ここからは生活経済ジャーナリストの和泉昭子さんに、現在の緊急事態宣言が出ている状況について、生活経済の観点から解説していただきます。回線が繋がっています。はじめまして、おはようございます。
J.K.: 今回の緊急事態宣言は25日に発出されましたが、以前のものとはどのような違いがありそうですね。
和泉: 初回の緊急事態宣言では、感染に対する強い緊張感と、日常的な買い物も控える状況でした。マスクや消毒液、トイレットペーパー、そして、パスタやホットケーキミックス等、調理が簡単で子どもの好きな食材が消えました。また園芸用品や家のメンテナンス材料等、巣ごもり需要がめだち、リモートワーク用のカメラやヘッドセットなどが欠品。
J.K.: 今回特有の傾向というのはあるのでしょうか?
和泉: ステイホームをいかに楽しく過ごすかということで、必需品より、豊かさ、楽しさを作りだすための消費行動がみられるようです。顕著なのはお酒。今回は「令和の禁酒令」ともいわれますが、その分、家でおいしいお酒を飲みたいというニーズが高まっています。きめ細かい泡が自然に発生し、生ジョッキで飲むような味わいが楽しめる缶ビールがヒットする一方、720mlで2万円超の超高級な日本酒も。デパ地下でプチ贅沢な総菜やスイーツを買ったり、料亭やレストランの休業で価格が急落している高級食材(牛肉・メロン)なども人気です。長引く外出自粛に伴う「自炊疲れ」が顕著になり、今回は惣菜系がよく売れています。
J.K.: ライブイベントなどは厳しい状況ですが、娯楽面ではいかがでしょうか?
和泉: 長い時間をかけて楽しめるゲームやプラモデル、パズルなどが好調。プラモデルは緊急事態宣言のたびによく売れていますが、国内生産シェア8割を占める静岡では、昨年同時期の1.5倍の売り上げという報道も。またゴルフ人気も高まっている。屋外で距離を保ちながら楽しめ、現地集合現地解散で、食事やお風呂をスキップすれば、感染リスクを抑えられるというのが理由です。
J.K.:生活経済ジャーナリストの和泉昭子さんでした。