Guest : 東京スカパラダイスオーケストラ
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最新アルバムをリリース、東京スカパラダイスオーケストラから谷中敦さん、川上つよしさん登場
クリス:先日のフリーライブ、私も代々木公園に行ったんですけど、着いた時に全然ライブの痕跡がなくて(笑)。それで慌てて谷中さんにメールしたんですけど。 谷中:もう、とっくに終わってる時間でしたね(笑)。 クリス:本当にすいません(笑)。最近、なんか私トランス状態に入ると時間がふわっと飛んじゃうんですよ(笑)。でも、すごく盛り上がったみたいですね。五千人くらい人も集まったって聞きましたけど。 谷中:盛り上がりましたねー、良かったですよ。やっぱり地震のこともあったので、1年くらいは色んな気持ちがあったんですけど、こうやって無料ライブで人が集まってくれて盛り上がるっていうのは幸せなことだな、と改めて感じましたね。 クリス:フリーライブは定期的にやってらっしゃるんですよね? 谷中:5年ぶりですね。 クリス:フリーライブって嬉しいですよね。「あれ、なんかやってる。」と思って行ってみると「あら、私も入れるのね。」みたいな。 谷中:ベビーカーを押してるお母さんとか、外国人の方とかもいましたね。あとはビール片手の若者とか(笑)。 川上:平日の昼間からね(笑)。
クリス:スカパラはメジャーデビューから23年目ということですけれども、どうですか心境は? 谷中:よくいうけどあっという間ですよね。 川上:ずーっとやってるからね。一年の間に何ヶ月かツアーやって、何ヶ月か休みっていうアーティストの方もいるじゃないですか。僕らは本当にずーっとやってますからね。だから長く感じないのかも。年に2回全国ツアーとかやってますからね。それで夏はフェスにも出て。それで一年つぶれちゃいますからね。 クリス:まさにハードワーキングバンドですね。よくバンドメンバー同士でも敬語で喋る人たちもいるじゃないですか。スカパラはやっぱりもう全員タメ口ですか? 谷中:いやー、僕はもうずっと「川上さん」ですよ(笑)。 川上:なんでそこでそんなウソつくの(笑)? 谷中:同い年以外は敬語で喋ることもありますよ。 川上:一番上と下で10歳違うので。 クリス:なるほど。やっぱりそれだけ違うと話し方も変わってきますよね。 谷中:年上の人には、例えば「GAMOさん、それ違うよ!」っていう言い方はしますよね。”さん”付けだけしといて(笑)。 クリス:”さん”逃げってやつですね(笑)。なんか噂で聞いたんですけど、谷中さんはスカパラに入る前はずっとボーカルだったそうですね? 谷中:そうですね(笑)。高校の時はずっとボーカルで。 クリス:これは川上さんと一緒にバンドやってたんですよね? 川上:そうですね。あとキーボードの沖(祐市)も一緒に演ってましたね。 谷中:高校2年の時に初めて一緒にライブをやって、生まれて初めてやったのがそのバンドですね。 クリス:どんな曲やってたんですか? 川上:コピーです。The PoliceとかRed Zeppelinとか、ロック系が多かったですね。 谷中:でもオレ、David Bowieとかも歌ったよ(笑)。あとビリー・ジョエルとか。 クリス:それを谷中さんが歌ってたんですか!?すごいな、それは(笑)。谷中さん、どんなボーカルだったんですか? 谷中:どんなっていうか、もうノリだけでしたね(笑)。 クリス:もうボーカルはやらないの? 川上:ライブでたまに歌ってますよ。 谷中:そうですね。まあ、みんなで一緒に歌うのもあるし。 クリス:でもなぜそこからバリトンサックスに移ったんですか? 谷中:川上とか沖とかと一緒に大学時代も遊んでたんですよ。そういう友達たちが一気に素かおあらに吸収合併されていったんですよ(笑)。「リズム隊がいないから、全員ごっそりおいでください」みたいな。で、オレもボーカルやろうかなってスタジオに行ったら、どうやらボーカルはいらないらしいと(笑)。それで「バリトンサックス買ったら入れてやるよ」ってことだったので「じゃあ」っていって買いましたね。 クリス:サックスも色々ある中でバリトンにした理由は? 谷中:背が高いからバリトンサックスが似合うんじゃないかと。 クリス:サックスも小さいのは本当に小さいですもんね。でも基本的にどのサックスも吹き方は一緒なんですよね? 谷中:そうですね、運指も一緒ですし。キーが違うだけですね。
