2019.12.22

ツィゴイネルワイゼン / Ami Oike, Ensemble FOVE

宇多田ヒカルの「少年時代」。
米津玄師の「馬と鹿」。

この2曲のストリングスのサウンドがクラシカルでアカデミックで、ノックアウトされたんです。

自分でCDのクレジットを調べたら、ストリングス・アレンジが東京芸大出身の若手作曲家の坂東祐大さん。その坂東さんが率いているのが今日ご紹介するEnsemble FOVEという音楽集団。

J-POPの中でストリングス・アレンジは重要。僕も得意としているのですが、坂東さんのアレンジするサウンドは、僕らのような現場叩き上げのアレンジャーやプロデューサーでは出せない。

J-POPのトップアーティストから信頼を得てオーケストラ・サウンドを作り上げ……まだ20代の若い才能が、令和の時代に花開いて音楽シーンに一石を投じています。

レコーディングにセッション・ミュージシャンがやって来て譜面を見ながら弾くスタイルに、坂東さんは何か違和感をおぼえたそう。見ず知らずのミュージシャンとやるよりは、気心の知れた学友や同世代のトップ・クラシックミュージシャンと一緒にサウンドを作り上げようと、Ensemble FOVEという集団を作ったそうです。

その考え方が「今」だな、と。
Ensemble FOVE

亀田誠治

1964年生まれ、音楽プロデューサー・ベーシスト。これまでに椎名林檎、平井堅、スピッツ、GLAY、いきものがかり、JUJU、エレファントカシマシ、大原櫻子、GLIM SPANKY、山本彩、D-LITE、東京スカパラダイスオーケストラ、EXILE TAKAHIROなど数多くのプロデュース、アレンジを手がける。2004年に椎名林檎らと東京事変を結成し、2012年閏日に解散。2007年第49回、2015年第57回の日本レコード大賞では編曲賞を受賞。近年は自身が校長となり、J-POPの魅力をその構造とともに解説する音楽教養番組『亀田音楽専門学校(NHK Eテレ)』シリーズも大きな反響を呼んだ。


NHK Eテレ
Eうた ドラマ「歌のおじさん Eたん」音楽監修
12/23から4夜連続放送。
誠屋 -MAKOTOYA- Official WebSite