2013年10月20日の放送にいらしたゲストの方々です。

Guest : 冨田ラボ


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聞き応えたっぷりのニューアルバムを携えて、冨田ラボが8年7ヶ月ぶりの登場

クリス:番組には、2005年3月にSOULHEADさんとご一緒に登場してくださって以来ということで、約8年7ヶ月ぶりのご出演です。ご無沙汰な冨田さんにいきなり質問、寝る前に必ずレコードを聞くのはなぜですか?
冨田:2ヶ月前ぐらいに始めたんですが、CDだと収録時間が長いんで流しっぱなしで本読んだり他のこと出来ちゃうじゃないですか。でもレコードは片面終わったら、ひっくり返す必要があったりするので、自ずとちゃんと聞かなきゃいけなくなる。そういう時間をちゃんと作ろうと思ったんです。
クリス:どんなレコードを聞くんですか?
冨田:棚はABC順に並べてあるんですが、引っ越しを重ねて行くうちにぐちゃぐちゃになっちゃって。だから、今日はAの棚からという選び方をしています。寝る前だから静かなものを、とかは考えないです。
クリス:寝る前に一生懸命聞こうとすると頭冴えません?
冨田:そうなんです。それが問題で、1、2枚聞いて寝ようとするんですけど結構一生懸命聞いちゃうんで、寝る時間は遅くなっていきます。
クリス:最近出会った秀作は何ですか?
冨田:82年くらいにリリースされたHermeto Pascoalというブラジルのザッパと言われるような人のレコード。CDはたびたび聞いてたんですけど、たまたま見つけたアナログがかなり良くて。A面B面2回ずつ聞いたりもします。
クリス:加えて、カセットテープをデータ化しようとしているらしいですが、その中身は何ですか?
冨田:昔のFMで行われたスタジオ・セッションライブや、アマチュア時代に自分で多重録音したもの。段ボールに入ったものが何個かあるので、データ化していつでも聞けるようにしたいと思います。カセットってコピーするのに実時間かかるから、早く取りかかりたいです。

クリス:10月23日にリリースするのがニューアルバム『Joyous』。どういうアルバムでしょう?
冨田:こういう作品が出来たという自分の“喜び”も込めましたが、何事も続けるのに必要な“喜び”を意識して作りました。
クリス:前作まで『Shipbuilding』(2003年)、『Shiplaunching』(2006年)、『Shipahead』(2010年)と“Ship”シリーズだったわけですが、これは止めちゃったんですか?
冨田:1曲について一人ずつゲストを呼ぶというフォーマットはやめました。またやりたくなるかもしれませんが、今回は4人のボーカリストがいるというような架空のバンドをイメージして作りました。
クリス:原由子さん、横山剣さん、椎名林檎さん、さかいゆうさんというのはどういう人選だったんですか?
冨田:4人だけでアルバム1枚作ると最初に決めていました。人選を考える前に、横山剣さんがあるインタビューで“冨田ラボのサウンドで歌ってみたい”ということを仰ってたのをみたんです。それですぐ横山剣さんに電話しました。他の方たちは決まってなかったんですが、1曲全員で歌うものもやろうと思っていたのであんまり一人だけと出するんじゃなくて、全体のバランスを考えることを大切にしました。横山剣さんとのバランスを考えて次にお願いしたのが、林檎さん。それで男性でハイトーンが、さかいゆうさんで、女性だけど低音のレンジを持つ原由子さん。そういうバランスを考えて4人を決めました。
クリス:冨田さんは、作曲もするしマルチインストゥルメンタリストだし、アレンジもするけど、作詞はやらないんだ(笑)。
冨田:なんか恥ずかしい(笑)。もちろんフィクションでいいとは思うんですけど、この人こんなこと考えてるんだってばれちゃう気がして。書いたことないですし、考え方の端々が出てきてしまいそうなので気後れしてしますんです。
クリス:でもトラックも一緒じゃないですか?
冨田:考えてることや人間性は凄く出ていると思うんですけど、言葉で言ってない分、そこを突かれても「いや。そうじゃなくて・・・」と逃げれると(笑)。

