2006.06.25

ASK / SUEMITSU AND THE SUEMITH

本日持ってきたのは、TOKIO HOT 100でもチャートインしているSUEMITSU AND THE SUEMITHです。
僕たちミュージシャンの間で物凄い話題になっていて、会う人会う人に「亀ちゃん、SUEMITSU AND THE SUEMITHって聞いた?」っていう話になるんです。
J-WAVEさんはお目が高いですよ(笑)一ヶ月くらい前から「SHERBET SNOW AND THE AIRPLANE」をオンエアしていましたもんね。
その時から僕のアンテナに引っかかりましてすぐにネットで検索して調べたんですよ。
そしてリリースされたらやっぱりちゃんとチャートインしてきたっていう、今一番興味のあるミュージシャンです。
彼は音大出身の方らしくて今でもパリにピアノを勉強しに行ったりすることもあるそうで、バックグラウンドはクラシックなんですよ。
ピアノロックって言うとベンフォールズとか思い浮かべちゃうじゃないですか。
でもSUEMITSU AND THE SUEMITHの場合はピアノロックの中でも、ベンフォールズのようなロック・ファンク的なアプローチというよりは、クラシカルな和音の成分だったり、クラシカルな雰囲気をもったメロディの構成がしてあって、このロックやポップスと融合したクラシックの成分というのが我々の気持ちを高揚させる効果があるんじゃないかと僕は分析してるんです。
たとえばクィーンのブライアン・メイは自分のギターのことを「俺のギターはロック・オーケストレーションだ」って言いきったりとかしてますし。
ポップスでいうと山下達郎さんのクリスマスイヴの間奏は、パッフェルベルのカノンなんですけども、ああいうものが入ってくると音楽に高揚感というか広がりというか説得力が増してダイナミックになりますよね。
SUEMITSU AND THE SUEMITHの場合は、その打楽器のようなピアノプレイの中にそういったメロディアスなクラシカルな成分があって非常に僕らの気持ちを高揚させて、少なくとも今僕たちミュージシャン仲間の間では大変な盛り上がりになってるんです。
で、本日紹介したい曲は、TOKIOにチャートインしているシングルのカップリングで「ASK」という曲です。
これはTHE SMITHのカバーなんですけども、本家本元のTHE SMITHの歌は80年代の終わりくらいに出た元祖ネオアコのほんわかしたムードなんですけど、それにSUEMITSU AND THE SUEMITHのクラシカルなフィーリングが加わるとどうなるか是非聞いてみてください!

亀田誠治(かめだせいじ)

日本音楽界稀代のプロデューサー、椎名林檎、スピッツ、平井堅、SOPHIA、堂本剛、DO AS INFINITY、FLOWなど、手掛けたアーティストは数知れず。
2004年夏から椎名林檎らと「東京事変」を結成。
アーティストとしても活動中。
makotoya : SEIJI KAMEDA Official Website