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Samira Meskina / Souad Massi |
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今回はフォークギター弾き語りの女性シンガーソングライターです。国はアルジェリア。北アフリカ、モロッコの隣の南はサハラ砂漠に覆われた国です。
最近はナイジェリアのアーシャーやイスラエルのヤエル・ナイムなど、フォークギター一本で自分の世界を歌う弾き語り歌手が世界中から現れています。
今日紹介するアルジェリアのフォーキー女性歌手スアド・マッシもそうした一人です。アルジェリアはアラブ人が大多数の国ですが、少数民族も多く、彼女は少数民族カビール人です。
元々アルジェリアで活動していたのですが、90年代のアルジェリアはイスラーム原理主義の過激派によるテロが多く、音楽家達も表現の自由が規制され、社会的なメッセージを歌いカリスマ的な人気を集めた男性歌手ルネス・マトゥーブは暗殺されてしまいました。そこで彼女も自由な表現の出来る場を求めてフランスに移住し、2001年にフランスでアルバムをリリースするに至りました。
アラブ音楽をベースにしながらも、欧米的フォークシンガースタイル、例えばトレイシー・チャップマンや古くはジョーン・バエズのようなスタイルを追求して、女性の社会参加や地位の向上をアラビア語、フランス語、英語を織り交ぜて歌い、アルジェリアの同胞カビール人だけでなく、フランス、そしてヨーロッパで人気を集めてきました。
5年ぶりの新作「O Houria(自由よ)」は産休を挟んでの発売。アラブ色が減り、欧米フォーク色が更に強まったので、先ほど名前をあげたナイジェリアのアーシャーやSamira Meskina / Souad Massi
イスラエルのヤエル・ナイム、カナダのファイストなどと並べても聴ける作品になっています。
「Samira Meskina(もし私が男だったら)」アルバムではフランスを代表するシンガーソングライター、フランシス・キャブレルとデュエットしていたり、最後の曲では、あのポール・ウェラーともデュエットしています。これはポール・ウェラーが以前から彼女のファンだったことで、デュエットに結びついたようです。 |
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アフリカ、中近東など、HOUSE,HIPHOP TECHNOシーンにめっぽう詳しいツワモノライター。大学卒業後、音楽ソフト販売、フランス留学、2年半の放浪、インディーズ系レコード会社、クラブ運営会社を経て「よろず風物ライター」としてTVブロス、ソトコト、STUDIO VOICE、MUSIC MAGAZINE、流行通信、フィガロ、PEN、SWITCH、POP ASIAなど連載多数。
★12/2(木)「DOMMUNE」というU STREAM番組でトーク&DJ ★12/3(金)NHK BS1アジアクロスロード アジアエキゾ音楽紀行インド編 ★12/4(土)法政大学(市ヶ谷)薩ホールで『宮古島の神歌と古謡2010』 |
CHEZ SALAM サラームの家 |
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