クリス:先日、16枚目のニューアルバムがリリースされたんですが、タイトルは? 川上:『Walkin’』です。 クリス:このタイトルにも色んな思いが込められてるそうですが? 川上:そうですね。今の時代、頑張って走るというよりも、ゆっくりと一歩一歩、歩いていこうという思いから付けました。 クリス:今はそういう時代ですもんね。ゆっくりでいいからしっかりと、でも後退はしないっていうね。また今回は参加アーティストがすごいよね。国内外すごく豪華な人たちが参加してくれてますけど、例えば日本からは上原ひろみさん、菊地成孔さん、EGO-WRAPPIN’の中納良恵さん、そして海外はフランスからマノ・ネグラのマヌ・チャオさん、フィッシュボーンのアンジェロさんと本当に豪華な顔ぶれが揃ってます。 川上:ビックリですよ。 谷中:海外の方も本当に色んなジャンルの方々ですもんね。 クリス:マヌ・チャオはどういう経緯で参加したんですか? 谷中:僕らのサウンド・エンジニアをやってくれてるデニス・ボーヴェルという方が、マヌ・チャオさんともお仕事をされていて、一緒に仕事をしたら良いんじゃないかって言ってくれてたんですけど、2年前くらいに一度オーダーしたら「じゃあ、2週間後に東京に行くよ」って急に言ってきて、そのときちょうど僕らツアー中だったんで「ちょっと待ってくれ!」って断ってしまったんですよ(笑)。で、あらてめて去年、フジロックフェスティバルの時に楽屋にご挨拶にいって「改めて一緒にお願いできませんか?」って言ったら、また3週間後くらいに今度はデモテープが届いて(笑)。そのとき送られてきたのが今回一緒にやっている曲の元になってます。 クリス:フィッシュボーンはスカパラがまだ成長途上の時によく聞いていたんじゃないですか? 川上:そうですね。年は同じくらいなんだよね? 谷中:アンジェロがオレの一つ上くらいなんで、すごい若い時にデビューしたってことですよね。 クリス:すごい面白い話で、フィッシュボーンがメジャーデビューする前、日本の番組で取り上げられたんだよね。まだガレージバンドの頃ですけど「アメリカにはすごく面白いスカバンドがいるんですよ」ってとある日本のテレビ番組が発見してたんですよ。 川上:それはもの凄い話ですね。 谷中:本当に一世を風靡しましたもんね。音楽好きは必ず一枚は買ってましたから。ミクスチャー系のロックバンドとしてはレッドホットチリペッパーズよりも全然先ですもんね。 クリス:フィッシュボーンって言うとスカだけじゃなくて色んな要素を展開してましたもんね。
クリス:アルバムに収録されている『縦書きの雨 feat. 中納良恵』の歌詞は谷中さん渾身の一曲という感じでしょうか? 谷中:やっぱり地震のこともあって言えなかったこと、言わなかったことがあってお互いの良好な関係が築けている日本人ならではの気持ちの為に、雨が言葉として代弁して降ってくれていて、その雨をみんなで読みながら癒されているって言うイメージです。 クリス:これは先に曲ができたんですか?それとも歌詞ですか? 川上:曲が先です。でも仮タイトルに『Rain』って付けてたんですよ。 クリス:じゃあ、その出来上がった曲のイメージに合わせて谷中さんが詩を付けていったということですか? 谷中:そうですね。最近はその仮のタイトルっていうものもすごく大事にしたいなと思っているので。 そして後は、歌う人がいて、その人のイメージで書くと上手くいくことが多いので、今回もそうしました。この曲で歌ってる中納さんって、僕の中ですごくシャーマン的な所があって、誰かの代わりに歌ったり喋ったり出来る人だっていうイメージがあるんですよ。 クリス:シンガーってみんなどこかスピリチュアルな所がありますけど、この人結構スピリチュアル度高いですよね。
番組恒例★ピンポンボックス
◎初対面の異性で思わず見ちゃう所は? 川上:足ですかね(笑)。 クリス:下から見ていく訳ですね。 川上:でも見る人によって本当に違いますよね。 谷中:見てないような顔して、本当に全部見てる人っているよね。ライブ中にお客さんのことをすごくよく見てる人とか、スカパラの中にも二人くらいいますよ(笑)。 クリス:いわゆるガン見ではなく、こっそり見てる訳ですね(笑)。
◎最近読んだ本、観た映画でオススメは? 谷中:渡部昇一さんの『日本の歴史』を読んでますね。日本人ってどういうもんなんだろうってことをざっくりと雑談風に書いてる本なんですけど。 クリス:日本人のルーツというよりも、カルチャーよりの本ですか? 谷中:ルーツのことも考えながら、日本人の持ってる癖、農耕民族としての癖とかを分析している本なんですけど、面白いですよ。
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