今朝は、先月発売された とあるメガネに注目します。

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アンファンバディ ティーンズ」と名付けられたメガネ。一見すると、一般的なメガネと遜色ないのですが、その大きな特徴は、『ダウン症の子どもたちが使いやすいように設計されている』という点。

開発を手掛けたのは、こども向けメガネ専門店「こどもメガネ アンファン」とダウン症への理解、普及を目的に活動するNPO法人アクセプションズ

今回は、アクセプションズの代表の古市理代さんに、「アンファンバディ ティーンズ」の開発経緯、そして商品について解説をしていただきました。

日本で初めてダウン症のある子どものために作られたメガネ「アンファンバディ」と言いますが、たくさん動いてもずれにくいのがまず一つ特徴があります。実はダウン症のある子どもの約半数はメガネをかけているんですけれども、ダウン症の特徴に『鼻が低い』ということがあって普通の人よりメガネがずれやすいという問題があります。アンファンバディが通常のメガネと違うところは、鼻あての部分、かなり低めに設計されている。通常では考えられないぐらい低い方に設計されていまして、また顔幅とか眼球の位置など細かくデータを取ってですね、ダウン症のあるお子さんもより快適にかけられるメガネとなっています。特にはダウン症のあるお子さんは視覚優位ということで目からの情報がとても大事になってくるので、メガネ一つ取ったとしても、メガネをかけることで世界が広がるんですよね。見えたっていう喜びもあるし、メガネをかけることで、いろんな情報を得ることができる。こういったぴったりと合ったメガネがあることで他の子どもたちと同じものが、同じ世界を見ることができるっていうのはすごく大きいなと思います。

ダウン症の子どもたちのおよそ半数はメガネを着用している。ただし、一般的なメガネだと上手く機能しないケースが多かった。この課題を解決することで、日常生活のストレスを解消でき、周りの友達と 同じ学びを得ることができるようになる!(さらにダウン症の子どもたちのだけではなく、大人の小顔の方も使用できるよう設計されています。)「アンファンバディ ティーンズ」を手がけたアクセプションズの発足は、今から10年前。古市さんがダウン症のお子さんと共に過ごす中感じた暮らしづらさからNPOを立ち上げたといいます。活動の先に目指すのは、インクルーシブな社会の実現です。

実はちょうど2012年の1年前。2011年に大震災があったんですよね。私がそのときに震災のときにニュースで「障害のある方が避難所で過ごせない」というニュースを目にしたんですよね。そのときに、一番守られなきゃいけない障害のある人が避難所に行けないってどういう社会なんだろうと。ずっとこう、、、じゃやっぱり避難所で過ごせるように息子を教育するんじゃなくてやっぱ社会を変えていく、周りの人もの理解を増やさないと駄目だなって思って10年後20年後の社会を変えていこうということで立ち上がりました。で、私達がその目指すインクルーシブな社会っていうのは、誰もが排除されることなく安心して過ごせる社会です。いろんな人が共に生きようとすると摩擦が起こったり、困難が生じたりいろいろと難しいこともあると思うんですけれども少し工夫したりとか、既存のルール変更したり、私達が当たり前だと思っている慣習や規範を疑ってみるなど、生きづらい人がいることに気づいて、そんな人たちも共に生きられる社会を一緒に考えて作っていける社会、、、そんな社会がインクルーシブな社会だと思っています。

NPO法人アクセプションズの代表、古市理代さん、お話ありがとうございました。 古市さんが団体を立ち上げた当初、ダウン症に関する情報はマイナスな発信が多かったそう。だけど、共に暮らすなかでプラスの気付きがとても多いんです。ともお話されていました。

そんなプラスの情報を、アクセプションズでは積極的に発信されています。ダウン症、という症状について。団体のウェブサイトで詳しく発信されています。

こどもメガネ アンファン

NPO法人アクセプションズ