今朝ご紹介するのは、一橋大学に通う学生のみなさんが作った冊子「Several Things You Need to Keep on Your Mind for Diversity」についてです。

すでにウェブ上で公開。この4月からは学内で配布される こちらの冊子。どのような題材を元に作られているのか。それは...LGBTQ+の方のセクシュアリティを知った時、何に気をつけるべき?」 という議題について。この冊子を作った一橋大学の学内サークル「LGBTQ+ Bridge Network」の本田恒平さんに、詳細をうかがいました。

この冊子は学内の多様性を考える上で知っておかないといけないことという題材で作りました。この冊子は学内のヘテロセクシュアル(異性愛者)とシスジェンダー(性自認と生まれたときの性が一致していること)を自認している人に向けています。この冊子では例えば「LGBT当事者学生から告白されたシーン」を考えてもらうことを目的にしています。告白されたとき、困惑するわけですが、そのシーンを予め考えてもらうために作りました。

一橋大学では以前、男子学生が同性の友人に告白。その友人が、本人の了承を得ずに性的指向(プライバシー)を他者に伝えてしまう、「アウティング」が発生してしまいました。なぜ、こうした悲しい出来事が起こってしまったのか?アウティングしてしまった「友人」に知識があれば防げたのだろうか?LGBTQ+ Bridge Networkでは有識者を招き議論を重ね、性について「考えるキッカケ」として、

Several Things You Need to Keep on Your Mind for Diversity

を作り上げました。

冊子は「(同性から)告白を受けたら」「カミングアウトを受けたら」そして「たまたま知ったら」という3編が作成、公開されています。

ただし、この冊子に書かれていることは、あくまで『投げかけ』。こうした議題を考えることで、日本の多様性がもっと開かれていくと、本田さんは考えています。

カミングアウト、告白を受けた場合LGBTの人はもちろんマジョリティ側も「個人情報を抱える」という困難に陥り、抱えきれなくなってアウティングにつながってしまうことは往々にしてある。そこの溝は正しい知識を教えられて理解するだけでは不足します。本当の多様性を考える大学にするためにはLGBTって何?という人にも情報をリーチ・アウトさせる必要がある。で、ひとつの答えを導くよりも、みんな違うからこそ、一緒に考えよう。それが一歩先に進んだ状態じゃないかなと考えます。

性は多様です。自分以外の考え方は もちろん存在します。だから、まず知ること。自分で、みんなで考えること。とても重要だと感じます。

一橋大学「LGBTQ+ Bridge Network」本田恒平さん。お話ありがとうございました。「Several Things You Need to Keep on Your Mind for Diversity」ぜひ皆さん、チェックしてください。