うシートを作ったり、
1週間前にはドラフト特集をしている野球雑誌を読んで
一巡目で指名されそうな選手をチェックしているとのこと。

『一巡目って時間の制約があるというか
放送もあるので、時間との戦いになってくるんですよ。
なるべく放送内に収めないといけない。
なので、正しく、間違いなく、スピーディーにできるように
シートを作っておくんです。
例えば、「槙野智章」が一位指名で呼ばれそうだったら
「槙野智章」というシートを作っておいて
一巡目の指名が上がった瞬間に、いつでも貼れるようにしておくんです。
書いていると遅くなるので。
そしてそれを色分けしておくんです。
例えば「槙野智章」はブルー。「市川紗椰」はピンクとか。
そうするとパッとみて一巡指名が何球団に選ばれているのかわかりやすいんです。
だからその資料を本番に向けて事前準備でしていますね。』



++ Until now ++

関野さんの「一番びっくりした時。」
というキーワードで過去を振り返っていきました。

2021年の東京オリンピック開会式、閉会式の
日本語MCを担当された関野さん。
関野さんが日本語MCを務めることは発表も口外もせず、
誰にもバレずに無事に開会式を終えたつもりでしたが、
しまっていた携帯を取り出し電源を入れると
メールやメッセージアプリに、これまでに見た事のない数字が連絡が届いていたそう。
そしてそこには「第一声ですぐわかった」「おめでとう」「嬉しかった」など
多くの祝福のメッセージが届いていたそう。
とてもびっくりした瞬間でもあり、嬉しかった瞬間でもあると
関野さんはお話ししてくださいました。

関野さんの過去をさらに遡ると、元々はアナウンサーではなく
役者志望だったそう。
高校3年生の頃からお芝居の世界にハマり
当時、理系の建築学部志望だったそうですが
急遽進路変更し、演劇がある大学を受けたいと担任の先生に話したところ
猛反対を受けましたが、
無事に玉川大学文学部芸術学科演劇専攻に合格し、入学されました。

在学中には劇団を立ち上げ、大学卒業後も演劇をされていましたが
演劇だけでは生計を立てるのが難しく
コントや、コミックバンド、パントマイム劇団など様々なことをされていたそう。
10年間、お芝居の道を続けていらっしゃいましたが
やはりプロになる人たちとの違いに気づき、役者を諦めたとのこと。
そういった中で、MCのお仕事もされたこともあったので
喋りではどうなんだろうと、わずかな望みを持ち
フリーアナウンサーの事務所へ。
そこが現在のキャリアのスタートに。

プロ野球のドラフト会議の司会としてのおなじみの関野さんですが、
そのドラフト会議で特に記憶に残っている場面は・・・
大谷翔平選手の強行指名。

『彼がメジャー宣言している中で
日本ハムが指名して、
僕の前のモニターに”大谷翔平”という名前が上がってきた時に
「おお!やっぱり指名するんだ!すごいことになるな!」と思うわけですよ。
こんだけ僕が驚いているんだから、世の中の人もびっくりするだろうと思って
びっくりしてもらうための多少の”間”は作るわけですよ。
人ってほんのちょっとだけでも”間”があると、
「え、なに?」と思って気持ちが入るんです。
だから、その準備をしてもらおうと思ってやったわけです。』

++ From now on ++

声に関する様々なお仕事をされている関野さんですが、
これからやってみたい仕事として
高校サッカーのスタジアムMCとご回答くださいました。

『この間、全国高校サッカー選手権の
決勝を見ていて、高校サッカーすごいなと思って。
決勝じゃなくてもいいので、やらせてほしいなと。(笑)
真摯に高校3年間、サッカーと向き合ってた高校生たちが
この一戦にかける想いを、
声で彩って差し上げられたらいいかなと思っちゃったんですよね。
僕が喋ることで彼らのモチベーションになれるんだったら
そういうことをやるのも、
今の僕のやらないといけない仕事なのかなと思っていますね。』

関野さんは、今、後進の育成もされていて、
「ナレーションワークショップ・レッスン」を開催されています。
関野さんのこれまでのキャリアの中で感じた
大切なことを中心に伝えているとのこと・・・

『大前提はイメージしましょうねということ。
とにかくどこまでディティールをイメージできるかということをやるんです。
で、あとは日常と同じように豊かに音を使って、豊かに表現しましょうという。
どうしても日常じゃないなと思うと、
すごい狭い範囲の音を使うことになっちゃうんですよ。
日常生活では当たり前に感情表現できているんですが
それが仕事になっちゃうとできなくなってしまうわけですよ。
それはもったいないじゃないですか。
例えば「ありがとう」という5文字に乗っかっているのは
感謝だけではないんですよって。
いろんな気持ちを自分の中で消化していってくださいね、
それを出してくださいねと。
そうすると正しい”間”が出てくるし、正しい”音”が出てくるんです。』

最後に、関野さんの今後の“夢”を教えていただきました。
『アメリカのメジャーリーグやヨーロッパのサッカーで
同じチームやスタジアムで活躍されている
名物のスタジアムMCっているじゃないですか。
ここまできたら、そこまでなりたいなというのが夢ですね。
親子連れが来ていて、その子が大人になって10何年経って
その子がお父さんになって、子供を連れてきて、その子に
「このおじいさん、パパが子供の頃からやっているんだよ」って言ってもらって。
「名物お爺さんMC」が夢ですね。』

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