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LIVE BY THE SWORD / PATRIARCH |
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すみません、ブラックミュージック担当と言われているのに全然ブラックではないんですが、本日紹介するのはPATRIARCH(ペイトリアーク)というラッパーです。 " パトリアーチ "ではなく" ペイトリアーク "と読みます。 彼はパレスチナ系アメリカ人なのでイスラム教徒だと思ったら、キリスト教徒でしかもギリシャ正教らしいんですよ。 だから芸名がPATRIARCH(ペイトリアーク)。 この場合は、ギリシャ正教とロシア正教で言うところの「総主教」という聖職者で一番偉いというところの意味ですね。 彼は、カリフォルニア州サンフランシスコ生まれで、その近くのヘイワードという所で育ったんだそうです。 外見を見てもらえればわかるんですが、かなりゴツい感じで歌詞もパブリック・エナミー以来の政治派というか戦闘派という感じなんですが、曲はかなりポップです! よく普通のHIP-HOPで地名をシャウトアウトする歌詞がありますよね。 2パックの『CALIFORNIA LOVE』だと「パラサデ」とか「イングルウッド」とか。 このペイトリアークの場合、アラブ系の女性に向けてシャウトアウトしているところがあります。 「パレスチナ・クイーン、レバノン・マミー、ヨルダン・ハニー、シリアン・ベイビー、エジプシャン・クイーン」 と、普通に考えたらHIP-HOPの文脈でシャウトアウトされないものなんですけどね。 彼はイスラム教徒じゃないんだけど、アラブ団結意識は強いということなんでしょう。 アメリカでパレスチナ系で、こういうラッパーは珍しいんですよね。 でも調べてみると、アメリカのヒップホップ界にパレスチナ系は結構いまして、ラテン系だと思っていたあの人も実はパレスチナ系だったり…詳しくは2月10日発売のBMRをご覧下さい。 顔は恐いが、曲はとっつきやすく、なおかつ勉強になる! ということで、この「ペイトリアーク」いろんな人にオススメしたいですね。 アルバム『SON OF A REFUGEE』は1月24日発売ですので是非皆さん聞いてみてください!
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牡羊座、血液型不明。一応、京都府出身。 早稲田大学第一文学部卒業。 浪人はしていないが、卒業までに5年かかる。 理由は勉強が好きだったから。 専門は文化人類学もどき。卒業論文はヴードゥー教関連。 1994年10月にbmr(BLACK MUSIC REVIEW)編集部に入る。 現在の肩書きは「編集マネージャー」意味は不明。 内職で早川書房の『SFマガジン』にて隔月連載。 免許・資格は皆無。機械にはめっぽう弱い。
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