2005.04.17

そら風 / STUDIO44

今日紹介するのは、福岡のバンドで”STUDIO44”というバンドです。
事の始まりは僕がレコーディングしている時に、たまたま隣のスタジオにスキマスイッチのふたりがいて、ふたりが「亀田さん、福岡にヤバいバンドがいるっすよ!」って言うんで、教えてもらったのがこのSTUDIO44。
時々僕らはそういう情報交換をいつもしているんですが、特にこのTOKIOに月一で出るようになってから、あっちへこっちへ毎日血眼ですよ!
新しいアーティストを探しまくってます。
ということでスキマスイッチの二人からの情報をもとに、自分で買いにいって聴いたらこれがまた抜群に良い。
まずアレンジが素晴らしくて、どんどん展開が変わっていくのね。
普通、僕なんかは音楽のセオリー通りにポップなイントロ、キャッチーな導入。
で、Aメロ、Bメロがきて、サビでバーンで、またイントロのフレーズがきてみたな作り方をしちゃいがちなんですが、このSTUDIO44は展開がどんどん変わって行く。
なんか後期のビートルズとか「Pet Sounds」の頃のブライアン・ウィルソンとか、90年代のJellyfishとかああいう香りがするんです。
得てしてそういう作りをしてしまうと、複雑な感じがしたり、とっつきにくい感じがしたりしますが、このバンドの曲はポップな香りがずっと持続しているので、「もう一回聴いてみようかなこの曲」って思うんですよね。
きっかけがあればバーンっとブレイクしていっちゃうと思うんですよね。
メジャーに行くとか行かないとかっていうウワサもちらほらあるそうです。
僕、脱力系のボーカルって言っているんですけど、先ほどゲストで出ていた木村カエラちゃんもそうだと思うんですけど、エッジがあるハードな音の中でも汗を感じさせず、コケティッシュだったり、男の子だったらちょっと胸キュンな感じで、歌をサラっと歌い上げない感じとかも飽きない感じで、今きている気がするんですよね。
こんなに展開が変わっていくのにポップで飽きさせないってところは新鮮で、僕アレンジを参考にしちゃいそうですよ。
緩めのアジカンみたいな印象もあったり、この緩めっていいうのがポイントで脱力系と繋がっていくんです。
STUDIO44・公式ページ

亀田誠治(かめだせいじ)

日本音楽界稀代のプロデューサー、椎名林檎、スピッツ、平井堅、SOPHIA、堂本剛、DO AS INFINITY、FLOWなど、手掛けたアーティストは数知れず。
2004年夏から椎名林檎らと「東京事変」を結成。
アーティストとしても活動中。