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今日はアーティストではなくて、リミックス手法で”スクリュー”というものがありまして、そちらを紹介したいと思います。 これはテキサス州ヒューストンのラップシーンの名物で、今は亡きDJスクリューさんがあみ出した手法です。 レゲェだと必ずダブというものがあるじゃないですか、あれと同じ様にオリジナルバージョンとは違う楽しみ方ができるという別バージョンがあって、レゲェでオリジナルの曲を出すと必ずと言っていいほどダブ・バージョンが出る様に、ヒューストンの人達が出すと、ほとんどマストと言ってもいいぐらいに”スクリュー盤”といったものを出すんですよ。 一体どうなるのか?と言いますと、ダブより単純明快で忘れようと思っても忘れられない音になっていると思います。 今日かける曲はLil' Flipというヒューストンの若大将的な人なんですけれど、23か24歳かな? アイリッシュ系の街の出身なんですが、ちょっとコスプレ癖があって、妖精話に強く、通称”The Leprechaun"です。 捕まえると金の財宝をもらえるという言い伝えがある、その妖精のコスプレをしてジャケットに映ったこともあります。 そして、アイルランドでは幸運の印である、四葉のクローバーのペンダントヘッドも4つぐらい身につけています。 この曲、オリジナルは割と軽やかでリズミカルでかろやかな感じなんですけど、これがスクリュー・バージョンになると、かなりBPMが下がった感じで、酔っぱらった時に聴くと気持ちいいと思います。 ヒューストンのアーティスト達はアルバムを出すたびにスクリュー・バージョンのアルバムを出すので、ジャケットが殆ど一緒です。 (写真のジェケットの微妙な違いに注意!スクリュー盤はスピーカーに大きなネジが!) スクリュー盤は、最初ヒューストンのアーティストだけだったんですけれど、最近はニューオリンズ、メンフィス、ミシシッピーあたりのアーティストもスクリュー盤を出すようになっています。 例えばベイビー・バッシュなんかも西海岸が本拠地なんですが、スクリュー盤がでているんです。 ベイビー・バッシュの声も太くなっています。 しかも恐ろしいことに、スクリュー・バージョンのPVもあるんですよ。 ノーマルのPVを遅くして、こすって繰り返しの部分もちゃんとPV上でも繰り返されます。 一番迷惑なのがオリジナルとスクリュー・バージョンをつないでいるバージョンのPVもあって、オリジナル盤からいきなり動きが遅くなって、またオリジナルにもどるっていう…気分悪くなりますよね。 ただスクリュー盤のアルバムに関しては曲が全部ノンストップミックスになっているというのがまた恐ろしいですね。 あの遅さでノンストップです! |
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牡羊座、血液型不明。一応、京都府出身。 早稲田大学第一文学部卒業。 浪人はしていないが、卒業までに5年かかる。 理由は勉強が好きだったから。 専門は文化人類学もどき。卒業論文はヴードゥー教関連。 1994年10月にbmr(BLACK MUSIC REVIEW)編集部に入る。 現在の肩書きは「編集マネージャー」意味は不明。 内職で早川書房の『SFマガジン』にて隔月連載。 免許・資格は皆無。機械にはめっぽう弱い。 |
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