今朝は、学校に行かない選択をした子どもたち、引きこもり状態の子どもたちのお母さんを支援する団体【NPO法人ファミリーコミュニケーション・ラボ】に注目します。

活動は、2008年。不登校・引きこもり状態の子どもたちとの接し方、社会との繋がり方に悩んだお母さんたちが掲示板を作成したところからスタート。今に至るまで 関東・関西を始めとするリアルな繋がりのほかオンラインで 先輩ママの声、専門家の意見を聞くことができる場を作り、育み続けています。

今回お話をうかがったのは、数多くの家族と繋がってきたファミリーコミュニケーション・ラボの相談役、谷田ひろみ さん。日々寄せられる相談に対応されている谷田さん。団体へ相談に訪れるお母さんたちに、まず、どんな声がけをされているのか。うかがいました。

まず、お母さんに細かいことを言うのをやめて黙ってみませんか。っていうのをお伝えしたいんですよね。お母さんの問題と子どもの問題を一緒にしないで、これは子どもの問題やから子どもに任せる。これは私の問題やから、これは私が解決するっていう線引きができるようになるってことですかね。そうすると、子どもたちが黙っていても大丈夫やなっていう変化を掴んでもらえると思うんです。お母さんたちがみんな口を揃えて言うのが、「黙れたことによって子どもたちが自分のことを自分で決めて前に進んでいけたよね」っていう声です。で、子どもたちは当たり所がないので当たってくるし、距離を取ったりもしてくると思うんですけども、それを悪く捉えないで、お母さんに頼っているんやって受け取ってもらえると、お母さんたちもちょっと楽に受け取れるかなと思います。

「早く社会と繋がり直してほしい!」そう考える気持ちから、声をかけ続け、より家族間の距離が測りづらくなってしまうケースもあるというこの課題。だからこそ、一度距離を取ってお互いに 気持ちを楽にしてみませんか?という提案。

そして、この夏休みシーズン。時間にも、気持ちにも ゆとりができやすい今、これからのスケジュールを 一緒に組み立ててみることもアドバイスとして 団体では共有されている、といいます。もちろん、家庭によって異なる事情があります。すべてに当てはまる正解はありません。ただ、子どもたちに寄り添える家族・お母さんだから、その子の個性に気付き、見つめ続けることが未来に繋がると谷田さんは続けます。

不登校をひとくくりにするんじゃなくって、自分の子どもはなんでかなっていう視線で子どもさんを見てあげてほしいんですよね。そうすると、今まで気づかなかった自分の子どもの良いとことか、苦手なこととか、いっぱい出てくると思うんです。それに対してどうしていこうっていうのを、子どもさんに寄り添って一緒に考えていってあげると、子どもさんが大きくなった時も、それがとても役になって力になっていくんじゃないかなって思っています。で、お母さんの愛情をいっぱい受けた子どもたちが将来社会に出て、その社会で他の人に対して愛情いっぱいで関わってもらうと、もしかするとちょっと今より優しい社会になっていくかなって思っています。

学校以外にも 社会と繋がる場所を親子で選べる時代です。その場所探しや、声がけのヒント。社会、そして子どもたちとの寄り添い方に悩んでいる方。【ファミリーコミュニケーション・ラボ】のウェブサイトを一度訪ねてみてください。番組SNS、オフィシャルサイトにもリンクを掲載します。

NPO法人ファミリーコミュニケーション・ラボ