今朝は航空・旅行アナリストの鳥海高太朗さんに「交通機関の遅延、運休」の場合での補償についてお伺いします。

J.K.: 夏休み本番ですが、飛行機の欠航、電車の運休は困りますね

鳥海: 先日も大動脈の東海道新幹線で名古屋浜松間がほぼ一日復旧できない、というケースがありました。保守車両の衝突による事故が原因ですが、東京大阪間を移動する人にとって、運休は大きな出来事でした。通常特急券や急行券は2時間以上遅延した場合払い戻しになりますが、今回のケースでは、終日運休になったことで、払い戻しもしくは変更の手続きが取られました。今までと変わったこととしては、今年3月に北陸新幹線の金沢~敦賀間が開業したことで、敦賀経由で東京から京都や大阪へ向かった人も多かったです。

J.K.: 旅行先でのホテルなどを取っていて行けない場合はどうなるのでしょうか。

鳥海: パッケージのツアーではない場合、それぞれの予約をキャンセルする必要があります。ルール上は規定のキャンセル料が必要ですが、こういった物理的に目的地に到達できない場合は、すぐにホテルに直接電話をして、キャンセルの手続きを取ってください。ホテルの判断でキャンセル料なしで対応するというケースも実際には多いです。

J.K.: 飛行機の運休についてはどうなのでしょうか

鳥海: 航空会社理由での遅延や欠航時はさまざまな補償がある場合が殆どですが、天候が理由の場合は基本的に補償はなく、キャンセル料なしでの払い戻しもしくは無料での便の変更になります。ただ、LCC格安航空会社では払い戻しや便変更が無料であっても、便数が少なく振替が効かない場合もあって、他社の正規運賃のチケット購入で高くつく場合もあります。

J.K.: 海外旅行保険では補償されたり、カードの旅行保険が効きますよね。

鳥海: 海外と国内ではそのあたりが違うのですが、国内でもキャンセル補償付き国内旅行保険が存在します。航空会社でも少額で補償が受けられるものが販売されています。カード保険では足りない部分や時間的な余裕がないスケジュールなどでは事前に調べておいた方がよいかも知れません。