今朝は、歓送迎会シーズンに注意したい「アルコールハラスメント」の話題です。NPO法人アスク、代表の 今成知美さんにお越しいただきました。
Q アルコールに関連する問題に35年以上取り組むアスク、 アルコールハラスメントについての取り組みもされているんですよね。改めて「アルコールハラスメント」とは、どのような状態を指すのでしょうか?
アルハラは飲酒にまつわる人権侵害です。お酒を強要する、コールをかけてイッキ飲みや早飲み競争をやらせる、酔いつぶすことを前提に吐く場所やつぶれ部屋などを用意して飲み会をやる、飲めない人をバカにする、飲み会にソフトドリンクやノンアルコール飲料を用意しない、酔ってからんだり、大声で騒いだり迷惑行為をするなど。これら全てが「アルコールハラスメント」に当たる。
Q おととい(20日)からは新たなキャンペーンをスタートされたんですよね?
「イッキ飲み・アルハラ防止キャンペーン」を立ち上げた。実は、今回のキャンペーンを準備していた2月初め、2年前の12月にテニスサークルの飲み会でウォッカのイッキ飲みの末亡くなった男子学生のご両親が、サークルのメンバーを刑事告訴したというニュースが飛び込んできました。これまでも、何人もの学生が飲酒による事故で命を落としています。このような事故をなくすため、一人でも多くの方に現状を知ってもらいたいと考えています。
Q 手元の資料を拝見しているのですが、キャッチフレーズが印象的です。
今年の春のキャンペーンは「飲み会の続きは病院?」がキャッチフレーズで、飲み会後の様々な事故を実例漫画にして啓発をおこなっている。
Q 例えば、どのような例がありますか?
合宿で飲んだ後、部屋に戻り窓辺にもたれたら窓があいていて落下、幸い芝生だったので命は助かったが頭蓋骨骨折で7日間入院。酔っぱらった友人に指をかまれて、化膿性腱鞘炎で13日間入院。寝不足の中飲み会に誘われ、一日入院する結果に など
ポスター、チラシを大学に配布。ホームページ、ツイッター、フェイスブック、インスタグラムで配信しています。また、キャンペーンにまつわるレジャーシートも作成、配布しています。
Q アルハラの被害者、加害者にならないために私達が気をつけるべきこと、教えてください
酔っぱらって、吐く人、つぶれる人が出ない工夫が必要です。例えば「ごち会」という取り組みがあります。飲み放題ではなく、食事をメインにして、ドリンクは2杯という会です。「いただきます」で始まって、「ごちそうさま」で終わります。ドリンクは、アルコールでもノンアルコールやソフトドリンクでもOKです。いまこの取り組みを学生グループが広めています。ぜひ「ごち会」で検索してみてください。
~「イッキ飲み・アルハラ防止キャンペーン」
そして「ごち会」について、より詳しくはウェブサイトをご覧ください。