「代替肉の特許、日本が2位」(日本経済新聞)

大豆などの植物から作る代替たんぱく質は、家畜由来の食品に代わるたんぱく源で、家畜の細胞を培養する、藻類や酵母など微生物由来、昆虫食などに分けられます。

企業や研究機関が出願した代替たんぱく質製品の開発に役立つ特許を調べたところ、国別の首位はアメリカ(4340点)で、日本は2位(2570点)でした。組織別では日本からは不二製油と医薬品酵素剤を手掛ける天野エンザイム、日清食品ホールディングスの3社が上位20位までに入っています。

具体的なところでは、不二製油が植物からバターやチーズに味や食感が似た食品を作る特許を持っていて、1969年に大豆から作った植物肉製品を発売するなど、代替たんぱく質の市場をけん引してきた。2022年には食感やうまみを肉に近づけ、焼き肉や唐揚げなどに幅広く使える大豆由来の代替肉を発売。植物のたんぱく質をコーヒー飲料などに使うための特許は出願済みで、宗教上の理由で動物性たんぱく質を食べない人や菜食主義者の需要を見込んでいます。

日本で初めて食べられる培養肉を作った日清食品HDは、大豆や小麦から肉に似た食品を作ったり、植物のたんぱく質を加工して食味を肉に近づけたりする特許を公開済み。牛の筋肉の細胞を育てたステーキ肉を25年までに作る目標で、すでに大豆のたんぱく質や植物の油脂を使ったうなぎのかば焼きを数量限定で発売しています。

「植物肉の味や食感を肉に近づける添加物の使用や表示に関するルールが必要で培養肉は製造過程や製品の安全性を担保する規格も必要」という指摘もあります。