航空・旅行アナリストの鳥海高太朗さんに「羽田空港の混雑と駐車場」についてお話をお伺いします。
J.K.: 1月の訪日外国人客が378万人とひと月の最高記録となりましたね
鳥海: 中国のお正月の春節があったとはいうものの、それ以外の地域からもインバウンドは増えています。そうした外国人客の半分弱が羽田空港と成田空港から入国という統計もあって、特に羽田では従来は国内線だった第2ターミナルを国際線にも対応し、国際線が多い時間帯に都心上空を通って着陸するなどして発着枠を増やしています。
J.K.: 都心からのアクセス便利な羽田発、海外路線でも増えているのでしょうか。
鳥海: 国際線の新規路線、コロナで休止していた路線復活や増強が行われます。当初2020年に新規就航を予定していたものが揃ってきました。私も取材で現地に行きましたが、ANAは昨年12月にミラノ、今年1月末にスウェーデンのストックホルムへの直行便も約5年遅れで就航しました。その他にも今月12日にはイスタンブール線も就航しました。国際競争力を引き上げるためにも、深夜帯も含めた活用がもっと必要です。羽田の場合は国内線もあるため深夜早朝にしか発着回数を増やせない状況になってきています。
J.K.: 利用者としては羽田空港の混雑というのも考えないといけませんね。
鳥海: 実は羽田空港の駐車場のキャパが既に限界に近くなっています。空港内の駐車場(P1~P5)の収容台数はおよそ1万3100台なんですが、早朝深夜以外では空いていると思って、現地に着いたら満車というのが珍しくありません。昔は朝7時で満車になることはありましたが、最近では最繁忙期は6時過ぎに満車になることもあります。予約もできますが入庫予定日の30日前からの予約では争奪戦が繰り広げられています。
J.K.: 止むを得ない事情以外は公共交通機関で、ということになりますね
鳥海: 東京モノレール、京浜急行、リムジンバス、タクシーなどの選択肢もありますが、荷物や高齢の方などの同伴といったケースがあります。そういった際には空港に乗り換えなしで乗り入れているモノレールの天空橋駅や天王洲アイルなどの駐車場もありますが、、穴場なのは都営浅草線の停車駅で、東銀座駅の歌舞伎座の駐車場は24時間1500円と安く、ホームに直結していて使えます。満車で飛行機に乗れない、などがないよう事前の準備は欠かせません