クリス:レコーディングは、冨田ラボさんのプライベートスタジオだったそうですが、どんなスタジオですか?
冨田:自宅の地下にスタジオを作りました。ボーカルブースは6畳ほどで、コントロールルームが10畳ほどあります。そこで自分で楽器を録音することから、ボーカリストをジャッジすることまでほとんどそこでやりました。
クリス:一曲歌を入れるのに何時間くらいかかるの?
冨田:だいたい2時間くらいです。

番組恒例★ピンポンボックス

◎一日動物になれるとしたら何になりたい?
冨田:柴犬になりたいです。うちで柴犬を飼ってるんですが、凄く楽そう。もうおばあちゃんなのでずっと寝てるんですが、ご飯の時だけちょうだいっていう顔をするんです。年中それだけで、幸せそうなので、柴犬になりたいです。

◎1ヶ月休みをもらえたらどうする?
冨田:オスロに行きたいです。初めての海外旅行がオスロだったんです。その後色々な国に行きましたが、オスロがとても平和な感じがします。地方都市っぽくゆったりしてるけど、都会の雰囲気もあるのが懐かしい雰囲気で。

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Guest : ROBERT GLASPER


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グラミー賞に輝く新進気鋭のジャズピアニストRobert Glasperが登場

クリス:日本にはこれで何回目ですか?
Robert:トータルで25回は来てる。自分名義では8.9回かな。
クリス:最初に来たのはいつか覚えてる?
Robert:7、8年くらい前にBilalでFuji Rockに来た時だと思う。
クリス:私Blue Noteでライブを見させて頂きました。ロバート・グラスパーさんも凄いんだけど、バンドも凄かった。ドラムスがグルーヴをキープするために空気を叩いていたり、ベースのDerrick Hodgesは、普通4弦でソロをやる時オープンE やAを鳴らしながら高音を弾くんだけど、GとD弦鳴らしながらEとA弦でソロをやっていたり!Casey Benjaminもとにかく最高だった。

クリス:いつからピアノは弾いてるの?
Robert:11歳ぐらいの頃から。母親がミュージシャンだったから色々音楽やっているのを見ていたんだ。母はジャズ、R&B、ファンクもやっていたし、教会のミュージックディレクターもやっていたよ。
クリス:どんな練習をしてきましたか?
Robert:練習は教会でやっていた。他の楽器がなくてピアノの音だけが包むような空間だった。母親の影響もあって、ボーカルをフィーチャーしたソングブックも使ったりもしていたけど、たくさんの楽曲を何時間も弾いていたよ。最初は耳コピで弾いていたんだけど高校がパフォーマンスアーツ系だったから、そこで理論を学んで譜面を読めるようになったんだ。

クリス:Robert Glasper Experimentのニューアルバム『BLACK RADIO:VOLUME 2』が完成。これはグラミー賞ベストR&Bアルバムを獲得した前作『BLACK RADIO』の続編?
Robert:そうだよ。前作と似ているところもあれば違う所もある。ゲストが大幅に違うしね。前作はジャズ寄りで、今作はR&Bソウルな部分が出ている。
クリス:豪華ゲスト陣の中に名を連ねているFall Out BoyのPatrick Stumpなんかも面白いね。
Robert:彼は素晴らしいよ。Casey BenjaminがPatrick Stumpのソロの時に一緒にプレイしてて、その繋がりで数年前に会ったんだ。

クリス:作曲のスタイルはありますか?
Robert:自分で作る時もあるけど今回はソングライターを多く起用したから、彼らが出してくれた曲をシンガーに持っていって歌ってみないか?と提案するようなプロセスをとった。

番組恒例★ピンポンボックス

◎この世で一番苦手なものは?
Robert:些細なことにキレたり、短気なのはいやだな。シリアス過ぎるのはよくないよ。人生ってうまくいくことばかりじゃないからね。

◎一番初めに観に行ったコンサートは?
Robert:1985年のMichael Jacksonの「Victory Tour」。7歳の時に父親が連れてってくれたんだ。
クリス:連れられて?それとも行きたくて?
Robert:もちろん僕が行きたかったんだ。マイケルが大好きだったし、学校でムーン・ウォーキングばっかりやっててよく叱られたな(笑)。2番目のコンサートは11歳の頃、母親にミュージシャンになりたいなら見なさいと言われて無理矢理連れて行かれたEarth, Wind & Fireのコンサートだった。

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