航空・旅行アナリストの鳥海高太朗さんに、解説していただきます。今朝は「関東圏の鉄道で黒い磁気きっぷ廃止」というトピックについてお伺いします。回線が繋がっています。おはようございます。

J.K. 裏が黒い磁気が付いた電車の切符が徐々に姿を消すことになるとか

鳥海 JR東日本など首都圏の鉄道8社は先月、従来の磁気切符からQRコードを使った乗車券に2026年度末以降、順次置き換えると発表しました。駅の自動改札機などは磁気切符用の構造が複雑で「中長期的に維持していくためには持続可能なシステムに移行する必要がある」ということです。

J.K. SuicaやPASMOなどICカードを利用されている方が多い気がしますが

鳥海: 一般的にはかなりの割合で、定期も含め交通系カード利用が多いです。既にICカード専用の改札機も多く見られますが、それでも乗り放題などお得な切符の企画乗車券や新幹線のチケットなどみどりの窓口や自動券売機などで購入する場合など、磁気切符しか使えない場合があります。これらのために、システム維持とメンテナンスに大きな費用がかかっているのが大きなポイントです。QRコード乗車券は読み取り装置への投資も含めて負担軽減となります。

J.K. 最近お店のレジでもQRコード決済やタッチ決済などさまざまですね

鳥海: 特に世界的に見ると、クレジットカードのタッチ決済が増加中です。例えばニューヨークやロンドンの地下鉄では、既にタッチ決済でお持ちのクレジットカードでそのまま地下鉄に乗れます。そして日本国内でも、九州の鉄道やバス、例えば福岡市の地下鉄では既に導入されていて、インバウンドの観光客向けに好評です。札幌では来週に実証実験を行う予定。全国交通系ICカードは現在、ICチップ不足から新規発行が難しい状況で、磁気きっぷがなくなるという事も含めて、これから変革期とも言えます。

J.K. すると今後の見通しはどうなのでしょうか

鳥海: 全てにスマートフォンが主流になります。交通系ICは日本ではモバイルSuicaやモバイルPASMOなどに変わり、クレジットカードのタッチ決済もスマートフォンで対応。それ以外はQRコード決済になると思います。この3つが日本では主流になりそうです。