Guest : THE STROKES
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ニューヨーク・ポストロックの寵児、ザ・ストロークスのフロントマン、 ジュリアン・カサブランカスに直撃インタビュー!
クリス:今日は元日というおめでたい日にニューアルバムをリリースしたザ・ストロークスへのインタビューの模様をお送りしましょう。昨年の11月18日、新曲のリリース前に一夜限りのスペシャル・ライヴを渋谷のDUOで行ったストロークス。ライブ3日前にチケットが売り出されるという超プレミアライブで、しかもストロークスらしく、ライブは1時間押し、つまり1時間遅れて始まったというイナセなロック野郎です。1時間待たせて演奏は50分、アンコールなし! まあ、いろんな意味で話題になったライブでしたが、演奏は大好評でした。そしてその来日のときにストロークスのフロントマン、ジュリアン・カサブランカスに、私がインタビューしたんですが、なんとジュリアンはラジオインタビューが初めてだったそうです。ちょっと私的には光栄ですよね。 ちなみにジュリアンと言えば、お父さんがあのモデル・エージャンシー「エリート」の会長さん。ニューヨークのサラブレットです。超ボンボンなロッカーで、かなり「難しい奴」と聞いていたんですが、実はすごくいい奴でした。高感度も高く、ルックスもいい。彼自身がモデルをやればいいじゃないというぐらいの男だったジュリアンですが、そんな彼とのインタビューの模様をお聞きください。 まずは、日本では元日リリース、通算3枚目のニューアルバム『First Impressions Of Earth』のレコーディングについて聞いてみました。今回の制作は、地元マンハッタンのミッドタウンに作った自分達のスタジオで1年以上かけて作ったそうです。
ジュリアン:1年間レコーディングに費やしたんだけど、自分達のスタジオだから時間的拘束はないよね。具体的に言うと、レコーディング自体は2〜3ヶ月かかったかな。基本的にリハーサルルームで音楽を完成させて、後は単純に録音するだけだったよ。
クリス:バンドのメンバーでジャムをして、そこからアイデアが生まれてくるの?それとも、ちゃんと作曲したものがあって、そこから曲を完成させるの?
ジュリアン:俺たちはジャムをしないだ。ただ実際にいろんなパートを書いていても、それをバンドに持ち込んでバンド・サウンドにすると、家で自分が作曲したものと、全然違った趣きになったりするだよね。もちろん、あっという間に完成する曲もあれば、1ヶ月半かかるような生みの苦しみがある曲もあるよ。
クリス:前作のセカンドアルバム『Room On Fire』のリリースの時はファーストアルバム『Is This It』の世界的大ヒットからの「プレッシャーがあった!」 と、インタビューで語っていたジュリアンですが、今回の3枚目のアルバムはどうだったんでしょうか?
ジュリアン:常に自分にはプレッシャーを与えているよ。セカンドアルバムのときは、時間のプレッシャーをすごく感じた。今から振り返ってみると、そのプレッシャーというのが良くなかった。ある期間までにアルバムを出さないと、 「みんなが俺たちの事を忘れてしまうんではないか?」という不安があったんだ。ただ今回はそういったプレッシャーというものを、全然気にしなくなって、作りたいアルバムを作ろうと思ったし、時間の制限もまったくなくて本当に楽に出来たよ。
クリス:続いてはJ-WAVEでもヒットしている先行シングル「JUICEBOX」について聞いてみましょう。ちょっと複雑な展開をする曲なんだけれども、今回のアルバムではこれまでとソングライティングは何か変わったんでしょうか?
ジュリアン:そんなことはないよ。もともと僕は常に自分を向上させるように心がけているし、今回だからといって新しいアプローチをしたわけじゃない。ただ、時が過ぎれば自分が影響をうけるものというのは変わってくるわけで、例えば、聞いている音楽とか、音楽に対するアプローチも、だんだんと自然に変わってくる。 よくあるのが、音楽のインスピレーションというのも、3年前に起きた出来事や聞いた音楽が、現在のソングライティングに影響しているという事。とにかく常に仕事をしていなくていはいけない。でも「仕事をしなければいけない」からといって10時間ブッ通しで仕事をしたら、そこから何か生まれるかといえば、そういうわけではないよね。常に努力を心がけなくてはいけないということで、努力していれば、それだけハッピーなアクシデントが生じる可能性がどんどん増えてくる。だから前向きに努力をしているんだ。
クリス:今回のニューアルバムのタイトルが、『First Impressions Of Earth』。日本語に訳すと「地球の第一印象」ということなんだけど、エイリアンが地球上に降り立った時のことだよね?それってどういうこと?
ジュリアン:全然違うんだ。みんながそう言うんけど、そんなことじゃないんだ。タイトルの意味は非常に漠然としていて、すべての人間にとって、生きるという事は、いろいろな事が見えてくることで、「FIRST IMPRESSIONS OF EARTH」というは、ユニバーサルで普遍的なことを指していて、つまりひとつの文化だけにこだわったことではなくて、エチオピアだろうがロンドンだろうが、この地球上に生を授かった人類であれば、すべて人が共有できるような価値観。その価値観のリストが、このアルバム自体なんだ。 例えば、「You Only Live Once」(人生一回ぽっきり……アルバム1曲目のタイトル)は、誰もが認める、単純だけどちょっと哲学的な事柄を指していて、そういうようなことを、漠然とリストにしてみたんだ。ともかく、そういう人類にとっての普遍性、絶対に変わらないことについて、今回は語りたかった。そういったものを、単純化してみたかったんだ。
クリス:最後に日本でのライブの予定を聞いてみましょう。
ジュリアン:前回のセカンドアルバムのときは、ワールド・ツアーが出来なかったから、今回はぜひやりたいね。日本にも春先頃、また行きたいと思ってるよ!
番組恒例☆ピンポンボックス
◎ もしも一日だけ女性になったらどんなことをしてみたい? ジュリアン:とりあえず最初は自分の新しい身体をいじくってみたい。バスケットボールとかをやってみたりしてね(笑)。あとは服装をケバくして、イヤらしくしてみて、不思議なアドベンチャーを体験してみたいね(笑)。
◎ もしも会えるなら一度は会ってみたい歴史上の人物は? ジュリアン:12世紀のペルシャのジャラルディン・ルーミーという詩人。ミスティカルで、漠然としているんだけどとても深くて、根本的なことを唱えているんだ。僕の中ではイチバン賢い人物だと思う。
◎ <セクシー69>女性のどこをセクシーだと感じる? ジュリアン:みんなにブーイングされるだろうけど、どんなに奇麗でも性格がよくないとダメだよね。性格は大事だよ。
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