2011年08月07日の放送にいらしたゲストの方々です。

Guest : 東京スカパラダイスオーケストラ


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世界を股にかける東京スカパラダイスオーケストラから谷中敦さん(B.Sax)が登場!

クリス:谷中さんとは仕事以外でもよく見かける事があったんですが、今回結構お久しぶりですよね?
谷中:そうですね。ブランクありましたね。
クリス:ホントにお元気そうで。またなんかお肌が奇麗になってるじゃないですか(笑)。
谷中:やめてくださいよ(笑)。

クリス:夏は大忙しですね。先週はFUJI ROCKに出演。そして昨日はスカパラ主催のスカ祭り、『TOKYO SKA JAMBOREE vol.3』が行われたんですけど、どうでした?
谷中:ほんとにスカ・ミュージックだけにしぼったフェスってなかなか無いんですけど、そういうのが面白いんじゃないかってことで3回目を迎えさせてもらってるんですけど、今年はFISHBONEを呼びまして。FISHBONEとはおつきあいも長くて、スカパラはデビューしてから22年くらい経つんですけれども、僕らがまだ全然知られていなかった頃、FISHBONEのオープニングアクトで出させてもらってた時に、彼らが一番前まで来て踊ってくれちゃってて(笑)。出演前に外タレが客席で踊ってていいのか!?って(笑)。スカってなんて恐ろしい音楽なんだって洗礼を受けまして(笑)。そこからの付き合いだったんで出てもらえて嬉しかったですね。
クリス:でもFISHBONEっていうと、スカ界では、ロックでいう所のレッド・ツェッペリンみたいな存在ですよね。もちろんそれ以前にもスカバンドはいたんだけど、彼らが登場してからスカという音楽の聴かれ方が変わってきたっていうか。
谷中:ホントですよね。ミクスチャーバンドとして、その草分け的な存在だと思いますよね。
クリス:それで昨日のSKA JAMBOREEのスカパラのステージでは、FISHBONEのボーカルのアンジェロと一緒に演ったらしいね?
谷中:そうなんですよ。スカパラで8月3日にリリースしたアルバム『Sunny Side of the Street』の中で『All Good Ska is One』という新曲があるんですけど、その曲をぜひアンジェロに歌ってもらいたいってオーダーしたら「ぜひやらせてくれ」という事でコラボしたんです。3月11日の震災のこともあってテーマを『We Can Do It』にしてスカ・ミュージックでみんなでUNITEにて助け合おう、っていうものにしたんですけど、その気持ちを受けてアンジェロが快く引き受けてくれたんで、き納所の曲を初めて人前で演奏したんですよ。
クリス:どうでした?
谷中:すごく良かったですね。アンジェロもリハーサルからノリノリで、もう十分リハできてるのに「もう一回やろう、もう一回やろう」って(笑)。
クリス:この曲の歌詞は実は谷中さんが書いたそうですね?
谷中:そうなんですよ。ホント、アメリカ人のアンジェロに俺が英語で歌詞を書くなんて、って思いましたけどね(笑)。
クリス:アンジェロはなんて言ってました?
谷中:すごくいいって言ってくれてましたよ。地震の事があって『We Can Do It』みたいな強いメッセージの歌詞にしたので、それが日本のみんなに届くといいねって言ってくれましたね。
クリス:スカってこういう時にとても向いている音楽ですよね。人生謳歌じゃないですけど、人生とか生きてる事の楽しさっていうのを一番分かりやすく表現してるというか。
谷中:わかりやすく元気になれる音楽だと思うんですよ。ホントに単純に踊って元気出そうぜ、っていう感じがあるのでいいと思いますね。

