元日の石川県などを襲った能登半島地震、そして先週末に今度は能登半島に大雨が降り続き、あちこちで川が氾濫、緩んだ地盤で土砂崩れが起きました。

今朝は、輪島市在住、個人で漆を用いて創作活動を行う漆芸家の桐本滉平さんに回線を繋ぎます。もともとの桐本さんの自宅兼工房は地震で全壊、全焼。その後仮設住宅に工房を移したものの、今回床上浸水となり泥水で水浸しになったとのことです。桐本さん、おはようございます。大変厳しい状況の中、ありがとうございます。

Q 今回の土曜日の豪雨は突然の激しい雨だったのでしょうか?また翌日も大雨でしたが、対策など呼びかけられていたのでしょうか?

A 雨雲レーダーのアラートの通知がきた時には、すでに屋外の雨の勢いがすさまじく、増水していたので、外に出て避難することなどは不可能でした。1時間あまりは雨が止んでくれと祈るばかりで、雨足が衰えても水深50cmほどになっていました。まるで川の流れの中に家があるような状況でした。

Q 桐本さんは前回ご出演の時、仮設の工房で漆芸家としての仕事も復興途中とお伺いしましたが、そちらとその周辺の被害現状はどうなのでしょうか?

A 今は水が引いていますが、地震によって山の地盤が緩んで弱っているため、状況は深刻でした。市街地では徐々にインフラが復旧しつつありますが、少し離れた場所になると、まだまだ断水、停電が続いています。

Q 道路状況が悪い中、孤立していない場所でも片づけや生活物資は滞っているのではないでしょうか?

A 地震の時よりも道路の復旧が早かったため、孤立していない地域では、仮設住宅の建設業者の方などをはじめとして、ボランティアで片づけを手伝って下さることがとても助かっています。また物資も拠点には届きつつあります。

Q 厳しい状況に桐本さんはSNSで「この世には神も仏もない」とおっしゃりながらも、将来を見据え「頼れるのは自分のみ」と決意も述べられていますね。

A 地震で被害を受けた時には、これ以上大きな地震が続かないよう「神頼み」でしたが、今回の大雨では、自分たちで協力しながらなんとかするしかない、という気持ちです。水害のあとの泥水の処理は、地震の時の復旧とは違った対処が必要で、マンパワーに頼らざるを得ないです。

Q 東京での我々に出来ることがあれば教えて下さい。

A ひとつには、丁寧に道具などを使えるように泥を洗い落とす作業のボランティア。 もうひとつは「義援金」など、経済的な援助をお願いしたいです。

桐本さん、早朝から番組にご協力いただき、ありがとうございました。

日本赤十字社の「令和6年9月能登半島大雨災害義援金」が始まっています。また石川県でも「令和6年(2024年)能登豪雨に係る災害義援金」の受付が始まっています。