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HIGHER GROUND / MARCUS MILLER |
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本日は今一番どっぷりハマッている、ベーシスト、マーカス・ミラーのアルバム「FREE」をご紹介します。 今週のチャート82位にランキングされているコリーヌとのカバーも良かったですしね。
さて、なぜブリブリのロックベースの亀田が、パキパキの洗練されたマーカスの話をするの?と思う方もいるかもしれませんが、80年代、ブラコン(BLACK CONTEMPORARY)と呼ばれていた時代、フュージョン、クロスオーバー・ジャズといったマーカスの登場を僕はリアルタイムで味わっていたので、マーカスのプレイをめちゃくちゃコピーしていたんです!
ルーサー・ヴァンドロスの「NEVER TOO MUCH」という曲があるんですが、 当時、ルーサーはまだコーラス業だったんですけど、そこにマーカスは目をつけて、こんなに良いシンガーがいるぜ!と、デモテープを一緒に作ってルーサーのことをマーカスが売り込んでいったという伝説があります。 ビル・ウィザースの「JUST THE TWO OF US」という曲ではマーカスがベースを弾いていて、2番以降チョッパーベースになっていってマーカス節が炸裂なんです! 例えば、スラップ奏法だったらラリー・グラハムが生みの親と言われていたり、フレットレスだったらジャコが伝道師だろうというイメージがありますけども、 やはりマーカスの凄い所は、世の中に出て行くヒットチューンの中でマーカス節というのを印象づけて、ベースという楽器をポピュラーにした第一人者だと思うんですよ。
自分のアルバムもやっているけど、ベース職人としても良い仕事をするし、 プロデューサーとしても巨匠マイルス・デイヴィスのアルバム「TUTU」をマーカスは若干26歳の若さでプロデュースしていたりだとか、サックスの名プレイヤー、デヴィッド・サンボーンのプロデュースもずっとやっていますしね。 プロデューサー目線もありつつ、職人ベーシスト。 ベースプレイヤーがプロデューサーという立場になっている例は結構多くて、ベースという楽器は縁の下の力持ちであるとともに、リズムとメロディをつなぎ合わせ全体を見られる人がベースを選んでいるんじゃないかな、と思うんです。 ベースって奥が深いんですよね。 今回リスナーの皆様にマーカスを通じてベースの良さと言うのをわかっていただきたくて…なにもマーカスやレッチリのフリーみたいな超絶ベースじゃなくてもいいんですよ。 グルーヴで低音でライブハウスの箱を揺らして、特定のコアなファンを掴めれば(笑) ということで、本日はマーカスのアルバム「FREE」からスティーヴィー・ワンダーの名曲をカバーした「HIGHER GROUND」をオススメします。 この曲はレッチリもカバーしてますので、機会がありましたら聞き比べてみると面白いかもしれませんね。
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