クリス:スカパラは日本のみならず世界中で引っ張りだこなんですけれども、4月にはメキシコで南米一のフェス『VIVE LATINO』に参加したという事ですけれども、どんな感じだったんですか?
谷中:これはですね、出演者のほとんどがスペイン語圏のアーティストなんですよ。メキシコのバンドが半分くらい、40%くらいがそれ以外のスペイン語圏のアーティスト、そして残りの10%が今年から導入された英語圏とか他の国の人たちで僕らはそこに入ったんですけども、とにかくアウェーなのかなと思ってたんですよね。
クリス:スカパラはアウェーに強いじゃないですか。
谷中:まあ、そうなんですけど(笑)。でも、実際アウェーじゃなかったんですよ、全然。なんでかっていうと、海賊版でみんな聴いてたんですよ。演奏する曲ほとんどみんなが一緒に歌ってるからビックリしてたんですけど。メキシコではリリースしてないはずなのに、もの凄い普及率ですよ(笑)。 
クリス:複雑だね(笑)。「自分たちの曲を知ってくれているのは嬉しいけど、それ買ってくれてるわけじゃないんだよね?」みたいな(笑)。まあでも、谷中さんなんて見るからにラテンじゃないですか。
谷中:はい。…はいって言っちゃった(笑)。
クリス:だから全然違和感無かったんじゃない?アジアからやってきましたっていうよりも地元の人です、みたいな(笑)。
谷中:割と親しみやすい感じでしょうね(笑)。でも、本当に前の方にいるスカ好きの人たちだけが盛り上がるのかなと思ってたんですけど、いるお客さんのほとんどが一緒になって歌ってくれたり、「オーレー、オレオレオレー、トーキョー、トーキョー」とかって歌ってくれてたんでこれは凄いなと。「ハポーン、ハポーン」って(笑)。なんかメキシコでもスカって人気あるみたいですよ。地元にも有名なスカバンドがいくつかあって、彼らが僕らの事も知っててくれて推薦してくれたらしいですね。
クリス:ヨーロッパとか南米もスカが人気なんですね。
谷中:逆にヨーロッパが最近ちょっとスカが元気ないんですよね。もっと頑張りたいですね。
クリス;でも先月ヨーロッパツアーも行かれたんですよね?どこに行ったんですか?
谷中:今年初めて東欧の方をまわりまして、僕は特にスロバキアのポホダというフェスティバルがとても好きでしたね。メインステージくらいの大きさのステージが二つあって、さらにワールドミュージックステージもあって、かなり大きくて音もいいステージだったんですけど、僕らはそこのメインステージのひとつで演ったんですよ。お客さんも集中して聴いてくれるし、日本と近い感じがしましたね。
クリス:この間、SOIL & “PIMP” SESSIONSの社長と話したときに言ってたんですけど、彼も東欧、特にセルビアでのライブが良かったって言ってましたね。なんとなくヨーロッパのもっと中心のほうが盛り上がるのかなって思っちゃうんですけどね。
谷中:純粋なんでしょうね。新鮮にお客さんが楽しんでる感じがしますよね。もちろんグラストンベリーみたいな老舗フェスとか、何十年もやってるスイスのフェスとかもあるわけですけど、そんな中で新しいもののほうがお客さんが集まりやすい面もあるのかもしれませんね。

番組恒例★ピンポンボックス
◎長いお休みをもらえたらどこに行く?何をする?
谷中:今、僕、時間があるときはいつも楽器を練習してるんですよね。
クリス:サックス?
谷中:サックスとあとフルートですね。フルートは音出さなくてもささやくくらいの音で練習できるので、電車の中でもタクシーとかバスの中でも「あの人おかしいんじゃないか?」っていわれるくらい吹いてるんですよ(笑)。だからずっと楽器を練習してると思いますね。
クリス:さすがにバリトンサックスを電車の中で吹けないもんね(笑)。

◎歴史上の人物に会えるとしたら誰に会う?
谷中:フランク・ザッパーさん会ってみたいですね。
クリス:いいですね、フランク・ザッパー。
谷中:結構色んな事覚悟して会わないといけないかもしれないですけど(笑)。絶対、頭のいい人だと思いますね。真面目そうだし。
クリス:去年のFUJI ROCKだったかな?僕、息子のディーゼル・ザッパーが彼のお父さんバンドと演奏してるのを見たんですけど、凄かったですよ。あの変拍子をグルーブっていうか、「こんなに止めてもちゃんとグルーブしてる!」って思いましたね。
谷中:見たかったですね。

◎世界中でまた行きたい場所は?
谷中:僕、ヨーロッパツアーの後に一人でモロッコに行った事があるんですよ。マラケシュとエッサウィラってとこに行ったんですけど、エッサウィラの方はそれこそヒッピーが昔集ってた村で、ジミ・ヘンドリクスの別荘とかある所なんですけど、非常にいい所で印象に残りましたね。「遠くまで来たなー」って気持ちになれる場所だったので。
クリス:誰かが言ってましたけど「遠くにいけばいくほど新しい発想が生まれる」と。
谷中:そうですね。やっぱり遠くにいくと自分が今まで気付かなかった周りのものの価値観とかに気がつくわけじゃないですか。それがやっぱり大きいんじゃないですかね。

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