今朝は、15歳から25歳の若者世代を支援するNPO法人サンカクシャの活動に注目です。

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この活動を立ち上げたのは学生の頃から路上生活を送る皆さんを支援してきた、荒井佑介さん。彼らとのやり取りから、とある課題に気付きます。「若年時に一度、社会との繋がりを無くすと再び社会とつながることが難しい。」一度孤立してしまった若者世代をもう一度社会に「参画」させるため。荒井さんは若者たちの居場所支援に乗り出しました。

私たちのところに来る子の多くが「親から暴力を受けてしまっている」とか「なかなか親も子どもを育てる余裕がない」「親とうまく関係を築けなかった」という子がたくさん私達のところには来ていて、、、「もともと親がいなくて施設で育って18歳で卒業しなきゃいけないんですけどその後なかなかうまくいかない」という子もいます。義務教育や18歳を超えると支援は1回途切れやすく、若者世代の公的支援がすごく少ないっていうところが大きな課題としてあって、「親を頼れない」「なかなか周りに相談できる大人がいない」という若者たちが、学校を中退したり、働いていたけど仕事辞めてしまったとなると、社会との繋がりが全くなくなってしまう、ということがよく起きています。彼らが気軽に来て安心できる大人や相談できる大人とか、そういった大人と出会えるような活動が本当に必要だなっていうのを感じたので、彼らを本当に孤立させないとか、支援に繋げていくとか、そういったところが必要だなと感じています。

サンカクシャでは都内3箇所に若者世代の居場所「サンカクハウス」を設置。就労を最終目標に据え、同世代、そして、そこを訪れる大人と共に社会を学び、繋がっていく...。団体設立から2年が経ち、これまでに100名以上の若者たちがサンカクシャ、そして社会と繋がりました。団体とつながる時に彼ら、彼女たちが抱いていた社会への不安、不信感。これらを振り払って 再び社会とつながるためには、与えるのではなく、共に走る、伴走スタイルの支援が必要だと荒井さんは語ります。

「この人だったら大丈夫」って大人が一人できると、そこから繋がった大人はちょっとずつ信頼・安心できるようになったりするので、私達はまず一人と繋がって、その一人を通じていろんな大人とかいろんな機会に触れながら社会に参画できるようなステップを作っているので、そういう丁寧な伴走(サポート)は必要だと思っています。若者たちもスタッフだけでなくいろんな大人を知ると、いろんな生き方があっていろんな仕事をしていて、「こんな大人っているんだ」っていうのを知るっていうのはやっぱすごく大事だなと思っているので、、、「社会人ってスゴイ」っていうイメージが勝手に膨らんで「自分はあのようにはなれない」って言ってる若者たちが等身大の大人を見たときに、「自分もこうなってみたいな」と素直に思えるのかなと思うので、これからもそういった繋がりをどんどん増やしていこうかなと思ってます。

「社会って、想像していたよりもちょっとゆるくて、優しい場所なのかもしれない。」その気付きが、未来を創る一歩につながると荒井さん。社会とつながる勇気が出ない、、、そんな若者世代の皆さん。一度、サンカクシャの扉を叩いてみてください。

NPO法人サンカクシャ