今朝は、若年層のLGBT当事者。そして、「LGBTかもしれないけど、まだよくわからない。決めたくない。」と考える子どもたちの居場所づくりに取り組む【一般社団法人にじーず】に注目します。

【にじーず】が支援の対象としている「若年層」、とは10代から23歳までの皆さんです。この年齢制限が、非常に大切だといいます。詳しいお話を【にじーず】の代表、遠藤まめたさんに伺いました。

LGBTの子ども、若者、若年層の人たちっていうのは、なかなか学校あるいは家の中でも本当の自分を表現しづらいって感じている人が多くて、安心して自分のことを出して、友達とか仲間と繋がれて相談もできるような場所が必要だろうということで開催をしております。LGBTの集まりって、これまで若年層の人が参加することを想定されて作られていなかったことが多くてですね。例えばお酒が出てしまうとか、「若い子が来た」と注目を集めちゃったり。あるいはお金が非常にかかってしまうとか多くて。そういう意味で若年層のための場所っていうのを作らないと参加ができないってことがあったので、そこで年齢を区切って開催しているっていうのはあります。

人口が集中する都心部だけではなく、ローカルな場所、さらに実際の参加が難しい、という皆さんも参加しやすいメタバース上にも「居場所」を展開しています。

参加は匿名でOK。自分の性の話をしてもいいし、話さなくても大丈夫。「自分と同じ境遇の仲間と出会う。」「同じ空間にいる。」その体験を大切にしている【にじーず】。学校の休み時間のような「安全な空間」を日本全国で展開しています。

自分の周りに自分と同じような人がいないってなると、そのことについて言葉にして話すってことはすごく子どもにとっては難しく感じたり、あるいは非常に困っていることがあっても「こんなことで困っているのは自分の学校には自分しかいないんだ」と。例えば、みんなと一緒に着替えるのが難しい。1人で着替えたいなんて、そんなこと言っているのは自分だけなんだから、自分が我慢すればいいんじゃないかと1人でいるとどうしても思うんですけども、実際に他の当事者と交流していく中で具体的に目の当たりにするんですね。「友達は1人で先生に着替えたいって言って着替えているよ」とか、「この友達は自分が好きな制服で、先月から服装が変わって学校に行っているんだ」とかって聞くと、他の人と違うことを言ったら変だと思われるんじゃなくて、自分の持っていることを大切にしようとか、そういう風に考え方が変わったりするので、ある意味自分の権利に気が付くというか。他の人と出会うってすごい大事なことだなと思います。

大人とは違った悩みを抱えている事が多い若年層にこそ、居場所は必要だ、という遠藤さん。その人のありのままを受け止め、認め合う社会のために、発信をより多くの人に届けたいと遠藤さんは続けます。

今年中にはもう少し開催できるエリアを増やしたいなということと、もう1つ、LGBTの10代をサポートできるような人、大人をもっと増やしたいって考えていまして。今、クラウドファンディングで冊子をこれから作ろうと思っているんです。どういう風に知識を持ったり、具体的にできることがあるだろうかってことを一緒に考えてもらえるような、そういう冊子を作ろうと思っております。あと、同じコンセプトで10代のLGBTの人が安心できるような場所をどうやって作れるかっていう無料啓発動画を作成しました。youtubeで見ることができるっていう啓発動画なんですけれども。社会全体でLGBTの10代の人たちを見守って支えていくんだ。そういうことをもっと当たり前にしていきたいと思っています。

お話にあった【にじーず】の取り組みについては団体のオフィシャルサイトをチェックしてください。

そして、当事者の「あなた」。そうかも知れないと感じて居場所を求めている「あなた」。団体とつながってみてはいかがでしょう。

一般社団法人にじーず