今朝は、認定NPO法人 シャプラニール=市民による海外協力の会の活動に注目していきます。「貧困のない社会」を目指して 南アジアにあるネパール、バングラデシュ、そして日本で活動する【シャプラニール】ですが、気候変動によって起こってしまう災害の頻度と深刻度がそれぞれの国で 年々増してきている、といいます。
具体的にどのような被害が出ているのか。【シャプラニール】、横田好美さんにお話いただきました。
先にバングラデシュの方からお話しますと、バングラデシュはサイクロンと洪水の被害を受けやすい国で、短い間隔で大きなサイクロンが続けて上陸をしています。私たちが活動している沿岸部では陸地が海水に浸かる沿岸洪水というリスクが大き くて、堤防とか大きなインフラの整備が不十分であることから、海水が村に流れ込んで、井戸が浸水して海水になってしまって、飲み水がなくなるといった問題が起こっています。
ネパールのお話をさせていただきますと、ネパールというのは、エベレストなどで有名なヒマラヤ山脈がある一方で、南部には平野部が広がっていて、その標高差から元々地すべりや洪水が発生しやすい国です。さらに、気候変動によってヒマラヤ山脈の氷河がかつてない速度で溶けているということで、より洪水のリスクが高まっている状況にあります。どちらの国も災害が起こりやすいにもかかわらず、特に農村部は防災の取り組みが行き届いていないということが課題です。
経済的に厳しい状況にある人や少数民族ほど リスクの高い場所に 住まざるを得ない状況にあるという2つの国。これ以上被害が出てしまうと、食料危機、健康リスクも高まってしまう...。そこで環境整備、そして子どもたちの防災意識を育むためのクラウドファンディング『子ども×気候変動:防災活動で未来のリーダーを育てたい』を立ち上げました。
子どもたち、若者たちが自分たちから行動を起こす姿っていうのを少しずつ見る機会が増えてきたということがあります。気候変動に対してスピーチをしたり 行動を起こして、それが大人や地域全体を巻き込んで新しい動きになっていくというような姿を見るに至って。やはり、将来的に気候変動の影響を受けやすい若者たちが行動を起こしていく、世の中を変えていくというサポートをしていきたい。未来のリーダーを育てるというところを1つ軸にして、今回クラウドファンディングに挑戦しています。
インフラの整備(ハード面)だけではなく、一人ひとりの意識(ソフト面)を育む【シャプラニール】の防災アクション。この取り組みの先に見つめる未来のヴィジョンとは、なんでしょうか?
災害がなくなるというところまではなかなかいかないにしても、日々の取り組みを続けることで、災害起こりやすさっていうのを減らしていくということはできるんじゃないかなと思いますし、日本と2つの国での取り組みが相互交流、学び合いになっていって、より防災の知識が浸透していくと良いなと思います。
いま改めて見つめ直したい 気候変動への対策。災害への備え...。子どもたちが暮らしていく未来を守るクラウドファンディング『子ども×気候変動:防災活動で未来のリーダーを育てたい』、特設サイトへのリンクを番組SNS、そしてウェブサイトに掲載します。学びのある情報が並んでいます。ぜひチェックしてください。
【バングラデシュ・ネパール】子ども×気候変動:防災活動で未来のリーダーを育てたい